パタヤ旅行完全ガイド 東部タイの国際リゾートとシーラチャー

パタヤはチョンブリー県の海岸リゾート都市で、バンコクから東南約150km、車で約2時間の距離に位置する東部(タイ東海岸、通称シーチャンコースト)最大の観光地です。

1961年にベトナム戦争中の米軍保養地として開発され、その後1970年代から80年代にかけて国際リゾートとして急速に発展し、現在は年間1500万人以上の観光客を迎えるタイ第2の観光都市となっています。

パタヤの歴史

漁村から保養地へ

1959年までパタヤは静かな漁村でしたが、1961年にサタヒープ海軍基地に駐留する米軍兵士の保養地となり、観光業が芽生え始めました。

1970年代のベトナム戦争終結後も、米軍撤退で一時停滞したものの、タイ政府と民間による積極的な投資により、1980年代から国際観光リゾートとして再興しました。

2009年に開催された「アウェイクン・パタヤ」プロジェクトにより、家族向けリゾートへのイメージ転換が進められ、現在では中国・ロシア・インドからの観光客が急増しています。

パタヤのビーチとエリア構成

パタヤビーチ

パタヤビーチ(Pattaya Beach、全長約4km)は市街地の中心に位置するメインビーチで、ホテル・ショッピングセンター・レストランが集積し、観光の拠点となっています。

ビーチロードに沿って南北に延びる道路は、南から「パタヤ・タイ(南パタヤ)」「パタヤ・クラーン(中央パタヤ)」「パタヤ・ヌア(北パタヤ)」の3区画に分かれ、各エリアで異なる雰囲気を楽しめます。

ジョムティエンビーチ

ジョムティエンビーチ(Jomtien Beach、全長6km)はパタヤビーチの南側にあり、よりのんびりとした家族向けリゾートとして知られています。

コンドミニアムや長期滞在型ホテルが多く、ロシア人・北欧系欧米人の長期滞在者コミュニティが形成されています。

ウォンアマットビーチ

ウォンアマットビーチ(Wong Amat Beach、北パタヤ)は高級リゾート地区で、センタラグランドマラヤパタヤ(2012年開業)などの5つ星ホテルが立ち並ぶ静かな海岸です。

見どころとアクティビティ

ラン島

ラン島(Koh Larn、パタヤからスピードボートで約15分、フェリーで約45分)はパタヤ沖の最も人気のある離島で、ターウェン・サメ・ナウアル・タアエンなど7つの美しいビーチがあります。

パラセーリング・バナナボート・ジェットスキー・シュノーケリングなどのマリンアクティビティが楽しめ、日帰りツアーで多くの観光客が訪れます。

ノンヌット熱帯植物園

ノンヌット熱帯植物園(Nong Nooch Tropical Garden、パタヤ南約18km、1954年開園、総面積2.4平方km)は、世界有数の熱帯植物園で、2万種以上の植物・テーマガーデン・象ショー・タイ文化ショーを楽しめます。

フランス式庭園・盆栽庭園・多肉植物庭園・恐竜渓谷など、20以上のテーマエリアがあり、一日中楽しめる家族向け観光地として人気です。

サンクチュアリ・オブ・トゥルース

サンクチュアリ・オブ・トゥルース(Sanctuary of Truth、パタヤ北約5km)は、1981年から建設が続けられている高さ105mの木造建築で、釘を一切使わない伝統技法で作られた世界最大級の木造建築物です。

実業家レック・ビリヤパントが、タイ・中国・インド・クメール文化の彫刻を融合させた寺院として構想し、現在も職人たちが毎日彫刻を続けています。

ワット・ヤンサンワララームとビッグブッダ

ワット・ヤンサンワララーム(Wat Yansangwararam、パタヤ南約15km)は、1976年建立の王室寺院で、ラーマ9世(1927-2016年)が度々訪れたことで知られる格式高い寺院です。

敷地内の高さ130mの丘にそびえるビッグブッダ山(カオ・チーチャン)には、1996年にラーマ9世の即位50周年を記念してレーザーで断崖に彫刻された高さ109m・幅70mの仏像が描かれており、世界最大級のレーザー彫刻仏画として知られます。

ウォーキングストリート

ウォーキングストリート(Walking Street、南パタヤ)は、毎晩18時から翌朝2時まで歩行者天国となる全長約500mの歓楽街で、ゴーゴーバー・ディスコ・レストラン・海鮮料理店が軒を連ねます。

家族連れには夕方の散策がおすすめで、派手なネオンと活気ある雰囲気を体験できますが、深夜の時間帯はアダルト色が強くなるため注意が必要です。

パタヤ周辺の見どころ

シーラチャーと日本人街

シーラチャー(Sriracha、パタヤ北約20km、チョンブリー県)はタイ最大の日本人コミュニティを擁する街で、約1万人以上の日本人駐在員とその家族が居住しています。

J-Parkシーラチャー(2013年開業)は日本をテーマにした商業施設で、日系スーパー・日本料理店・サービスアパートメントが集積し、タイ国内の日本人ビジネスマンの拠点となっています。

シーラチャー・タイガー動物園(1997年開園、面積0.8平方km)は約400頭の虎と10万匹以上のワニを飼育する大規模動物園で、虎と記念撮影ができるアトラクションが人気です。

