TOEIC Part3は、2〜3人の会話を聞いて設問に答える、リスニング後半の中心パートです。
13セット39問とリスニングの約4割を占め、ここの出来がスコアを大きく左右します。
「会話を聞いていると設問を読む時間がない」「図表問題で頭が真っ白になる」という悩みは、多くの学習者に共通します。
でも安心してください。Part3は設問の先読みを仕組み化するだけで、同じ英語力でも別人のように解けるようになります。
この記事では、Part3で点を落とす原因を一つずつ言葉にし、先読みの手順から教材の使い方まで、手取り足取り解説します。
この記事で分かること
- Part3で先読みが回らない本当の原因と、その解決策
- 図表問題・意図問題を具体例つきで攻略する方法
- パート3・4特急と至高の模試の「使い方」と4週間プラン
- TOEIC Part3の基本をおさえる
- Part3で先読みが回らない本当の理由
- Part3は「先読み」を仕組みにできるかで決まる
- Part3の頻出パターンと解法
- Part3の設問先読みテンプレート
- 図表問題の攻略
- 意図問題の攻略
- Part3の解き方を具体例で確認
- Part3の頻出シチュエーション
- TOEIC Part3のおすすめ教材|役割で選ぶ
- Part3を支える語彙とリスニング基礎
- Part3を伸ばす練習メニュー
- Part3の時間管理
- Part3の4週間強化プラン
- スコア帯別のPart3の目標
- Part3でやりがちな失敗とリカバリー
- Part3対策がもたらす副次効果
- 本番でPart3を取り切る立ち回り
- TOEIC Part3についてよくある質問
- まとめ
TOEIC Part3の基本をおさえる
まずは、Part3がどんなパートで、なぜ重要なのかを整理しましょう。
形式と問題数
Part3は、1つの会話につき3問の設問に答える形式で、13セット・計39問です。会話は一度だけ流れ、図表を見て答える問題や、発言の意図を問う問題も含まれます。
スコアへの影響が大きい
39問はリスニング100問の約4割を占め、リスニングスコアの土台になります。Part1・2が安定したら、次に伸ばすべきはこのPart3です。
3人会話に注意
近年は男性2名と女性1名のような3人会話が必ず含まれます。「the men」「the woman」のように、誰の発言かを示す語に注意して聞き分けましょう。
Part3で先読みが回らない本当の理由
会話についていけなくなる人には、共通する3つの原因があります。
全部を理解しようとする
会話を一語残らず聞き取ろうとして、肝心の設問に関係する箇所を逃すのが典型的な失敗です。設問に関係する情報だけ拾えば、満点は取れます。
先読みのリズムが崩れる
1セット解き終わってから次の設問を読もうとすると、会話が始まってしまい間に合いません。設問の読み上げ時間を、次のセットの先読みに使う必要があります。
1問の失点を引きずる
分からない問題に気を取られると、次のセットの先読みまで崩れて連鎖失点します。崩れたら1問捨てて、立て直すのが鉄則です。
Part3は「先読み」を仕組みにできるかで決まる
Part3の正答率は、会話が始まる前に設問をどれだけ読めているかで決まります。
会話の前に3問を読む
音声が流れる前に、そのセットの設問3問に目を通すのが基本動作です。何を問われるかを知ってから聞けば、拾うべき情報に集中できます。
選択肢は読まず設問だけ読む
時間がないときは、選択肢まで読まず設問文だけに絞ると先読みが間に合います。「誰が」「何を」「次に何をするか」のキーワードだけ拾えば十分です。
崩れたら1問捨てて立て直す
先読みが間に合わなくなる連鎖が、Part3最大の失点パターンです。追いつかなくなったら、思い切って1問をマークだけして、次のセットの先読みに戻ってください。
Part3の頻出パターンと解法
設問は型ごとに、狙いどころが変わります。
概要を問う問題
会話の場所・話者の職業・目的などを問う問題が、各セットの定番です。これらの手がかりは、冒頭の数文に集中しています。
詳細を問う問題
「何を提案したか」「いつ会うか」などの詳細は、会話の中盤に答えがあります。先読みで詳細設問を把握しておくと、該当箇所を聞き逃しません。
図表問題(グラフィック)
図表と音声を照合する問題では、設問と図表を先に見て、聞く情報を絞ります。音声では図表に「書かれていない側」の情報が読み上げられる、と知っておくのがコツです。
意図問題・次の行動
「話者はなぜそう言ったか」を問う意図問題は、前後の文脈で判断します。「次に何をするか」は、会話の最後に答えが来ることが多い型です。
