韓国語の敬語体系|해요体・습니다・반말の5段階解説

韓国語のしくみ
  1. 韓国語の敬語体系とは
  2. 敬語の5つのレベル
    1. 1. 存댓말(ていねい体・最敬礼)
    2. 2. 해요/해체 형(カジュアル敬礼・日常丁寧体)
    3. 3. 해라/하는 거야 형(親友体・カジュアル会話体)
    4. 4. 반말(タメ口・プレーン敬礼なし)
    5. 5. 존댓말 높이는 형(シビアな敬語・非常に丁寧体)
  3. 敬語の主な特徴
    1. 敬語マーカーの種類
    2. 敬語動詞の使用
  4. 敬語学習のコツ
    1. 1. まずは「해요体」をマスターする
    2. 2. 「습니다/ㅂ니다」も並行して学ぶ
    3. 3. 반말(タメ口)は慎重に
    4. 4. 映画やドラマで実例を観察する
  5. まとめ
  6. 尊敬の接尾辞「〜(으)시」の使い方
    1. 基本ルール
    2. 합니다体との組み合わせ
    3. 해요体との組み合わせ
    4. 過去形の尊敬
  7. 特別な尊敬語彙
    1. 日常動詞の尊敬形
    2. 発言動詞の尊敬形
    3. 存在・死去の尊敬形
    4. 与える動詞の使い分け
  8. 尊敬の助詞の変化
    1. 主格助詞の尊敬形「께서」
    2. 対象助詞の尊敬形「께」
    3. トピック助詞の尊敬形「께서는」
  9. 敬称「〜님」の使い方
    1. 基本の敬称
    2. ビジネスでの敬称
    3. 年上の親族の呼称
  10. 謙譲語(自分を下げる表現)
    1. 저・제の使い分け
    2. 謙譲動詞の드리다
    3. へりくだる場面
  11. 年齢・立場による使い分け
    1. 初対面の相手
    2. 年上の相手
    3. 同年代との関係
    4. 年下の相手
  12. 家族内での敬語
    1. 両親への敬語
    2. 祖父母への敬語
    3. 兄姉への敬語
  13. ビジネスシーンの敬語
    1. 上司との会話
    2. 顧客対応
    3. ビジネスメール
    4. 電話対応
  14. よくある敬語の間違い
    1. 過剰な尊敬(사물 높임)
    2. 自分への尊敬
    3. 年齢確認のタイミング
  15. 間接敬語
    1. 尊敬対象の持ち物・身体
    2. 家族への言及
  16. 반말(タメ口)への切り替え
    1. 親しくなったら
    2. 반말の基本形
    3. 使う相手を間違えない
  17. まとめ
  18. 関連記事

韓国語の敬語体系とは

韓国語を学ぶ上で、避けては通れない重要な要素が「敬語(존댓말)」です。

日本語にも敬語が存在しますが、韓国語の敬語体系はより複雑で、社会生活の中での適切な使い分けが特に重要です。

このセクションでは、韓国語の敬語レベルと、各レベルの使い分けについて詳しく解説します。

敬語の5つのレベル

韓国語には、話者と相手の関係や状況に応じて使い分ける5つの敬語レベル(존댓말 レベル)があります。

1. 存댓말(ていねい体・最敬礼)

最も丁寧で、相手に最大限の敬意を示す表現です。ビジネスシーン、初対面、目上の人、顧客対応などで使われます。

文型 例文
-습니다/ㅂ니다 안녕하세요 こんにちは(最敬礼)
-세요 앉으세요 どうぞお座りください
-십니까 뭘 하십니까? 何をなさいますか?

使い分けのコツ:初めて会う人、年上の人、敬意を払うべき相手に対しては、常にこのレベルを使うのが無難です。特にビジネスメールや公式な場面では必須です。

2. 해요/해체 형(カジュアル敬礼・日常丁寧体)

友人や同年代、少し距離のある関係の人との会話で最も頻繁に使われます。テレビのニュース番組でもこのレベルが用いられます。

文型 例文
-아요/어요 안녕하세요 こんにちは
-어요/아요 앉아요 座ってます
-어요?/아요? 뭐 해요? 何してるの?

