英語の学習法に関しては世界中の人があれやこれやと「ベストアンサー」を出してくれています。
しかし多すぎてどれに従ったらよいのか迷ってしまいますよね。
そこで、Langhacksを見に来てくださっている皆さんの為に、
”””巷の英語の学習法について当サイトで勝手にレビューしていくシリーズ”””
を始めました。
今回は第2弾で、英語学習界隈で超有名なAtsueigoさんの『【10000語覚えた私が語る】英単語の勉強法完全公開!暗記を超効率的にする 3つのステップ』をレビューしていきます。
第1弾はこちら→THE ENGLISH CLUBさんの『英単語の覚え方』をレビュー
オススメ度
単語帳を何周かしていく中で、1周目と2周目以降のときに具体的にどんな工夫をすべきなのかが詳しく解説されています。
「最初に完ぺきになりすぎてはいけない」と頭ではわかっていても、どのくらい丁寧にやるべきか、自分で考えるのは難しいです。
Atsueigoさんの勉強法ではそこが明確に指南されている点が価値があります。
概要
ややスパルタ気味
「1日2時間で4000語覚える」を目標とするように書かれています。
- 1日2時間の学習×60日(2か月)= 120時間
- 1語最大30秒の場合、1周するには30秒×4000語=最大で約33時間かかる
- 暗記できた単語に対しては1語30秒かける必要がない
ことから、「2か月で1語最大30秒かけて単語帳を5周する」というスケジュールだそうです。
まず1日2時間というのは相当覚悟が無いと捻出できない時間ではあると思います。
時間術に関してはDaiGoさんの動画を観れば大体解決できるのですが、それでも2時間机に向かうというのは、勉強自体を楽しめるように他にも工夫がたくさん必要そうです。
覚えづらい単語への対処方法が具体的
反復しても覚えられない単語は他の情報と結び付けて脳みそに定着させる必要があります。
Atsuさんの難しい単語に対する対処方法は以下の5つ。
- 単語を見て意味を確認する
- 意味をイメージしながら発音する
- その単語を使った文を作る
- Google画像検索
- メモリーツリー
それぞれ詳しく解説されているほか、その頭の中を単語帳に書き込んだ写真が載っているので実際の勉強風景をイメージしやすく、真似しやすいという印象を受けました。
メモリーツリーを構築する際は紙の辞書を利用するととても便利なのですが、それには触れられていません。
もし皆さんがメモリーツリーで単語を覚えるときには辞書を使ってみてくださいね。
テスティング方法の指南は無い
テスティングというのは、例えば英単語を見て日本語訳を言えるか、という覚えているかチェックのことを言います。
その方法については当稿では全く触れられていませんでしたので、他の情報源を当たる必要があります。
ちなみに、テスティング方法の候補としては、
- 英単語を見て日本語訳を言えるか
- 日本語を見て英単語を言えるか
- 英単語を聞いて日本語訳を言えるか
- 英語フレーズを見て日本語訳を言えるか
- 日本語を見て英語フレーズを言えるか
- 英語フレーズを聞いて日本語訳を言えるか
などがあり、
- 英→日or日→英と
- 見るor聞く
- ひと塊の大きさ
復習のペースについて
Atsuさんのメソッドでは2か月で4000単語を覚えるのですが、
今回の戦略に沿って1語30秒で進めても1周するのに2週間かかってしまいます。
とAtsuさん自身も述べられており、全単語に目を通してからだと最初の単語群を復習するのが2週間後になってしまって、これは遅すぎるんですよね。
そこでAtsuさんも
第1章⇒第2章⇒第1章⇒第3章⇒第2章⇒第4章⇒第3章⇒第4章⇒第5章…
のように進めてはどうか、と提案してくれています。
これはエビングハウスの忘却曲線に沿ってもう少し改善の余地があると思います。
Langhacks的におすすめしたいのは、1日後(2周目)、3日後(3周目)、1週間後(4周目)、1か月後(5周目)に復習を行うというスケジュールです。
初期の日程を書くと以下のようになります。
- 第1章(1周目)
- 第2章(1周目)&第1章(2周目)
- 第3章(1周目)&第2章(2周目)
- 第4章(1周目)&第3章(2周目)&第1章(3周目)
- 第5章(1周目)&第4章(2周目)&第2章(3周目)
- 第6章(1周目)&第5章(2周目)&第3章(3周目)
- 第7章(1周目)&第6章(2周目)&第4章(3周目)
- 第8章(1周目)&第7章(2周目)&第5章(3周目)&第1章(4周目)
- 第9章(1周目)&第8章(2周目)&第6章(3周目)&第2章(4周目)
- 第10章(1周目)&第9章(2周目)&第7章(3周目)&第3章(4周目)
見てわかる通り、全期間のうち、前中期あたりが一番きつくなるプランです。
全単語の1周目が終わるまではタスクが増え続けるからですね。(私は大学受験の時にDuo3.0をこのペースで例文を暗記していました。あの本、45セクションもあるんですよ…)
しかし、忘却曲線的にはこれが最も効率が良いと言えます。最初ほど忘れやすいので、最初ほど復習の間隔を狭めるべきだからです。
このやり方は「1日2時間」というような規則的な時間の取り方にはならないので、それが耐えられるという方はこのスケジュールを参考にしてみてください。
トータルの時間で言えば最短で済む方法です。
※単語数によってはこっちのほうがスパルタになる点に注意。1ヶ月で最初の単語群を5周するので、区切り方によってはAtsuさんのメソッドよりキツくなります。
単語帳は自著をすすめている
おすすめ単語帳は、速読速聴英単語のcore編と『Distinction』という自著をすすめています。
Distinctionは
- 発音記号
- おもしろい例文×2
- 語源とおもしろエピソード
- 英英訳
という長所があります。
単語の選定基準はハッキリしていないのですが、試験目的ではなくあくまで実際の会話で使えることに照準を置いているようです。
まとめ|「難しい単語の覚え方」要員で使おう
スケジューリングに関しては実践しづらい内容でしたが、何回か復習しているのに頭に入らない単語を覚える際の施策が具体的で便利な記事ですね。
また「すぐにビジネスの場や現地の生活で英語を使いたいんだ」という方は、Distinctionという単語帳を試してみる価値があるでしょう。
上記リンク先で中身を見せてくれていますよ。
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