TOEIC Part1は、写真を見て最も適切な描写を選ぶ、リスニングセクションの出だしのパートです。
たった6問で「簡単なパート」と思われがちですが、「簡単だと油断して、毎回1〜2問は落としてしまう」という人が驚くほど多いのも事実です。
その失点の正体は、聞き取れなかったからではなく、選択肢に仕込まれた「ひっかけ」に引き寄せられてしまうことにあります。
この記事では、Part1を5〜6問の安定した得点源に変えるために、ひっかけの型と頻出表現、教材の使い方までを具体的に解説します。
読み終えるころには、本番でどの選択肢を一瞬で切り捨てればいいかが見えているはずです。
この記事で分かること
- Part1で落とす本当の原因と、ひっかけの3つの型
- 頻出語彙・表現を具体例つきで聞き分ける方法
- 公式問題集・パート1・2特急の「使い方」と4週間プラン
- TOEIC Part1の基本をおさえる
- Part1で「簡単なのに落とす」本当の理由
- Part1で差がつくのは「ひっかけの型」を知っているか
- Part1の頻出パターンと解法
- Part1の頻出語彙・フレーズ
- 場面別のPart1頻出語彙
- ひっかけを具体例で見抜く
- 物の写真を具体例で解く
- Part1で差がつく上級テクニック
- TOEIC Part1のおすすめ教材|役割で選ぶ
- リスニングの音に慣れるコツ
- Part1を伸ばす練習メニュー
- Part1の4週間強化プラン
- スコア帯別のPart1の目標
- Part1でやりがちな失敗とリカバリー
- Part1対策がもたらす副次効果
- 本番でPart1を取り切る立ち回り
- TOEIC Part1についてよくある質問
- まとめ
TOEIC Part1の基本をおさえる
まずは、Part1がどんなパートで、なぜ重要なのかを整理しましょう。
形式と問題数
Part1は、1枚の写真について4つの英文を聞き、最も合うものを選ぶ問題が全6問です。
音声は一度だけ流れ、選択肢は印刷されていないので、聞き取りに集中する必要があります。
満点を狙うべきパート
Part1はリスニングのなかで最も難易度が低く、ここを落とすと全体のスコアに直接響きます。
600点以上を目指すなら、Part1は5〜6問を確実に取りたいところです。
解答のリズムを作る
4つの選択肢を聞きながら、消去法で1つずつ候補を外していくのが基本です。
正解らしきものが聞こえても、最後の選択肢まで聞いてから確定してください。
Part1で「簡単なのに落とす」本当の理由
失点が続く人には、共通する3つの原因があります。
聞こえた単語に飛びつく
写真にある物の名前が聞こえた瞬間、内容を確認せず選んでしまうのが典型的な失敗です。
その単語が「写真の状況と合っているか」までを聞かないと、ひっかけにかかります。
動詞の形を聞き分けていない
状態を表す受動態と、動作を表す進行形受動態の違いを聞き分けられず、落とすケースが多くあります。
動詞の形こそ、Part1の正誤を分ける最大のポイントです。
油断して集中が緩む
「簡単」という先入観で集中が緩み、最後の選択肢を聞き逃すこともよくあります。
6問だからこそ、一問も落とさない集中を保ちましょう。
Part1で差がつくのは「ひっかけの型」を知っているか
Part1の失点の大半は、ひっかけの型を知らないことが原因です。
写っていない物・動作のひっかけ
写真に写っていない物や動作を、もっともらしい英語で混ぜてくるのが定番です。
聞こえた単語が本当に写真にあるかを、必ず目で確認してから選んでください。
現在進行形の受動態という罠
「is being + 過去分詞」は、人が今まさにその動作をしている最中だけを表します。
誰も操作していない機械に「is being repaired」が流れたら、それは不正解です。
似た音・関連語のひっかけ
「copy」と「coffee」、「work」と「walk」のような似た音で釣る選択肢が頻出です。
音の雰囲気で選ばず、文全体が写真と一致するかで判断するのが鉄則です。
Part1の頻出パターンと解法
写真は大きく3タイプに分かれ、それぞれ狙いどころが違います。
人物の動作
1人または複数の人物が何かをしている写真で、動詞が聞き取りの中心になります。
主語と動作が写真と合っているかを、最後まで聞いてから確定してください。
物・風景の状態
人が写っていない物や風景の写真では、位置関係と状態の描写が問われます。
「on」「next to」「stacked」などの位置・状態の語に注意を向けましょう。
受動態の状態描写
物の写真では「are displayed」「is parked」のような受動態の現在形が正解になりやすい型です。
状態を表す受動態と、動作を表す進行形受動態の違いを区別するのがポイントです。
