このページは一度に読むととっても長いので、ブックマークして「なんかいいのないかなあ」と思ったら見れるようにしておくことをおすすめします。
言語を学習していくには、
- 正しい発音を習得する手段と、
- 基礎的な単語を覚えるための頻度順の単語帳あるいは単語リスト、
- 分かりやすい文法の参考書
を使用していきます。
最もよく使う単語を1000語程度覚えたら、テーマ別にまとめられた単語帳を使って自分の興味のある分野の言葉を覚えていくと学習が捗ります。
挨拶などのフレーズは最初にやる必要はなく、気が向いたときに覚えれば大丈夫です。
覚えやすさと教材の充実度のレーティング
覚えやすさ
英語に似ている?
英語に似ていて覚えやすそうと感じる人が多いのがドイツ語。
2000年くらい前までは同じ言語だったので初級編の語彙はそっくりな単語が多く、その点ドイツ語は覚えやすいと言えます。
一方上級になってくると英語がラテン系の語彙を大量に取り入れているために、ドイツ語との共通点は少なくなっていきます。
母音は気合いを入れよう
発音は母音の種類が多いので日本語に無い音を中心に序盤でよく練習しましょう。口の断面図を見ながらだと練習しやすいです。子音は結構簡単。
文法は難しい部類
冠詞と形容詞が格変化し、それが名詞の性によって少し異なるのと、被りがある(男性主格と女性属格など)のは初学者にとって抵抗があります。(ネイティブじゃないし自分が話すときは全部中性主格の”das”で済ませるという荒業もわりと通用しますが、それだと相手の話は理解できない)
また分離動詞や再帰動詞といった英語にはない概念もあるので、この辺りは文法書を丁寧に読みましょう。
教材の充実度
大手の出版社が質の高い入門書や文法書を出してくれていて、かなり充実しているほうです。
ただし女性の学習者が少ないせいか、フランス語や韓国語よりはイラストが豊富なかわいらしい本は少なめ。
また、英語に似ているので英語圏の人が勉強することも多く、アプリやウェブサービスで勉強しやすい英語コンテンツが豊富にそろっています。勉強記のブログや動画も英語なら多め。
ドイツ語習得のキーポイント
分離動詞・非分離動詞で語彙を一気に増やせる
英語で言うところのget up(=起床する)のような熟語あるいはイディオムのような仕組みがドイツ語にもあり、英語よりもこれをよく使います。
熟語に苦手意識があるかもしれませんが、getのような基礎単語とupのような前置詞(※準ずるもの含む)のコンセプトを理解しながら体系的に覚えれば、一気に語彙力を伸ばすことができます。
分離動詞を覚えようとすることは基礎単語と前置詞(≒前綴り)の定着にも一役買うので、初級のうちから取り組むとよいです。
また、同じ前綴りの分離動詞・非分離動詞は当然、辞書では同じエリアに固まっているのでドイツ語では英語よりも辞書が大活躍します。
英語に惑わされないようにしよう
単語の多くや学習の初期に登場する単純な文章構造が英語に似ており、つい英語をベースにしてドイツ語を捉えがちです。
しかしその実、学習が進むにつれてドイツ語は英語とは異なるコンセプトを持った言語であることに気づきます。(もちろん日本語とも違う)
なので早い段階でhabenやseinがどのようなニュアンスを守備範囲としているのか理解を深め(改め)たりして、ドイツ語の思考回路を構築することを忘れないようにしましょう。
そのためには多種多様な学習リソースによる解説に触れることが近道です!