使い分けのコツ:学校の友人、職場の同僚(同年代)、ショップの店員さんとのカジュアルな会話に使います。親しみやすく、かつ基本的な敬意を示す表現です。

3. 해라/하는 거야 형(親友体・カジュアル会話体)

親友、家族の年下の人、同じレベルの友人同士での日常会話で使われます。この段階でも敬意が残っています。

文型 例文
-는 거야 뭐 하는 거야? 何してるの?
-는 거다 좋은 날씨다 いい天気だね

使い分けのコツ:友人関係が深まった段階で使い始める表現です。初対面や上司には使ってはいけません。

4. 반말(タメ口・プレーン敬礼なし)

敬語を全く使わないカジュアルな表現です。子供、同年代の親友、年下の人に対して使われます。

文型 例文
-어/아(動詞) 뭐 해? 何してるの?
-다(動詞) 뭐 하니? 何してるの?
-아/어 좋아 いいね

使い分けのコツ:初対面の人には絶対に使わないでください。このレベルは友人関係が確立した後、または年下の人に対してのみ使うのが社会的マナーです。

5. 존댓말 높이는 형(シビアな敬語・非常に丁寧体)

最も格式高い敬語で、正式な式典、高位の人物への対応、公的なスピーチなどで使われます。

文型 例文
-세요 선생님께서 말씀하시어요 先生がお話しになられました
-십시오 앉으십시오 どうぞお座りください

使い分けのコツ:通常の学習では習う必要があまりありませんが、ビジネスの最高レベルでは知っておくと役に立ちます。

敬語の主な特徴

敬語マーカーの種類

マーカー 機能
-세- 相手への敬意 하세요(する)→ 하세요다
-시- 主語への敬意 하다 → 하신다
-께 対象への敬意 선생님께 물어보다(先生にお聞きする)
-께서 主語への敬意 선생님께서 말씀하셨다

敬語動詞の使用

通常の動詞ではなく、特別な敬語動詞が使われることがあります:

  • 하다 → 하시다(する)
  • 먹다 → 드시다(召し上がる)
  • 자다 → 주무시다(おやすみになる)
  • 있다 → 계시다(いらっしゃる)
  • 말하다 → 말씀하시다(おっしゃる)

敬語学習のコツ

1. まずは「해요体」をマスターする

初級段階では「해요/어요」を中心に学習することをお勧めします。これが最も使用頻度が高く、バランスが取れた表現です。

2. 「습니다/ㅂ니다」も並行して学ぶ

ビジネスや相手が年上の場合には必須です。できるだけ早い段階で習得しましょう。

3. 반말(タメ口)は慎重に

友人関係が確立するまでは、カジュアル敬礼をキープするのが安全です。相手が先に反말を使い始めてから、こちらも使い始めるのがマナーです。

4. 映画やドラマで実例を観察する

敬語の使い分けは、実際の場面を見て学ぶのが最も効果的です。登場人物たちの関係性と敬語レベルを意識しながら視聴することで、自然な使い分けが身につきます。

まとめ

韓国語の敬語体系は、人間関係や社会的地位に基づいて構築されています。正確な敬語の使用は、韓国文化への尊重と理解を示すことにもなります。

初級段階では「해요体」と「습니다体」を中心に学び、慣れてきたら他のレベルも習得していくことをお勧めします。友人や韓国人と実際に会話することで、敬語感覚はより自然に身につくでしょう。