📘 英語の語彙も、いっしょに。頻出単語を頻度順にまとめたPDF単語帳です。
Part1の頻出語彙・フレーズ
頻出表現を型ごとに知っておくと、聞いた瞬間に写真と照合できます。
人物の動作を表す動詞
holding・carrying・pushing・reaching for・examining・browsing・facing・leaning・boarding が頻出です。
「examine」「inspect」のように、見る動作を硬めに言い換える語に慣れておくと強くなります。
物の状態を表す受動態
be arranged・be stacked・be displayed・be parked・be mounted・cast a shadow が定番です。
これらは状態を表す現在形の受動態で、物の写真で正解になりやすい形です。
位置・配置を表す表現
in a row・side by side・against the wall・on either side・next to each other を押さえておきましょう。
位置関係は写真で直接確認できるので、聞き取れれば確実に得点できます。
場面別のPart1頻出語彙
Part1の写真は場面が限られているので、場面別に語彙を押さえると一気に有利になります。
オフィス・会議の場面
desk・document・drawer・presentation・whiteboard などが頻出で、「reviewing documents」「giving a presentation」といった動作とセットで覚えます。
屋外・交通の場面
vehicle・pedestrian・crosswalk・under construction・be parked などが定番です。
「A car is parked along the street.」のような状態描写に慣れておきましょう。
店舗・レストランの場面
merchandise・shelf・cart・be displayed・be stacked などが頻出します。
「Items are displayed on the shelves.」が典型的な正解パターンです。
ひっかけを具体例で見抜く
実際の場面で、消去法の感覚を体感してみましょう。
オフィスの写真で考える
一人の男性が机に向かい、ノートパソコンを操作している写真を想定します。
「He’s typing on a keyboard.」は動作が一致し、正解候補です。
不正解を一つずつ消す
「He’s repairing a computer.」は修理していないので、関連語のひっかけです。
「Documents are being printed.」は写っていない動作で、進行形受動態の罠にあたります。
消去法の威力
「He’s leaving the office.」は動作が写真と矛盾するので、これも消えます。
関連語・進行形受動態・矛盾を順に消すと、正解が一つに絞れることが分かります。
物の写真を具体例で解く
人が写っていない写真は、状態の受動態がカギになります。
カフェのテーブルで考える
誰もいないカフェで、椅子がテーブルの周りに並んでいる写真を想定します。
「Chairs are arranged around a table.」は状態を正しく描写しており、正解です。
進行形受動態は不正解
「Chairs are being arranged.」は人が今並べている最中を表すので、誰もいない写真では不正解です。
物の写真では現在形の受動態、人の動作なら進行形、と切り分けてください。
Part1で差がつく上級テクニック
満点を狙うなら、難化した写真への対応も準備しておきます。
複数人物写真の主語ずれ
複数人が写る写真では、「全員」なのか「一人だけ」なのかで正誤が分かれます。
「One of the men …」「Some people …」のような主語の範囲に注意してください。
抽象的な動詞への対応
近年は「look at」を「examine」、「buy」を「make a purchase」のように硬く言い換える選択肢が増えています。
同じ動作を表す言い換えのストックを増やすほど、難問に強くなります。
TOEIC Part1のおすすめ教材|役割で選ぶ
Part1は問題数が少ないので、専用書を1冊と本番形式の演習に絞るのが効率的です。
本番形式で慣れる:公式問題集

国際ビジネスコミュニケーション協会『公式TOEIC Listening & Reading 問題集』は、本番と同じ音声・難易度で練習できる唯一の素材です。
使い方は、まずPart1を解いた後、必ずスクリプトを見て「なぜその選択肢が不正解か」を一つずつ確認することです。