ドイツ語の文字と発音
ドイツ語の文字と発音をYoutubeで学べるおすすめチャンネル
30分程度でひと通り学べる動画が英語だといくつかあります。
Fluent Forever
長さ:9分35秒
動画は3編に分かれており、こちらのリンクはその子音編です。
発音記号と口のイラストを用いて簡潔に説明されており最高の動画。オペラ歌手の男性が話しているので心地良い声してます。
Learn German with GermanPod101.com
長さ:31分41秒
海外で有名なpod101シリーズが無料で提供している動画です。
こちらも発音記号と口のイラストを用いて簡潔に説明してくれます。
また、英語話者がやりがちな発音のミスも実際の文章を用いてスピーディーに教えてくれるので英語が得意な人ほど見てほしい動画です。
Learn German with Anja
なにやらファンキーそうなおねえちゃんがドイツ語を教えてくれるチャンネル。見かけによらずわりとちゃんとしてます。
テンション高めなので、授業っぽいのは眠くなっちゃうよという人はこちらをどうぞ。
口の断面図を使った説明などはしてくれないので、先に覚えるか別の画面で見ながらAnjaさんの動画を観ましょう。
発音の動画は全部で15本あり、トータルで90分程度です。
ドイツ語の文字と発音をオンラインで学べるおすすめサイト
発音の話なのでどうしても動画やCD付書籍よりはいいものは少ないです。本格的に始める前に試しに調べてみたいときに利用するとよいでしょう。
ウィキペディア
日本語ですとウィキペディアがいちばんよくまとまっています。まずウィキペディアで概観を掴むとよいでしょう。
イラストはありませんが、表を用いて最低限のイメージはしやすく説明してくれています。
英語のほうが詳しいです。
やるせな語学
理路整然とはしていませんが、かわいらしいイラストを使いながら優しい文章で説明してくれています。ウィキペディアで全体図を頭に入れながらこちらも読むと理解が捗ります。
GermanPod101
発音に限りませんが語学のwebサイトと言えばpod101シリーズ。
Duolingo-forum
無料で言語を学べるアプリとして有名なDuolingoの掲示板です。
発音記号と図を使って説明してくれています。しかし母音の説明は少ない。
ドイツ語の文字と発音を学べるおすすめ参考書
そもそもドイツ語の発音は日本人にとって特段難しくはないので、発音に特化した書籍というものはありません。
なので、発音の部分が特にわかりやすい参考書を紹介します。
CD付き オールカラー超入門! 書いて覚えるドイツ語ドリル
内容自体は易しいですが、きちんと聞き取りのテストが入っているめずらしい参考書。多くの本は文法の練習問題だけとかなので、貴重です。
独検5級合格講座-入門ドイツ語スタート・ダッシュ
検定試験向けの本なので当然リスニングの対策も入っている=発音の練習に向いています。
Modern German Pronunciation
ドイツ語を学ぶ人にとって発音で世界一詳しいのはこの洋書です。
母音、子音、強勢、イントネーションなどに分けて書かれています。入門は日本語の書籍で済ませ、リスニング・スピーキングで困ったときに参照できるよう本書を置いておくとよいでしょう。
ドイツ語の基本単語
単語は特に序盤は必要な個所を繰り返し見て覚えるはずなので、動画の紹介はありません。
ドイツ語の基本単語をオンラインで学べるおすすめサイト
ドイツ語の城
日本語ならこのサイトが一番良いです。
レベルが細かく分けられていて、重要な単語を集中して覚えることができます。
イラストは載っていないのでグーグル画像検索しましょう。
GermanPod101
単語に限りませんが語学のwebサイトと言えばpod101シリーズ。
頻度順、イラスト付き、例文付き、音声再生が簡単です。
Babbel
Pod101やDuolingoと同じくらい有名で、タイプとしてはロゼッタストーンに似ています。
特徴は
- 画像を使って単語を覚えさせてくれる
- 翻訳をあまりさせられない
の2点で、語学の観点で高く評価できます。発音のチェックもできます。
ロゼッタストーンは買い切りですが、Babbelは月額課金制です。まずは1か月や3か月でお試しください。
ドイツ語の基本単語を学べるおすすめ単語帳
独検5級・4級レベル重要単語1100
2019年の冬に出たかなり新しい単語帳。発音記号とイラストが載っており、MP3の音声をダウンロードできます。記憶のための配慮が一番揃っているのはこの本でしょう。
ジャンルごとにまとめられているのでそこは入門にはあまり適さないのと、カタカナが添えられているのはマイナスですね。
Amazonだと試し読みできませんが、出版社のページで試し読みできます。
クラウンドイツ語単語
レベルやセクションが細かく分かれていて学習が進めやすい。5級レベルまで3日でマスターする!みたいな使い方ができます。
余白が大きくて好き勝手書き込んで使えそうなのも良いです。CDをMP3ダウンロード形式にしてくれれば最強でした。
ドイツ語の基本単語を学べるおすすめアプリ
LingoCards
fabulo
ドイツ語基礎単語Grundstufe
2000語以上収録されているので中級あたりまで使えるのもGood。
Tinycards
Anki|自作のフラッシュカードを作るならこれ
ドイツ語の辞書
語学を進めるうえで「これドイツ語でなんて言うんだろう?」「この単語どうやって使うんだろう?」と調べたくなることはしばしばあります。
Google翻訳や最近流行りのDeepLを使ってもいいのですが、やはり「知りたいのはそれじゃない!」という時、ありますよね。そんなときは辞書の出番です。