ラヨーン県とサメット島

サメット島(Koh Samet、ラヨーン県バーンペー港からフェリー約30分)は、カオレームヤー国立公園内の美しいビーチを擁する小さな島で、バンコクから最も近い島リゾートとして週末の人気スポットです。

トゥラテープビーチ・サイケオビーチ・ハートアオプラオなど14のビーチがあり、パタヤよりも落ち着いた雰囲気で家族連れに適しています。

チャンタブリー県

チャンタブリー県(Chanthaburi)は、パタヤから東約170kmに位置するベトナム国境手前の県で、17世紀にベトナムから亡命したフランス系カトリック信者の末裔が住むベトナム人街と、聖母マリア大聖堂(1906年竣工、現役では東南アジア最大のカトリック聖堂のひとつ)があります。

タイ最大のルビー・サファイア産地として知られ、トレコン(宝石市場、毎週金・土・日曜に開催)では世界各国のバイヤーが集結する活気ある取引が行われています。

トラート県とチャーン島

チャーン島(Koh Chang、トラート県、面積217平方km)はタイ第2位の面積を誇る島で、2005年国立公園指定、手つかずの熱帯雨林と美しいビーチが広がる秘境リゾートです。

パタヤから東約300km、バンコクから車で約5時間のロングドライブが必要ですが、その分観光地化が抑えられておりゆったりとした時間を過ごせます。

ホワイトサンドビーチ(ハートサイカオ)・クロンプラオビーチ・カイベービーチが主要観光エリアで、ダイビング・象トレッキング・ジャングルハイキングが楽しめます。

パタヤの食文化

海鮮料理

パタヤは新鮮な海産物で知られ、特にラン島行きフェリーが発着するバリハイ埠頭周辺にはパタヤビーチロードを中心に海鮮料理レストランが集中しています。

プーパッポンカリー(ソフトシェルクラブのカレー炒め)・クンオップウンセン(エビと春雨の蒸し物)・プラーラーチャー(白身魚のスパイシー蒸し)が定番メニューです。

国際料理

パタヤは世界中から観光客が集まるため、イタリアン・ドイツ料理・ロシア料理・インド料理・中華料理・韓国料理・日本料理など、あらゆる国際料理を楽しめます。

ジョムティエンエリアには多数のドイツ系・スカンジナビア系レストランがあり、ソーセージ・ザワークラウト・黒パンなど本格的な料理を味わえます。

パタヤへのアクセス

バンコクから

バンコクのエカマイバスターミナル(東バスターミナル)からパタヤ行きバスが毎日15分間隔で運行しており、所要時間は約2時間30分、運賃は130バーツから150バーツです。

バンコクのスワンナプーム国際空港からは、エアポートリムジンバス(運賃143バーツ)やチャータータクシー(1200バーツ前後)で直行でき、所要時間は約1時間30分です。

2021年開業のウタパオ・ラヨーン・パタヤ国際空港(U-Tapao、パタヤ南約30km)は、バンコク首都圏の第3空港として整備が進んでおり、東部経済回廊(EEC)プロジェクトの一環として2030年までに大幅な拡張が予定されています。

パタヤ市内の移動

パタヤの主な市内交通手段はソンテウ(青色の乗合トラック、運賃10バーツから30バーツ)で、パタヤビーチロードとセカンドロードを巡回する固定ルートが運行されています。

2024年にパタヤ市交通局は、観光客向けの電動トゥクトゥク導入と自転車シェアリングの拡充を発表し、環境配慮型の都市交通整備が進んでいます。

パタヤで役立つタイ語フレーズ

パタヤは英語・ロシア語・中国語が広く通じる国際都市ですが、屋台や市場ではタイ語を使うと親しみを持って接してもらえます。

「パイ・パッタヤー・タイ/クラーン/ヌア」(南パタヤ/中央パタヤ/北パタヤへ行ってください)は、ソンテウに乗る際の必須表現です。

「アオ・マイ・ペット・カップ/カー」(辛くしないでください)は、南部・イーサーンほど辛くないパタヤでも、料理を注文する際に役立ちます。

「ミー・ハーン・アハーン・イープン・マイ」(日本食レストランはありますか)は、シーラチャー方面を探す時に便利なフレーズです。

パタヤ観光のベストシーズン

パタヤのベストシーズンは11月から2月の乾季で、日中の気温は28度から32度と過ごしやすく、海も穏やかです。

3月から5月は猛暑期で気温が35度を超え、6月から10月は雨季となりますが、スコールは短時間で済むため観光への影響は限定的です。

毎年4月には「パタヤ国際音楽祭」(1999年初開催)、11月には「パタヤ国際花火祭り」が開催され、祭りに合わせた旅行計画もおすすめです。

パタヤ旅行のまとめ

パタヤは、家族向けリゾート・マリンアクティビティ・ナイトライフ・国際料理など、多彩な楽しみ方ができる万能型リゾート都市です。

バンコクから近く日帰りも可能ですが、2泊3日以上の滞在でラン島やノンヌット植物園までゆったり楽しむのが理想的です。

東部タイの旅行拠点として、パタヤを起点にシーラチャー・サメット島・チャンタブリー・チャーン島まで足を延ばせば、バラエティに富んだ東海岸体験が完成します。

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