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Part3の設問先読みテンプレート
先読みは手順を固定すると、毎セット安定して回せます。
先読みの3ステップ
まず設問の主語(who)を見て、誰の発言を追うかを決めます。次に疑問詞(what・why・where)で問われる情報の種類を把握し、最後に図表があるかを確認して照合項目に印をつけます。
キーワードだけ拾う
設問を全部読む時間はないので、名詞と疑問詞だけを目で拾います。「woman・problem」とだけ拾えれば、「女性が挙げる問題」を待ち構えて聞けます。
ナレーションを先読みに使う
設問の読み上げ時間は、次のセットの先読みに丸ごと使えます。この時間を活かせるかで、最後まで先読みが回るかが決まります。
図表問題の攻略
図表問題は、見るタイミングと照合のコツを押さえれば確実に取れます。
設問と図表を先に見る
会話の前に図表と設問を見て、何を照合するのかを1点に絞ります。図表の項目すべてを覚える必要はありません。
音声は「載っていない側」を読む
図表に価格が載っていれば音声では商品名を、曜日が載っていれば音声では時刻を、というように「載っていない側」が読み上げられます。これを知っていると、聞くべき情報が一気に絞れます。
図表問題を具体例で解く
「フロアごとの売り場一覧」の図があり、設問が「電化製品はどの階か」だとします。図に階数と売り場が載っているので、音声では「電化製品をお探しなら3階へ」のように売り場名が出て、それを図と照合すれば答えが決まります。
意図問題の攻略
意図問題は、発言そのものより文脈に答えがあります。
直前のやり取りに注目
「話者はなぜそう言ったか」は、その発言の直前のやり取りに根拠があります。発言を単独で考えず、流れの中での役割を読み取ってください。
言葉の裏を読む
「I have a meeting at three.」が「だから手伝えない」を意味するように、文字どおりでない含意を問うのが意図問題です。会話の状況から、その一言の狙いを推測しましょう。
Part3の解き方を具体例で確認
実際のセットで、先読みの流れを体感してみましょう。
設問を先読みする
設問が「Where most likely are the speakers?」「What problem does the woman mention?」「What will the man do next?」の3問だと想定します。先読みで「場所→女性の問題→男性の次の行動」という追うべき3点が決まります。
会話の流れに沿って拾う
会話冒頭の数文で場所を、中盤で女性の発言から問題を、終盤で男性の発言から次の行動を拾います。設問の順番が会話の流れとほぼ一致するため、先読みした順に答えを回収できます。
聞き取れた瞬間に確定する
該当情報が聞こえたら、その場で答えを確定して次の設問へ意識を移します。3問とも会話が終わる前に解き終えるのが理想です。
Part3の頻出シチュエーション
会話の場面は限られているので、型を知っておくと冒頭で状況をつかめます。
社内の業務連絡
会議の予定変更、プロジェクトの進捗、備品の発注などが定番です。同僚同士のやり取りの定型表現に慣れておきましょう。
店舗・サービスでの会話
予約の変更、商品の問い合わせ、修理の依頼などが頻出します。客と店員という関係を冒頭でつかむと、話の流れが読めます。
社外とのやり取り
取引先との打ち合わせや、納品・請求に関する会話もよく出ます。少しフォーマルな表現に慣れておくと安心です。
TOEIC Part3のおすすめ教材|役割で選ぶ
Part3は専用の特急で先読みを体に入れ、模試と公式で本番量に慣れるのが王道です。
先読みと設問対応を鍛える:パート3・4特急
朝日新聞出版『TOEIC L&R TEST パート3・4特急』(神崎正哉ほか)は、前半20ユニットがPart3、後半20ユニットがPart4という構成で、先読みのリズムを作るのに最適です。設問を解いた後、6語ぶんの空所をディクテーションで埋める訓練がついていて、重要語の聞き取りまで一気に鍛えられます。
難易度はやや高め(しっかり解くなら800点ほしい)ですが、「難しい英文で耳を鍛える素材」と割り切れば、それ以下のレベルでも十分に使えます。基礎リスニングを底上げしたい人にこそ向いています。
使い方のコツ
解いた後は必ずスクリプトで「答えがどの一文にあったか」を確認してください。答えの在りかを意識すると、次から拾うべき箇所が見えてきます。
本番量と弱点分析に:至高の模試
