TOEIC Part1は全6問しかないものの、「得点源」になるかどうかで以降のリスニングの流れが大きく変わる重要なパートです。
「Part1で落とすのは悔しい」「近い音のひっかけにいつも引っかかる」という悩みは、TOEIC受験者の共通項です。
筆者もTOEIC学習の初期に、Part1の人物動作型で1〜2問落とすのが定番でした。
しかしPart1は頻出パターンが限られているため、4週間の集中対策で満点を狙える段階にまで引き上げられます。
この記事で分かること
- TOEIC Part1の問題形式と失点しやすいパターン
- 頻出3パターンの解法とひっかけの回避方法
- 筆者が実践した4週間のPart1強化プラン
TOEIC Part1の問題形式と配点
Part1の問題数は6問で、リスニングセクション全体の約6%を占めます。
写真を見て、4つの英文のうち写真を最もよく描写しているものを選ぶ形式です。
1問あたりの時間
1問あたりの解答時間は約5秒で、直後に次の問題が始まります。
1問につき4つの英文が読み上げられるため、音声を聞きながら写真と照合するスピード感が求められます。
スコアへの影響度
Part1の6問の配点は、リスニング全体の約30〜36点に相当します。
6問中6問完答すれば、リスニングセクションの基礎として安定したスコアが期待できます。
Part1の位置づけ
Part1はリスニングの冒頭にあり、ここで失点すると精神的にもその後のPartに影響します。
逆に最初の6問を完答すれば、勢いに乗ってPart2・Part3にも集中できる効果があります。
Part1の頻出パターンと解法
Part1には大きく分けて3つの頻出パターンがあります。
パターン1: 人物+動作型
写真に1人または複数人が写っており、その人物の動作を描写する英文を選ぶパターンです。
「A man is typing on a keyboard」「A woman is pouring coffee into a cup」などが典型例になります。
解法のコツは、主語(人物)と動詞(動作)の組み合わせだけに集中することです。
背景の物体に気を取られると、肝心の動作を聞き逃しがちになります。
パターン2: 物・風景型
人物が写っていない物や風景の写真を描写するパターンです。
「Cars are parked along the street」「Chairs are arranged in rows」などが定番の形になります。
主語は「物」なので、受動態(be動詞+過去分詞)の描写が頻出します。
「has been〜」「have been〜」の現在完了受動態も、Part1の物描写で出てくる典型です。
パターン3: 人物+場所型
人物とその周辺の場所・物との関係性を描写するパターンです。
「A woman is standing next to a counter」「Some people are sitting on a bench」などが典型例となります。
解法のコツは、「人物がどこにいるか」「何の近くにいるか」という位置関係を先に把握することです。
Part1のひっかけパターン
不正解の選択肢には、典型的なひっかけが仕込まれています。
1つ目は「近い音」の罠で、writingとridingのように発音が似ている単語で混乱させてきます。
2つ目は「関連語」の罠で、写真に写っていないが連想しやすい単語(keyboardとmouseなど)を使って惑わせる手法です。
3つ目は「部分的正解」の罠で、主語は正しいが動詞が違う(逆もまた然り)というパターンが頻出します。
Part1のおすすめ教材
Part1対策に特におすすめの教材を紹介します。
IIBC『公式TOEIC Listening & Reading 問題集』Vol.5〜6
公式問題集は、本番と同じ音声・問題形式で演習できる最も信頼できる教材です。
Part1は6問しかないため、公式問題集1冊で最低12問(2回分)、3冊で36問の演習ができます。
特化問題集
朝日出版社『TOEIC L&Rテスト 英単語 プラチナボキャブラリー』は、Part1〜4で頻出の単語を画像付きで学べる教材です。
Z会『TOEIC L&Rテスト 絶対ここからリスニング』は、Part1〜4の基礎から解き方のコツを学びたい初中級者向けです。
abceedアプリ
abceedは、公式問題集のPart1の音声をアプリ内で何度でも聞ける便利なツールです。
倍速再生機能で0.8倍〜1.5倍まで速度を変えられるため、聞き込みに最適です。