ナレーターの発音に耳を慣らす意味でも、最優先で使いたい一冊です。
ひっかけを集中演習:パート1・2特急

朝日新聞出版『TOEIC L&R TEST パート1・2特急 難化対策ドリル』(森田鉄也)は、Part1が50問、Part2が175問と、序盤を一気に固められる問題集です。「WhereにNoで答えるのが正解」のような掟破りのひっかけパターンまで学べるのが心強いところです。
スタディサプリなどで基礎を学んだ後の「演習用」として特に優秀です。解いたら必ずスクリプトで、なぜ不正解かを一つずつ確認してください。
語彙の土台:金のフレーズ


朝日新聞出版『出る単特急 金のフレーズ』(TEX加藤)は、Part1の頻出語彙も含めて固められる単語帳です。
初級者は同シリーズの『銀のフレーズ』から始めると無理がありません。
耳から固めたい人:キクタン
アルク『キクタンTOEIC』シリーズは、音声で語彙を覚えたい人に向く単語帳です。
目標スコアに応じてSCORE 600・800を選べるので、Part1の語彙も自然に押さえられます。
教材選びは欲張らない
Part1専用に何冊も買う必要はなく、特急1冊と公式問題集を反復するだけで十分です。
増やすより、同じ素材を聞き込む回数を増やすほうが効果的です。
リスニングの音に慣れるコツ
正しく聞き取るには、英語特有の音の変化に慣れることが欠かせません。
連結音に慣れる
「reading a book」が「リーディンガブック」のようにつながる連結音に、シャドーイングで慣れてください。
弱く読まれる語に注意
前置詞や冠詞は弱く読まれるので、聞き逃すと位置関係を取り違えます。
ディクテーションで、弱形の前置詞まで書き取る練習が効きます。
ナレーターの発音差に慣れる
TOEICはアメリカ・イギリス・オーストラリアなどの発音が混ざります。
公式音声でいろいろな発音に耳を慣らしておくと、本番で戸惑いません。
Part1を伸ばす練習メニュー
短い習慣の積み重ねが、聞き取りの精度を底上げします。
ディクテーション
1日2〜3問、音声を一文ずつ書き取ると、聞き逃していた前置詞や語尾が見えてきます。
「聞いたつもり」を「書ける」に変えることが、精度向上の第一歩です。
シャドーイング
正解の英文を音声に重ねて声に出すと、ナレーターの発音とリズムに耳が慣れます。
状態を表す受動態を口に出して覚えると、聞き分けも速くなります。
写真描写の自作
身の回りの写真を英語で1文描写すると、状態を表す受動態が自然に身につきます。
アウトプットすることで、ひっかけの作り方の裏側まで理解できます。
Part1の4週間強化プラン
4週間でPart1を満点近くまで仕上げるプランです。
1週目:頻出語彙の確認
オフィス・乗り物・店舗など、Part1頻出の名詞と動詞を金フレで確認します。
2週目:ひっかけの型に慣れる
パート1・2特急のドリルで、写っていない物や進行形受動態の罠を集中的に潰します。
3週目:受動態の聞き分け
状態の受動態と動作の進行形受動態を、音声で瞬時に区別する練習をします。
4週目:本番スピード
公式問題集のPart1を本番通りに解き、一度で正解を確定する感覚を固めます。
スコア帯別のPart1の目標
目標スコアによって、Part1で確保すべき問題数が変わります。
600点なら4〜5問
600点を狙うなら、人物の動作と基本的な状態描写で4〜5問を取りたいところです。
730点以上なら6問
730点以上を目指すなら、Part1は満点の6問を狙い、ここで貯金を作ります。
難易度が低いぶん、上位を狙うなら落とせないパートです。
Part1でやりがちな失敗とリカバリー
多くの人がつまずくポイントを、先回りでつぶしておきましょう。
最初の選択肢で決めてしまう
正解らしき選択肢が聞こえても、最後まで聞かないと、より適切な選択肢を見逃します。
4つすべてを聞いてから確定する癖をつけてください。
写真を見る時間を作れていない
Directionsが流れている間に次の写真へ目を走らせると、聞き取りが楽になります。
人物の有無と写っている物を、音声の前に把握しておきましょう。
Part1対策がもたらす副次効果
Part1の学習は、リスニング全体に波及します。
Part2への直結
パート1・2特急で一緒に鍛えれば、Part2の応答問題にもそのまま効きます。
基礎的な聞き取り力
短い英文を正確に聞く力は、Part3・4の長い音声の土台にもなります。
本番でPart1を取り切る立ち回り
Part1はリスニングの入口なので、ここで波に乗ることが全体に効きます。
写真を音声の前に分析する
人物の有無、人数、手元の動作、背景の物を、音声が始まる前に頭の中で英語にしておきます。
予測しておくと、選択肢を聞いた瞬間に正誤の判断が速くなります。
消去法で確実に絞る
