インドネシアやマレーシアの料理を本場で味わう時、少しでも現地語が使えると食事の時間が何倍も楽しくなります。筆者も初めてジャカルタのワルン(大衆食堂)に飛び込んだ時、たった数フレーズのインドネシア語でおばちゃんがにっこり笑ってくれて、忘れられない思い出になりました。
この記事では、入店から注文、支払いまでの流れに沿って、レストランで実際に使えるインドネシア語フレーズをまとめて紹介します。
入店時に使うフレーズ
人数を伝える定番の言い方
お店に入って最初に聞かれるのが、人数の確認です。Untuk berapa orang?(何名様ですか?)という問いに対して、人数+orangで答えます。
1人ならuntuk satu orang、2人ならuntuk dua orang、4人ならuntuk empat orangといった具合です。untukは「〜のために」、orangは「人」を意味します。
席の希望を伝えるフレーズ
窓際の席がいい時はDi dekat jendela, bisa?(窓際、いけますか?)、外のテラス席がいい時はDi luar, bisa?(外、大丈夫ですか?)と尋ねます。bisa(〜できる)を語尾につけるだけで、柔らかいお願いに早変わりします。
メニューを頼む時のフレーズ
メニューをもらう
席についたらMenunya, tolong(メニューをお願いします)と頼みます。tolong(お願い)は、インドネシア語でとても大切な「魔法の言葉」で、これをつけるだけで一気に丁寧な印象になります。
おすすめを尋ねる
何を頼むか迷ったらApa yang enak di sini?(ここでおいしいものは何ですか?)と聞いてみましょう。enakは「おいしい」という意味で、現地の人の一番のおすすめを引き出すきっかけになります。
筆者はこのフレーズで、ガイドブックに載っていないワルンの看板メニューに何度も出会えました。
注文の基本フレーズ
「これをください」の王道表現
メニューを指さしながらIni satu, tolong(これを1つお願いします)と言えば確実に伝わります。iniは「これ」、satuは「1」で、複数なら数字を変えればOKです。
飲み物を頼む
お茶はteh、コーヒーはkopi、水はair、ジュースはjusです。甘いインドネシア紅茶の定番、teh manisは覚えておくと重宝します。
manisは「甘い」、tawarは「甘くない」を意味するので、糖分控えめにしたい時はteh tawarと頼みましょう。
辛さの調整をお願いする
インドネシア料理は辛いものが多いので、Tidak pedas, tolong(辛くないでお願いします)は覚えておくと安心です。pedasは「辛い」、tidakは「〜ない」を意味し、料理名の前後につけて使えます。
逆に「辛いのが大好き」ならSaya suka pedas(私は辛いのが好きです)と伝えると、お店の人がニヤリとして本気の辛さを出してくれることがあります。
料理を待っている間のフレーズ
追加注文・お代わり
ご飯のお代わりが欲しい時はNasi tambah, tolong(ご飯を追加でお願いします)と伝えます。tambahは「追加する」という意味で、料理や飲み物の名前の後につけるだけで使えます。
取り皿やカトラリーを頼む
取り皿はpiring、フォークはgarpu、スプーンはsendok、ナイフはpisauです。足りなくなったらPiring satu lagi, tolong(お皿をもう1つお願いします)と伝えましょう。
lagiは「もう1つ・再び」を意味します。
待ち時間が長い時
なかなか料理が来ない時は、穏やかにMaaf, makanannya lama sekali(すみません、料理がかなり遅いのですが)と伝えられます。makananは「料理」、lamaは「遅い・長い」、sekaliは「とても」です。
インドネシアでは少しのんびりした時間感覚が普通なので、焦らず笑顔で伝えるとスムーズです。
食事中に感想を伝えるフレーズ
おいしさを伝える
ひと口食べてEnak sekali!(とてもおいしい!)と言えば、店員さんの顔がぱっと明るくなります。enakは「おいしい」、sekaliは「とても」の強調表現です。
さらにLezat!(美味だ!)という少しフォーマルな表現もあり、高級レストランや感動を伝えたい時に向いています。
体調や食の好みを伝える
アレルギーがある場合はSaya alergi terhadap …(私は〜にアレルギーがあります)と伝えます。エビはudang、ピーナッツはkacang、卵はtelurです。
健康上の注意は遠慮なく伝えておく方が安全です。