Part1の4週間強化プラン
4週間でPart1を満点に近づける独学プランを紹介します。
1週目: 問題形式の把握
最初の週は、公式問題集Vol.5のPart1を2回分解き、問題形式に完全に慣れる期間です。
不正解の選択肢が「なぜ違うのか」を必ず言語化して、ひっかけパターンを頭に入れていきます。
1日10分のPart1演習で、1週間で1セット完了する計算になります。
2週目: 人物動作型の集中対策
2週目は、人物が写っている問題だけを集めて演習します。
公式問題集Vol.5・Vol.6から人物動作型を抜き出し、動詞の種類ごとに整理してください。
「type・pour・arrange・lift・wipe・hold」など、頻出動詞をノートにまとめる作業が効きます。
3週目: 物・風景型の集中対策
3週目は、物や風景を描写する受動態のパターンに集中します。
「be動詞+過去分詞」の描写を聞き取る練習を、毎日5分続けてください。
「displayed・placed・stacked・arranged・mounted」など、頻出の受動態動詞を覚えていきます。
4週目: 総仕上げと本番演習
最後の週は、公式問題集Vol.5・Vol.6を本番通りの時間配分で解き、Part1の安定した6問完答を目指します。
ここまで来ると、どのひっかけにも引っかからない感覚が身に付いているはずです。
筆者のPart1体験談
ここからは、筆者がPart1で失点していた時期と、完答できるようになった経緯を書きます。
初心者時代の失点パターン
TOEIC学習を始めたばかりの頃、筆者はPart1で毎回1〜2問落としていました。
最も多かったミスは「近い音」のひっかけで、writing(書いている)とriding(乗っている)の聞き間違いで1問落とすのが定番でした。
受動態の聞き取りで躓く
物・風景型の受動態描写も苦手で、「are displayed」「have been placed」などの音声を理解するのに時間がかかりました。
学校英語では受動態を「読む」ことは教わっても、「瞬時に聞き取る」訓練は受けていなかったのが原因です。
4週間集中対策で完答
公式問題集のPart1だけを30問集めて集中演習したところ、4週間後には安定して6問完答できるようになりました。
Part1の満点は、パターン認識と頻出動詞の暗記でほぼ確実に取れるという確信を得た瞬間です。
Part1についてよくある質問
Q: Part1は6問しかないのに対策すべき?
Part1はリスニングの冒頭にあり、ここで失点すると精神的なダメージが大きく、後のPartに影響します。
6問全問正解を目標に対策する価値は十分にあります。
Q: Part1の頻出動詞を覚えるには?
朝日出版社『プラチナボキャブラリー』や、abceedのPart1頻出語コンテンツで効率よく覚えられます。
公式問題集のスクリプトから自分で抜き出すのも、記憶定着に有効です。
Q: 受動態の聞き取りが苦手です
受動態の聞き取りは、シャドーイングで口慣らしをすると一気に楽になります。
自分で発音できる音は、本番でも必ず聞き取れるようになります。
Q: Part1で6問取れれば何点期待できますか?
Part1の6問完答だけでスコアが跳ね上がるわけではありませんが、リスニング全体の安定感に大きく寄与します。
「最初の6問を完答する」という成功体験が、以降のPartの集中力を支えてくれます。
Part1攻略のための日常習慣
Part1を確実に得点源にするための日常習慣を紹介します。
写真の英語描写を習慣化する
身の回りの写真を見たら、英語で描写してみる習慣を付けてください。
「The man is typing on his laptop」のような簡単な描写から始めるのがコツです。
Part1の音声を毎日聞く
公式問題集のPart1音声を1日5分だけでも聞き続けることで、「TOEIC英語の耳」が維持できます。
受動態の例文ストック
Part1頻出の受動態例文を20個ストックしておくと、本番で迷わなくなります。
「Some boxes are stacked against the wall」「A painting has been hung on the wall」などが典型例です。
Part1のひっかけ回避の具体策
Part1で最も多いひっかけに対する具体的な対策を紹介します。
近い音の罠
writingとriding、walkingとworkingなどの類似音は、集中して聞き分ける練習が必要です。
シャドーイングで自分の口で発音すると、聞き分けが一気に楽になります。
