スウェーデン語のデザイン思考フレーズ|共感・発想・試作の表現

スウェーデン語

スウェーデン語のデザイン思考ワークショップに参加したものの、議論の流れに言葉が追いつかない。そんな悩みを持つ方へ。

デザイン思考は、特別なスウェーデン語力よりも、各段階で使う「型のフレーズ」を知っているかどうかで参加のしやすさが大きく変わります。

この記事で分かることは次の3つです。

  • 共感・問題定義・発想・プロトタイプ・検証の各段階で使う定番フレーズ
  • ユーザーインタビューやフィードバックでそのまま使える言い回し
  • 避けたい言い方と、議論を止めないための言い換え

デザイン思考の5段階は、スウェーデン語で empatisera(共感)・definiera(問題定義)・idégenerera(発想)・prototypa(プロトタイプ)・testa(検証)と呼ばれます。

段階ごとにフレーズを整理しておくと、北欧らしいフラットで率直な議論の流れにすぐ乗れます。

共感・ユーザーインタビューのフレーズ

共感の段階では、ユーザーの本音を引き出すことが目的です。

誘導せず、相手の体験を語ってもらう質問が基本になります。スウェーデン語の Du は親しみのある二人称で、インタビューでもごく普通に使われます。

スウェーデン語 読み方(カタカナ発音) 日本語訳
Kan du berätta hur du brukar göra det här? カン ドゥー ベリェッタ フール ドゥー ブルーカル ヨーラ デ ヘール 普段これをどうやっているか、話してもらえますか?
Vad var svårast med den upplevelsen? ヴァード ヴァール スヴォーラスト メード デン ウップレーヴェルセン その体験で一番大変だったのはどこですか?
Berätta gärna mer om det. ベリェッタ イェーナ メール オム デ その点をもう少し詳しく聞かせてください。
Varför tror du att det hände? ヴァルフォール トルー ドゥー アット デ ヘンデ なぜそれが起きたと思いますか?

Varför(なぜ)や Hur(どうやって)で始める開かれた質問は、相手の言葉を引き出しやすくなります。

逆に ja か nej で答えられる質問ばかりだと、本音が出てきません。

スウェーデン語 読み方(カタカナ発音) 日本語訳
Vad menar du med det? ヴァード メーナル ドゥー メード デ それはどういう意味でしょうか?
Hur kändes det för dig? フール シェンデス デ フォール ダイ そのとき、どう感じましたか?
Kan du ge mig ett konkret exempel? カン ドゥー イェー マイ エット コンクレート エクセンペル 具体的な例をいただけますか?

沈黙を恐れず相手に考える時間を渡すと、より深い答えが返ってきます。スウェーデンでは間を取ること自体が失礼にあたりません。

問題定義(definiera)のフレーズ

集めた情報を整理し、解くべき問題を一文にまとめる段階です。

誰が・何を・なぜ、を明確にすると、チームの認識がそろいます。

スウェーデン語 読み方(カタカナ発音) 日本語訳
Det verkliga problemet verkar alltså vara… デ ヴェークリーガ プロブレーメット ヴェーカル アルトソー ヴァーラ つまり本当の問題は〜のようですね。
Hur skulle vi kunna göra det här enklare för användarna? フール スクッレ ヴィ クンナ ヨーラ デ ヘール エンクラレ フォール アンヴェンダーナ どうすればユーザーがこれを楽にできるでしょう?
Låt oss formulera om problemet utifrån användarens perspektiv. ロート オス フォルムレーラ オム プロブレーメット ウーティフロン アンヴェンダレンス ペルスペクティーヴ ユーザー視点で問題を捉え直しましょう。
Vad är det vi egentligen försöker lösa? ヴァード エール デ ヴィ エイェントリゲン フォーショーケル ローサ 私たちは結局、何を解こうとしているのでしょう?

Hur skulle vi kunna…?(どうすれば〜できるか)は、問題を前向きな問いに変える定番表現です。

英語の How might we に当たる言い回しで、発想段階への橋渡しとしてよく使われます。

発想・アイデア出しのフレーズ

発想の段階では、量を出すことを優先します。

批判を後回しにして、まずアイデアを広げる空気をつくります。

スウェーデン語 読み方(カタカナ発音) 日本語訳
Låt oss brainstorma så många idéer som möjligt. ロート オス ブレインストルマ ソー モンガ イデーエル ソム モイリグト できるだけたくさんアイデアを出しましょう。
Tänk om vi provade ett helt annat angreppssätt? テンク オム ヴィ プローヴァデ エット ヘルト アンナト アングレップスセット まったく違うやり方を試したらどうでしょう?
Om vi bygger vidare på den idén skulle vi också kunna… オム ヴィ ビュッゲル ヴィーダレ ポー デン イデーン スクッレ ヴィ オクソー クンナ そのアイデアに乗せて、〜もできそうです。
Låt oss vänta med att döma idéerna just nu. ロート オス ヴェンタ メード アット ドェーマ イデーエルナ ユスト ヌー 今は良し悪しの判断を保留しましょう。