尊敬の接尾辞「〜(으)시」の使い方

基本ルール

「〜(으)시」は動詞・形容詞の語幹に付けて、主語の人物を高める尊敬表現を作ります。

語幹の最後にパッチムがあれば「으시」、なければ「시」を使います。

「가다(行く)」→「가시다(行かれる)」、「읽다(読む)」→「읽으시다(お読みになる)」が基本形です。

합니다体との組み合わせ

「〜(으)십니다/십니까?」はもっとも改まった尊敬表現です。

「선생님이 오십니다(先生がいらっしゃいます)」のように使います。

해요体との組み合わせ

「〜(으)세요」は日常会話でよく使われる柔らかめの尊敬表現です。

「안녕히 가세요(さようなら)」「앉으세요(おかけください)」が頻出パターンです。

過去形の尊敬

尊敬の過去形は「〜(으)셨어요/셨습니다」になります。

「어디에 가셨어요?(どこに行かれましたか)」のように、尊敬の시と過去形の었が合体した形です。

特別な尊敬語彙

日常動詞の尊敬形

韓国語には「시」を付けずに、動詞そのものが尊敬形になる特別な語彙が存在します。

「먹다(食べる)」→「드시다(召し上がる)」、「자다(寝る)」→「주무시다(お休みになる)」が代表例です。

「있다(いる)」→「계시다(いらっしゃる)」は、主語が人のときに使う特別な尊敬動詞です。

発言動詞の尊敬形

「말하다(話す)」→「말씀하시다(おっしゃる)」は、目上の人の発言を指すときの定番です。

「말씀」自体が「お言葉」という尊敬名詞で、「할아버지 말씀(おじいさんのお言葉)」のように使います。

存在・死去の尊敬形

「죽다(死ぬ)」→「돌아가시다(お亡くなりになる)」は、家族や知人の死去を伝えるときの丁寧表現です。

敬意を払うべき人物について語る際は、必ずこちらを使う必要があります。

与える動詞の使い分け

「주다(与える)」には2つの尊敬形があります。

目上の人から目下へは「주시다(くださる)」、自分から目上へは「드리다(差し上げる)」を使い分けます。

「선생님이 책을 주셨어요(先生が本をくださいました)」のように使います。

尊敬の助詞の変化

主格助詞の尊敬形「께서」

「이/가」の尊敬形は「께서」になります。

「할머니께서 오셨어요(おばあさんがいらっしゃいました)」のように使われます。

対象助詞の尊敬形「께」

「에게/한테」の尊敬形は「께」になります。

「선생님께 드렸어요(先生に差し上げました)」が典型例です。

トピック助詞の尊敬形「께서는」

「은/는」の尊敬形は「께서는」です。

ニュースや公式文書では頻繁に目にする表現で、日常会話より硬めの印象を与えます。

敬称「〜님」の使い方

基本の敬称

「님」は名前・役職の後ろに付けて敬意を表す接尾辞です。

「선생님(先生)」「부모님(ご両親)」「고객님(お客様)」のように、日常語彙にも組み込まれています。

ビジネスでの敬称

職場では相手の役職に「님」を付けて呼ぶのが標準的なマナーです。

「부장님(部長)」「팀장님(チーム長)」「과장님(課長)」のように、呼びかけにもそのまま使えます。

年上の親族の呼称

「오빠(兄、女性が呼ぶ)」「형(兄、男性が呼ぶ)」「누나(姉、男性が呼ぶ)」「언니(姉、女性が呼ぶ)」は親族敬称です。

親しみを込めつつも敬意を示す、韓国特有の呼称文化が反映されています。

謙譲語(自分を下げる表現)