初学者必携|ベーシッククラウン独和・和独辞典
中上級レベルまではこの辞典が相棒になるでしょう。
「ベーシック」の名の通り初学者向けで掲載語彙は1万5000語で、解説が詳しめです。とっつきやすいようにカタカナで読みが振ってあります。
本当は発音記号がいいのですが、発音記号も重要語には書いてくれています。
さらに、英単語との関連が明らかな場合には該当する英単語が併記されていて、これも記憶に一役買うでしょう。
ただ1万5000語が並んでいるだけでなく、基本語彙500語は2行分の大きさで、重要語2300語は赤太字で表記されているので、自分のレベルに合ったところだけ読み込んでいくという使い方もできます。
もちろん、その中で気になる単語が見つかれば普通に辞書として意味を学んでいけばいいので、正直単語帳を買うよりはずっとこのベーシッククラウンを使い続けるのがコスパがいいです。
また、付録としてドイツ語での数字の表記方法、文法と動詞の変化表など、学習者にとってありがたい情報もたくさん載っています。
これだけ揃っていて新品で2970円って死ぬほどお買い得だと思いませんか?笑
辞書は文字が小さかったり本が重たすぎたりする印象を持っているかもしれませんが、ベーシッククラウンはそのあたりも問題ありません。ぜひ一度書店で現物を見てほしいです。すぐに買いたくなりますよ。
値は張るがおすすめはこっち|アクセス独和・和独辞典
王道はこっち|クラウン独和辞典
ドイツ語の文法
文法の勉強方法はこちら
動詞の活用の覚え方はこちら
ドイツ語の文法がざっくり分かる基本例文リスト
どんな言語でも文法は一筋縄ではいきませんが、それでも入門レベルをロケットスタートでかっ飛ばす方法があります。それが文法の勉強方法でも紹介している13の例文マスターすることです。
基本例文のドイツ語バージョンをスプレッドシートにまとめました。まだ英文をグーグル翻訳した状態なのでゆくゆくちゃんとした文章にしていきます。別タブで開きます。
ドイツ語の文法をYoutubeで学べるおすすめチャンネル
Learn German with Anja
発音編でもおすすめしましたAnjaさんの動画。ドイツ語の文法を動画で楽しく学ぶなら彼女のチャンネルがベストです。
- 顔出しで話してくれているので頭に入りやすい
- 項目が細かく分けられているのでメリハリつけて集中できる(ほとんどの動画が5分以内)
- B1レベル(英検で言うと2級)まで動画がある
英語がわかる方はぜひ利用しましょう。
ペンギン先生
どうしても日本語の動画がいい方はこちら。
説明が正確で丁寧なだけでなく、サムネでもわかる通り板書が上手なので頭に入りやすいです。
ドイツ語の文法をオンラインで学べるおすすめサイト
多言語生活
個人でまとめていらっしゃるとは信じがたいほど高い完成度です。
文法書に載っているような内容をスマホでサクサク見る用にブックマークしておくとよいでしょう。
練習問題もついてます。
GermanPod101
文法でもやはりpod101シリーズ。解説はそこまで詳しくありませんが、練習問題の楽しさはピカイチです。何事もモチベが維持できてこそなのでおすすめ。
CALLドイツ語オンライン語学講座
デザインが古臭いですが丁寧な説明とFlashを使った問題演習が長所です。
回答の際もタイピングしなくていいようにドラッグで選択できるようになっていてとっても便利。
ドイツ語の文法を学べるおすすめ参考書
ドイツ語のスタートライン
ドイツ語文法の入門には間違いなくこれがベストです。
- 厚さが1センチ程度と薄い
- なのにちゃんと接続法まで載ってる
- それでいてレイアウトが見やすい
- しかも練習問題がちょうどいい
……最強か?
本書は他にもファンがいるようで、これを1週間で終わらせてそのまま1か月で独検3級に受かったブログもあります。
NHK出版 これならわかる ドイツ語文法 入門から上級まで
最近NHK出版が出し始めたシリーズのドイツ語版です。このシリーズは解説はもちろん詳しくて素晴らしいですが、特に優れているのはレイアウトです。本当に見やすい。(上級までと謳っているだけあって厚さは3センチ程度。)
スタートラインを主軸に使って、気になるところがあればこっちを参照すると勉強が捗ります。
Hammer’s German Grammar and Usage
英語ならこのハンマー教授の本をおすすめします。NHKの本も相当詳しいですが、こちらはもっと詳しい。特に名詞の性についてや複数形の作り方を例をたくさん使って教えてくれます。
ドイツ語の名詞は必ず名詞の性と一緒に覚えますので、性判断や複数形の規則についてこの本で盤石にしておくとストレスなくボキャビルを進められるでしょう。
レイアウトは洋書のわりにはマシなほうです。
練習問題が欲しい方はこちらをどうぞ。
ドイツ語の文法を学べるおすすめアプリ
ドイツ語文法&問題集初級
ドイツ語文法&問題集 初級
現在の価格: 無料
まるで教科書のような丁寧な説明が綺麗なレイアウトで載っています。練習問題もありますしアプリでドイツ語文法をやるならこれで間違いないでしょう。
ドイツ語文法ドイツ語検定国際試験対応
Babbel
ドイツ語の検定試験
「話せるようになる」という目標は掴み所がなく勉強を進めづらい時もありますが、そんな時は検定試験の攻略をゴール、あるいはマイルストーンにすると進めやすくなります。
過去問や練習問題を使ってゲームのように攻略を楽しみましょう。
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