1つの選択肢が正しそうでも、残りを「写真と矛盾するか」で消していくと、確実性が上がります。
分からなければ即マークして次へ
迷っても考え込まず、消去法で残った選択肢をマークしてPart2に集中を移してください。
TOEIC Part1についてよくある質問
Q: 簡単と言われるのに、毎回1〜2問は落としてしまいます。
Part1の失点は聞き取れないからではなく、ほぼ「ひっかけに引き寄せられている」のが原因です。写真にある単語が聞こえた瞬間に選んでしまい、写っていない動作や進行形受動態の罠にかかっているはずです。
対策は、聞こえた単語が本当に写真と一致するかを最後まで確認してから選ぶことです。4つすべてを聞いて消去法で残す癖をつければ、取りこぼしは確実に減ります。
Q: 「is being 過去分詞」の聞き分けが、どうしても分かりません。
これはPart1最大の罠で、ルールは1つだけです。「is being 過去分詞」は、人が今まさにその動作をしている最中のときだけ正解になります。
誰も操作していない機械に「is being repaired」が流れたら不正解、という具体例を例文ごと音読して体に入れてください。物の写真は現在形の受動態、人の動作中だけ進行形、と切り分ければ迷いません。
Q: アメリカ以外(イギリス・オーストラリア)の発音が聞き取れません。
TOEICは4カ国の発音が混ざるので、苦手なナレーターがいるのは当然です。公式問題集には全ての発音が収録されているので、聞き取れなかった音声を発音別に集中して聞き込んでください。
同じ音声をスクリプトを見ながら5回、見ないで5回シャドーイングすると、その発音のクセに耳が慣れます。最初は誰でも戸惑うので、慣れの問題だと割り切って大丈夫です。
Q: 写真を見る時間がなくて、いつも焦ってしまいます。
写真は、設問の音声が始まる前のDirectionsや前問の合間に、先に見ておくのがコツです。人物の有無・人数・手元の動作・背景の物を、音声前に頭の中で英語にしておきましょう。
何が写っているかを先につかんでおくと、選択肢を聞いた瞬間に写真と照合でき、焦りがなくなります。
Q: リスニングが全体的に苦手で、Part1から不安です。
だからこそ、最も易しいPart1を「最初の自信」にするのがおすすめです。Part1は音声がゆっくりで写真の助けもあるので、語彙さえ固めれば必ず取れるようになります。
ここで5〜6問取れる成功体験を作れば、その勢いでPart2・3・4にも前向きに取り組めます。リスニング攻略は、Part1から積み上げるのが王道です。
Q: あと一歩で満点が取れません。何が足りないのでしょうか?
満点を阻んでいるのは、たいてい「複数人物写真の主語ずれ」と「抽象的な言い換え動詞」です。「One of the men…」のような主語の範囲や、buyをmake a purchaseと言い換える表現に対応できているか確認してください。
状態受動態と進行形受動態の聞き分けを完璧にし、言い換えのストックを増やせば、6問満点は安定します。
Q: 似た音のひっかけ(copyとcoffeeなど)に毎回かかります。
音の一致に飛びつくのをやめ、「文全体が写真と合っているか」で判断する癖をつければ防げます。似た音は意図的に仕込まれた罠なので、その存在を知っているだけで警戒できます。
ディクテーションで一文を書き取る練習をすると、音を正確に聞き分ける力がつき、ひっかけそのものに強くなります。
まとめ
TOEIC Part1は、頻出語彙とひっかけの型を押さえれば、5〜6問を安定して取れる得点源です。
最後に、明日から始める3つの行動をまとめます。
- 写っていない物・進行形受動態・似た音という3つのひっかけを知っておく
- 聞こえた単語に飛びつかず、4つすべて聞いてから消去法で決める
- 教材はパート1・2特急と公式問題集に絞り、スクリプトで復習する
次のステップとして、「TOEIC Part2対策」を読むと、リスニング序盤の取りこぼしをまとめて減らせます。
スコア帯別の計画は、「TOEIC 500点台の勉強法」「TOEIC 600点台の勉強法」もあわせて参考にしてみてください。
📚 英語をもっと伸ばすなら、まず語彙から。
どんな場面でも、会話の土台になるのは語彙力。英語の頻出単語を頻度順に、発音・日本語訳・用例つきでまとめたPDF単語帳です。スキマ時間で効率よく基礎が固められます。
頻出500単語 入門編A1相当・最初の500語¥525 税込詳しく見る
頻出500単語 初心者編A2相当・次の500語¥525 税込詳しく見る
2冊セット(入門+初心者)入門+初心者を15%OFF¥893 税込まとめてお得に入門編 → 初心者編 の順がおすすめ/2冊セットなら15%お得



コメント