アルク『TOEIC L&Rテスト 至高の模試600問』(ヒロ前田)は、本番3回分の演習で集中力の持続を鍛えられます。39問を聞き続けるスタミナづくりに最適です。
全設問が「項目別の能力」に分類されているので、解いた後に弱点ジャンルが数字で分かります。点数を出して終わりにせず、最も低い項目から復習するのが正しい使い方です。
本番形式で仕上げる:公式問題集

国際ビジネスコミュニケーション協会『公式TOEIC Listening & Reading 問題集』で、本番の話速と設問の質に最終的に合わせます。先読みのリズムを本番仕様に固める素材です。
教材選びは役割分担で
特急で型、模試と公式で量、という役割分担に絞ると、教材が散らかりません。同じ素材を繰り返すほうが、先読みは定着します。
Part3を支える語彙とリスニング基礎
先読みのテクニックも、土台となる語彙と基礎リスニングがあって初めて効きます。
ビジネス頻出語を固める

金フレでビジネス頻出語を固めておくと、会話のキーワードが一瞬で意味につながります。語彙があいまいだと、せっかく聞こえても処理が追いつきません。
音のつながりに慣れる
「Could you」「want to」のような連結・短縮の音に、シャドーイングで慣れておきましょう。会話特有のくだけた音を聞き取れると、流れを見失いません。
1.2倍速で耳を鍛える
聞き取れる音源を1.2倍速で聞くと、本番の話速が遅く感じられます。普段から少し速い音に耐性をつけておくのが効果的です。
Part3を伸ばす練習メニュー
音と意味を結ぶ反復が、聞き取りを安定させます。
シャドーイング
会話文を音声に重ねて声に出すと、自然な話速とつながりに耳が慣れます。3人会話なら、誰の発言かを意識しながら追いましょう。
1日1セットの精聴
毎日1セットを聞き込み、聞き逃した箇所をスクリプトで確認してください。なぜ聞こえなかったのか(音か語彙か)を切り分けると、穴が埋まります。
先読みの時間制限トレーニング
設問3問を15秒で読む練習を、ストップウォッチで繰り返します。時間内に要点を拾う感覚が、本番の先読みを支えます。
Part3の時間管理
先読みのリズムを保つには、解答のテンポ管理が欠かせません。
解答は音声直後に確定する
3問は会話が終わった直後に即マークし、次のセットの先読みへ移ります。マーク中も、次の設問へ目を動かす意識を持ってください。
ナレーションを無駄にしない
設問の読み上げ時間は、次セットの先読みに使える貴重な時間です。ここをぼんやり過ごすと、先読みが一気に崩れます。
Part3の4週間強化プラン
4週間でPart3を安定させる、現実的なプランです。
1週目:先読みの型作り
パート3・4特急で、設問3問を15秒で読む先読みのリズムを固めます。まずは型を体に入れることが最優先です。
2週目:図表・意図問題
グラフィック問題と意図問題を、型ごとに分けて練習します。苦手な型を集中的に潰しておきましょう。
3週目:スタミナ強化
至高の模試でリスニングを通しで解き、後半まで集中を保つ練習をします。39問を走り切る持久力を養います。
4週目:本番形式
公式問題集で本番の話速に合わせ、先読みのリズムを確定させます。本番と同じ緊張感で、最後まで回し切ってください。
スコア帯別のPart3の目標
目標スコアによって、Part3で取るべき問題数が変わります。
600点なら25問前後
600点を狙うなら、概要・詳細問題を中心に25問前後を確保したいところです。難しい図表・意図問題は、無理せず流しても構いません。
730点なら30問以上
730点には、図表問題まで取りにいって30問以上を目指します。先読みが安定すれば、十分に届く水準です。
860点以上なら35問以上
860点以上を狙うなら、意図問題と3人会話まで取り切る精度が必要です。聞き逃しをほぼゼロにする集中力が求められます。
Part3でやりがちな失敗とリカバリー
多くの人がつまずくポイントを、先回りでつぶしておきましょう。
全部聞き取ろうとする
会話を完璧に理解する必要はなく、設問に関係する箇所だけ拾えば十分です。完璧主義は、かえって失点を増やします。
先読みを後回しにする
聞き取り力より先に、先読みの習慣化のほうがスコアに直結します。まずは設問を先に読む癖を、徹底してください。
1問の失点を引きずる
分からない問題に固執すると、次のセットの先読みまで崩れます。「捨てて次」の切り替えを、模試で練習しておきましょう。
Part3対策がもたらす副次効果
Part3の学習は、他の領域にも波及します。
Part4への直結
Part3で鍛えた先読みは、同じ設問形式のPart4にそのまま使えます。2つをまとめて伸ばせるのが、Part3対策の利点です。