関連語の罠
写真に写っていないが連想しやすい単語が選択肢に入っている場合は、必ず写真を見直してください。
「keyboardがあるからmouseも」という連想で選ぶと、ひっかけにはまります。
部分的正解の罠
主語と動詞のどちらかが正しく、もう一方が違うパターンが頻出します。
「主語+動詞」の組み合わせで一致するかを必ず確認してください。
Part1対策がもたらす副次効果
Part1対策は、直接の6問だけでなく他のPartにも良い影響を与えます。
頻出動詞のインプット
Part1で覚える頻出動詞は、Part3・Part4・Part7でも出てくる基本語彙です。
Part1対策が、リスニングとリーディング両方の底上げにつながります。
音の聞き分け訓練
Part1の短い音声で「近い音」を聞き分ける訓練は、Part2・Part3にも直接効果があります。
Part1を攻略できる人は、Part2でも間違いなく高得点を取れます。
集中力の維持
Part1の冒頭6問で集中モードに入ることで、45分間のリスニングを通した集中力の維持が楽になります。
まとめ
TOEIC Part1は、パターン認識と頻出動詞の暗記によって、4週間の集中対策で満点を狙える得点源となるパートです。
本記事の要点を3点で整理します。
- 頻出3パターン(人物動作・物風景・人物場所)を理解し、主語と動詞の組み合わせに集中する
- 受動態の描写(displayed・placed・stacked・arranged)を聞き取れるようにする
- 近い音・関連語・部分的正解の3つのひっかけを見抜く目を養う
次のステップとして、「TOEIC Part2対策」「TOEIC Part3対策」「TOEIC Part4対策」を順番に読むと、リスニング全体の戦略が見えてきます。
スコア帯別の学習計画を知りたい方は、「TOEIC 500点台の勉強法」「TOEIC 600点台の勉強法」もあわせて参考にしてみてください。
Part1の6問完答は、TOEIC学習者の誰もが最初に目指すべき小さな達成です。
筆者もかつて近い音のひっかけで苦しんだ一人として、あなたのPart1完答を心から応援しています。
今日の5分のPart1演習が、2週間後の本番での6問完答につながります。
Part1で差がつく上級テクニック
Part1満点を確実にするための上級テクニックを紹介します。
選択肢を消去法で絞る
4つの選択肢のうち、明らかに写真と違う2〜3つを先に消去する習慣を付けましょう。
残った1〜2択に集中するほうが、当たる確率が大きく上がります。
音声の前半に集中する
Part1は、選択肢(A)〜(D)まで順番に音声が流れます。
前半(A・B)で確信の持てる答えが出たら、後半(C・D)は消去法の確認として聞くと効率的です。
写真の詳細を先に把握する
音声が始まる前の数秒で、写真の「主語・動作・場所・物」をあらかじめ英語で思い浮かべておいてください。
自分の中に正解のイメージがあると、音声との照合が一瞬で済みます。
Part1で取れないときの原因別対処法
Part1で失点が続く場合の原因と対処法を紹介します。
原因1: 基礎語彙が足りない
「pour」「stack」「arrange」などの基本動詞が抜けていると、Part1で正答にたどり着けません。
朝日出版社『銀のフレーズ』や『プラチナボキャブラリー』で基礎語彙を固めてください。
原因2: 受動態の聞き取りが弱い
受動態の「be動詞+過去分詞」を瞬時に理解できない場合は、シャドーイングで口慣らしをしましょう。
「are stacked」「has been placed」などの音声を自分で発音することで、聞き取り精度が上がります。
原因3: 集中力不足
Part1は冒頭のわずか1分半で終わる短いパートですが、集中できていないと簡単にミスが出ます。
試験開始前に深呼吸を3回し、耳をPart1に向ける儀式を作ってください。
Part1攻略後の次のステップ
Part1を安定的に完答できるようになったら、次のPartへ進みましょう。
Part2への接続
Part1の満点が取れる集中力は、そのままPart2の25問にも活かせます。
Part1とPart2は連続して進むため、切り替えのラグを作らないことが重要です。
Part3・Part4への発展
Part1で鍛えた「主語+動詞」の即時理解は、Part3・Part4の会話・説明文の内容把握にも直接効きます。
Part1対策はリスニング全体の底上げにつながる、コスパの高い投資と言えます。


コメント