ベジタリアンの方はSaya vegetarian, tidak makan daging(私はベジタリアンで肉を食べません)と伝えると、ほとんどのお店で対応してくれます。
支払い時のフレーズ
会計をお願いする
食事が終わったら、Minta bon, tolong(伝票をお願いします)と頼みます。bonは「伝票・レシート」を指す口語的な表現で、全国どこでも通じます。
より丁寧に言うならBisa minta struk?(レシートをいただけますか?)とも言えます。
支払い方法を尋ねる
クレジットカードが使えるか知りたい時はBisa pakai kartu kredit?(カードは使えますか?)と聞きます。pakaiは「使う」、kartu kreditは英語由来の「クレジットカード」です。
近年はQRコード決済のGoPayやOVOも急速に普及しており、Bisa QRIS?(QRIS対応ですか?)と尋ねると、小さな屋台でも対応している場面が増えてきました。
割り勘にする
友人との食事で割り勘にしたい時はBayar masing-masing(それぞれで払います)と伝えます。masing-masingは「それぞれ」という意味で、インドネシアでもお互いに自分の分を払う習慣は一般的です。
お礼を伝えて気持ちよく帰る
お会計を終えたら、Terima kasih, makanannya enak sekali(ありがとうございます、料理がとてもおいしかったです)と声をかけてみましょう。
お店の人が笑顔で見送ってくれて、その日の食事の記憶がいっそう鮮やかになります。筆者はこのひと言を言うかどうかで、お店との関係性が全然違うと感じています。
マレーシアでの違い
マレーシアでもほとんどの表現がそのまま通じます。ただしbonはマレー語ではあまり使われず、代わりにbil(bill)が一般的です。
Boleh minta bil(伝票をください)という言い方でスムーズに支払いに移れます。
また、マレーシアではhalal認証の有無が重要で、Ini halal?(これはハラルですか?)と確認する場面が増えます。宗教的配慮のある食文化を尊重しつつ楽しむと、現地での時間がいっそう豊かになります。
ワルンとレストラン、場面別のコツ
インドネシアには、高級レストラン、中級のお店、そしてワルンと呼ばれる大衆食堂まで幅広い選択肢があります。ワルンではカジュアルな言葉遣いで大丈夫ですが、高級店ではAndaを使ってフォーマルに話す方が安心です。
筆者はワルンではあえて現地の友人と同じテンションでpaやbuと呼びかけ、高級店ではAndaやpermisi(失礼します)を使って距離感を調整しています。
インドネシア料理の定番メニュー用語
ご飯・麺類
nasi gorengはインドネシア風チャーハン、mie gorengは焼きそば、nasi campurはおかずの盛り合わせご飯、nasi padangは銘店パダン料理の定番セットです。どれもワルンや食堂の定番なので、名前を知っていると注文がずっとスムーズになります。
筆者は旅行初日にnasi campurを頼むのが習慣で、現地の味の傾向をざっくり掴む手段として活用しています。
スープ・サイドメニュー
sotoは具だくさんスープ、baksoは肉団子スープ、gado-gadoは野菜とピーナッツソースのサラダです。sateは串焼きで、これも屋台の定番として知られています。
甘いスイーツとしてはes cendol(緑の米粉麺入りかき氷)やpisang goreng(揚げバナナ)があり、食後に頼むと現地の味覚体験が広がります。
言葉が出ない時の裏ワザ
どうしても言葉が浮かばない時は、指さしと数字、そして笑顔の3点セットで乗り切れます。Ini satu(これ1つ)とだけ言えれば、インドネシアの屋台では十分通用します。
筆者も最初の頃はこの基本だけで生き延びました。大切なのは、現地の人とのやり取りを楽しむ姿勢だと、今でも思っています。
覚えておきたい便利な追加フレーズ
テイクアウトしたい時はBungkus, tolong(包んでください)と言えば、食べ残しや持ち帰りに対応してもらえます。bungkusは「包む」を意味し、屋台でも頻繁に飛び交う単語です。
トイレの場所を確認するにはDi mana toilet?(トイレはどこですか?)でOKです。レストランやモールでも通じる万能フレーズなので、早めに覚えておくと安心です。
食後の余韻を楽しむひと言
インドネシアでは食後に少しゆっくりする時間を大切にする文化があります。Saya kenyang(お腹いっぱいです)と笑顔で伝えると、一緒に食事をしている相手との距離もぐっと縮まります。