저・제の使い分け

「나(私)」のへりくだった形が「저」です。

「私が〜」と言うときは「제가」、「私は〜」は「저는」、「私の〜」は「제」を使います。

謙譲動詞の드리다

「주다(与える)」の謙譲形「드리다(差し上げる)」は、自分の行為を下げる表現です。

「말씀드리다(申し上げる)」「전화드리다(お電話いたします)」のように複合語でも頻用されます。

へりくだる場面

目上の人や顧客に対する場面では、自然に「저」「드리다」を使うことが礼儀とされています。

ビジネスメールでは特に意識して使い分ける必要があります。

年齢・立場による使い分け

初対面の相手

韓国では初対面の相手には必ず합니다体か해요体を使います。

年齢差が明確でない場合でも、まずは敬語から始めるのが無難です。

年上の相手

1歳でも年上であれば、基本的に敬語を使います。

「몇 살이에요?(おいくつですか)」と年齢を確認してから話し方を決めるのが、韓国社会の慣習です。

同年代との関係

同年代と判明した場合、「말 놓을까요?(タメ口でいいですか)」と確認してから반말に切り替えます。

勝手にタメ口を使うと無礼とされるので、段階を踏むのが鉄則です。

年下の相手

年下でも初対面では敬語を使うのがマナーです。

親しくなってから徐々に반말へ移行するのが自然な流れです。

家族内での敬語

両親への敬語

韓国では両親に対しても基本的に敬語を使う家庭が多く見られます。

「엄마, 어디 가세요?(お母さん、どこへ行かれますか)」のように、親しみと敬意を同時に込めます。

祖父母への敬語

祖父母には最大限の敬語を使うのが一般的です。

「할아버지, 진지 드세요(おじいさん、食事を召し上がってください)」のように特別尊敬語も使われます。

兄姉への敬語

年上の兄姉にも해요体を使うのが基本です。

幼少期からの習慣として、1歳差でも敬語を使い続ける家庭が珍しくありません。

ビジネスシーンの敬語

上司との会話

上司に対しては常に합니다体を使うのが基本です。

「부장님, 잠시 시간 있으십니까?(部長、少々お時間よろしいでしょうか)」のような定型表現がよく使われます。

顧客対応

顧客には最敬礼レベルの합니다体+尊敬表現を組み合わせます。

「고객님께서 원하시는 게 무엇입니까?(お客様のご希望は何でしょうか)」が典型的な接客フレーズです。

ビジネスメール

メールでは冒頭に「안녕하십니까. OO 회사의 OO입니다(こんにちは、OO会社のOOと申します)」と自己紹介します。

文末は「감사합니다(ありがとうございます)」で締めるのが定番です。

電話対応

電話口では「전화 받았습니다. OO입니다(お電話いただきました、OOです)」という開口表現が定型化しています。

相手への確認は「실례지만 누구십니까?(失礼ですが、どちら様でしょうか)」が丁寧です。

よくある敬語の間違い

過剰な尊敬(사물 높임)

物や抽象概念に尊敬の「시」を付ける間違いが増えています。

「커피 나오셨습니다(コーヒーがいらっしゃいました)」は、コーヒーに敬語を使うおかしな表現として問題視されています。

正しくは「커피 나왔습니다(コーヒーが出ました)」です。

自分への尊敬

自分の動作に尊敬の「시」を付けるのも誤用です。

「저는 가시겠습니다」は間違いで、「저는 가겠습니다(私は参ります)」が正解です。

年齢確認のタイミング

いきなり「몇 살이에요?」と聞くのは失礼とされる場面があります。

「나이가 어떻게 되세요?(お年はおいくつでしょうか)」と婉曲的に尋ねるのが大人のマナーです。

間接敬語

尊敬対象の持ち物・身体

尊敬する人物の所有物や身体部分にも「시」を付ける間接敬語があります。

「할아버지 머리가 하얗다」は「할아버지 머리가 하얗으시다(おじいさんの髪が白い)」のように使います。

家族への言及

自分の家族でも、話す相手が目上なら間接敬語を使います。

「어머니께서 집에 계십니다(母が家にいらっしゃいます)」のように、目上への会話では身内も高めます。

반말(タメ口)への切り替え

親しくなったら

十分に親しくなった同年代・年下には반말に切り替えるのが自然です。

「말 편하게 해도 돼요(くだけた言葉で話していいですよ)」という許可を得てから移行します。

반말の基本形

「해요体」から「요」を取った形が반말です。

「가요」→「가」、「먹어요」→「먹어」、「뭐해요?」→「뭐해?」のように短くなります。

使う相手を間違えない

年上や初対面の相手に반말を使うと強い不快感を与えます。

親しい友人・家族・恋人・年下の親しい相手に限定するのが鉄則です。

まとめ

韓国語の敬語は5つのレベルと特別な尊敬語彙、助詞の変化で構成される複雑な体系です。

初対面・年上・ビジネスでは합니다体、友人や親しい相手には해요体、十分親しい相手には반말という3段階を押さえておけば実用的に困りません。

過剰な尊敬(物に対する敬語)や自分への尊敬は誤用なので避け、드시다・주무시다・계시다などの特別尊敬語を覚えると表現の幅が広がります。

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