会話力と読解力の素地
会話の流れを追う訓練は、実務の英会話や、Part7で答えのある段落を素早く見つける力にもつながります。
本番でPart3を取り切る立ち回り
Part3はリスニングの山場なので、本番の立ち回りで点が大きく変わります。
Directions中に先読みを始める
Part3が始まる前のDirectionsの間に、最初のセットの設問を読んでおきます。スタートで先んじると、最後まで先読みが回ります。
マークは素早く、目は次へ
解答のマークは一瞬で済ませ、すぐ次のセットの設問へ目を移してください。手は動かしつつ、意識は常に一歩先です。
崩れたら1セット捨てて立て直す
先読みが完全に崩れたら、1セットを潔く捨て、次のセットの先読みから立て直します。1セットの損失で全体を守る判断です。
TOEIC Part3についてよくある質問
Q: 先読みしようとすると会話が頭に入らず、会話を聞くと先読みができません。
このジレンマは、先読みに慣れていない時期に誰もが通る壁です。原因は「設問を全部読もうとしている」ことが多く、選択肢まで読むと当然パンクします。
まずは設問文の名詞と疑問詞(誰が・何を・次に何を)だけを拾う「軽い先読み」から始めてください。反復するうちに「読みながら聞く」処理が自動化され、2週間ほどで両立できるようになります。
Q: そもそも先読みが時間的に間に合いません。
間に合わない最大の原因は、前のセットの解答に手間取り、設問の読み上げ時間を使えていないことです。3問は会話が終わった直後に即マークし、設問が読み上げられている間に次のセットへ目を移してください。
それでも追いつかないときは、1セットを潔く捨てて次の先読みに集中します。1セットの損失で、残り全部の先読みを守る判断です。
Q: 図表問題になると、頭が真っ白になります。
図表問題は、音声を聞きながら図を見るとパニックになります。会話の前に図表と設問を見て、「何と何を照合するか」を1点に絞っておくのがコツです。
ポイントは、音声では図に載っていない側の情報が読み上げられること。たとえば図に金額があれば音声では商品名が流れるので、それを図と突き合わせれば答えが出ます。
Q: 3人会話になると、誰の発言か分からなくなります。
3人会話では、設問の「the men(男性たち)」「the woman(女性)」という主語表現が、誰を追えばいいかの手がかりになります。先読みの段階で、追うべき人物を決めておきましょう。
声の高さや話し方の違いにも注目すると整理しやすくなります。全員の発言を覚える必要はなく、設問に関係する人物だけを追えば十分です。
Q: 会話のスピードが速くて、ついていけません。
速く感じるのは、語彙の処理と音のつながりに慣れていないことが原因です。聞き取れなかった会話をスクリプトで確認し、シャドーイングで口を慣らすのが王道です。
慣れてきたら1.2倍速で負荷をかけてください。速い音に耳が慣れると、本番の話速がゆっくりに感じられるようになります。
Q: 意図問題(話者はなぜそう言ったか)の解き方が分かりません。
意図問題は、その発言だけを見ても解けません。答えは必ず「直前のやり取り」にあるので、流れの中でその一言がどんな役割かを読み取ってください。
たとえば「3時に会議があるんだ」が「だから手伝えない」を意味するように、文字どおりでない含意を問う問題だと意識すると見えてきます。
Q: 39問もあって、後半で集中が切れます。
リスニングの集中力は訓練で伸びるので、至高の模試などで100問を通しで解く練習を重ねてください。本番と同じ長さに体を慣らすのが、いちばんの対策です。
そして1問落としても引きずらないこと。引きずりが次の先読みを崩し、連鎖的に後半を失点させるので、切り替えの速さが集中の維持に直結します。
まとめ
TOEIC Part3は、先読みを仕組み化し、図表・意図問題の型を押さえることで、リスニングの土台になる得点源に変わります。
最後に、明日から始める3つの行動をまとめます。
- 会話の前に設問3問を読む先読みを、基本動作にする
- 崩れたら1問捨てて、次のセットの先読みを守る
- 教材はパート3・4特急で型、至高の模試と公式で量を確保する
次のステップとして、「TOEIC Part4対策」を読むと、説明文型のリスニングまで攻略できます。
スコア帯別の計画は、「TOEIC 600点台の勉強法」「TOEIC 700点台の勉強法」もあわせて参考にしてみてください。
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