kenyangは「満腹」を表す言葉で、日常会話でも頻出します。
予約と事前準備
人気レストランは予約が必要で、事前準備で当日のストレスを大幅に軽減できます。
電話予約のフレーズ
「Saya mau memesan meja(テーブルを予約したいのですが)」が基本です。
「Untuk berapa orang?(何人用ですか)」と必ず聞かれるので人数を伝えます。
「Jam berapa?(何時ですか)」で時間を指定します。
オンライン予約
Chope、Klook、TripAdvisorなどのアプリが主要予約プラットフォームです。
ジャカルタやバリの高級店は事前予約が必須の店も多くあります。
WhatsAppでの予約も、中小の店では一般的な方法です。
予約確認メッセージを必ず保存しておきましょう。
特別リクエスト
「Tolong tempat dekat jendela(窓際の席をお願い)」で席の希望を伝えます。
「Untuk ulang tahun(誕生日のため)」などの特別事情も事前連絡できます。
多くの店が特別日のサプライズ演出に対応してくれます。
食事制限と健康配慮
食事制限がある場合、事前に伝えることで快適な食事が実現します。
ベジタリアン対応
「Saya vegetarian(私はベジタリアン)」と明確に伝えます。
「Tanpa daging(肉なし)」「Tanpa ikan(魚なし)」など具体的に指定します。
バリ島は特にベジタリアン料理が充実しており、選択肢が豊富です。
ハラール対応
イスラム教徒が多数派のインドネシアはハラール対応の店が多いです。
「Halal po ba ito?(これハラールですか)」で確認できます。
ジャカルタの多くの店はハラール認証を取得しています。
バリ島のヒンドゥー文化圏では対応店が限定的なので注意が必要です。
アレルギー対応
「Saya alergi terhadap…(…にアレルギーがあります)」と具体的に伝えます。
「kacang(ナッツ)」「seafood(魚介)」などアレルゲン名を覚えておきます。
重度のアレルギーがある場合、英語とインドネシア語で書いたカードを携帯するのが安全です。
緊急時の医療機関情報も事前にメモしておきましょう。
クレーム対応とトラブル
食事中に問題が発生した場合、冷静に対処することで状況を改善できます。
料理の問題
「Makanannya dingin(料理が冷めています)」「Masakannya belum matang(調理が不十分)」など具体的に伝えます。
「Bisa ganti?(交換できますか)」で代替品を依頼できます。
軽微な問題なら、笑顔で伝えると店側も快く対応してくれます。
サービスの問題
料理が遅い場合「Makanan saya masih belum datang(まだ料理が来ない)」と確認します。
店員の対応に問題があれば、「Bisa saya bicara dengan manager?(マネージャーと話せますか)」でエスカレーションします。
感情的にならず、事実を冷静に伝える姿勢が重要です。
インドネシア文化では直接的な非難より、婉曲的な表現が好まれます。
会計の間違い
レシートを必ず確認し、「Bill ini salah(この請求書は間違い)」と指摘できます。
「Saya tidak pesan ini(これは注文していません)」で具体的に示します。
店側も間違いは素直に認め、修正してくれることが大半です。
テイクアウトとデリバリー
店内で食べるだけでなく、テイクアウトやデリバリーの活用で選択肢が広がります。
GoFoodの利用
GoFoodはGojekアプリのデリバリー機能で、インドネシアで最も普及しています。
アプリ内で店舗検索、メニュー選択、支払いまで完結します。
配達員への指示は「Pak/Bu(〜さん)」と敬称を付けて丁寧に伝えます。
GrabFoodとの使い分け
GrabFoodはGrabアプリのデリバリーで、GoFoodと並ぶ二大サービスです。
店舗のラインナップが異なるため、両方をインストールしておくと選択肢が広がります。
プロモコードで割引が受けられるキャンペーンが頻繁にあります。
支払いは現金、クレジットカード、電子マネーに対応しています。
店頭テイクアウト
「Bungkus(包装してください)」が最もよく使う持ち帰り表現です。
「Dibawa pulang(持ち帰り用)」はより丁寧なバージョンです。
熱々の料理は保温パックに入れてくれることが多いです。
エコバッグ持参を習慣化すると、環境にも配慮した旅行が実現します。
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