Ja, och…(いいね、それなら)で受けると、相手のアイデアを否定せず広げられます。

逆に Ja, men…(でも)は否定に聞こえやすいので、発想段階では控えます。

スウェーデン語 読み方(カタカナ発音) 日本語訳
Ja, och vi skulle kunna ta det ett steg längre. ヤー オク ヴィ スクッレ クンナ ター デ エット ステーグ レングレ いいですね、もう一歩進められそうです。
Det är en vild idé, men låt oss behålla den på tavlan. デ エール エン ヴィルド イデー メン ロート オス ベホーラ デン ポー ターヴラン 大胆な案ですね、ボードに残しておきましょう。
Låt oss spinna vidare på Annas idé. ロート オス スピンナ ヴィーダレ ポー アンナス イデー アンナさんの案に便乗しましょう。

突飛な案ほど後で核になることがあるので、まずは消さずに残します。

アイデアを選ぶ・絞り込むフレーズ

広げたアイデアを、次は現実的な候補へ絞り込みます。

多数決やドット投票で、感覚ではなく合意で選ぶと納得感が出ます。北欧の会議では全員の納得(förankring)を重んじる文化があります。

スウェーデン語 読み方(カタカナ発音) 日本語訳
Låt oss rösta på de tre bästa idéerna. ロート オス ロェスタ ポー デ トレー ベスタ イデーエルナ 上位3つのアイデアに投票しましょう。
Vilken ger störst effekt med minst insats? ヴィルケン イェー ストョシュト エフェクト メード ミンスト インサッツ 最小の労力で最大の効果が出るのはどれですか?
Låt oss gruppera liknande idéer. ロート オス グルッペーラ リークナンデ イデーエル 似たアイデアをまとめましょう。
Kan vi smalna av till en idé att prototypa? カン ヴィ スマールナ アーヴ ティル エン イデー アット プロトテューパ 試作する1案に絞れますか?

効果(effekt)と実現しやすさ(genomförbarhet)の2軸で並べると、選ぶ基準が共有しやすくなります。

プロトタイプを提案するフレーズ

プロトタイプは、完璧さよりも早く形にすることが目的です。

紙でも画面でも、試せる最小の形をまず作ります。

スウェーデン語 読み方(カタカナ発音) 日本語訳
Låt oss bygga en snabb prototyp för att testa idén. ロート オス ビュッガ エン スナッブ プロトテュープ フォール アット テスタ イデーン アイデアを試す簡単な試作を作りましょう。
Den behöver inte vara perfekt, bara tillräckligt bra för att testa. デン ベホェーヴェル インテ ヴァーラ ペルフェクト バーラ ティルレックリグト ブラー フォール アット テスタ 完璧でなくていいです。試せる程度で十分です。
Vi kan använda en pappersprototyp så länge. ヴィ カン アンヴェンダ エン パッペシュプロトテュープ ソー レンゲ 今は紙の試作で進めましょう。
Låt oss göra den precis tillräckligt verklig för att få feedback. ロート オス ヨーラ デン プレシース ティルレックリグト ヴェークリグ フォール アット フォー フィードバック 意見をもらえる程度のリアルさにしましょう。

tillräckligt bra(試せる程度)という考え方が、作り込みすぎを防ぎます。

早く作って早く壊す姿勢が、デザイン思考の核です。

検証・フィードバックのフレーズ

検証では、作ったものを試してもらい、率直な反応を集めます。

批判をもらいに行く姿勢で臨むと、改善のヒントが増えます。

スウェーデン語 読み方(カタカナ発音) 日本語訳
Vad fungerade bra, och vad gjorde det inte? ヴァード フンゲーラデ ブラー オク ヴァード ユーデ デ インテ うまくいった点と、いかなかった点は?
Var fastnade du? ヴァール ファストナーデ ドゥー どこで詰まりましたか?
Var inte rädd för att såra oss, var ärlig. ヴァール インテ レッド フォール アット ソーラ オス ヴァール エーリグ 遠慮はいりません、率直にお願いします。
Om du fick ändra en sak, vad skulle det vara? オム ドゥー フィック エンドラ エン サーク ヴァード スクッレ デ ヴァーラ 一つだけ変えるなら、どこを変えますか?

フィードバックを返すときは、人ではなく案そのものに向けて伝えます。

スウェーデン語 読み方(カタカナ発音) 日本語訳
Jag gillar den här delen, och jag undrar om vi kan förbättra den där delen. ヤー イーラル デン ヘール デーレン オク ヤー ウンドラル オム ヴィ カン フォルベットラ デン デール デーレン ここは良いです。あの部分は改善できそうですね。
En sak jag skulle föreslå är… エン サーク ヤー スクッレ フォーレスロー エール 一つ提案するとすれば〜です。
Vad är nästa steg utifrån det här? ヴァード エール ネスタ ステーグ ウーティフロン デ ヘール これを踏まえて次の一手は何でしょう?

良い点と改善点をセットで伝えると、相手が受け取りやすくなります。

ワークショップを進行するフレーズ

進行役は、時間管理と全員の発言機会づくりを担います。

短い区切りで声をかけると、議論がだれません。

スウェーデン語 読み方(カタカナ発音) 日本語訳
Låt oss lägga tio minuter på det här och sedan gå vidare. ロート オス レッガ ティーオ ミヌーテル ポー デ ヘール オク セーダン ゴー ヴィーダレ これに10分使って、次へ進みましょう。
Låt oss höra från någon som inte har sagt något än. ロート オス ホェーラ フロン ノーゴン ソム インテ ハール サグト ノーゴット エン まだ話していない方の意見も聞きましょう。
Låt oss parkera det och återkomma till det senare. ロート オス パルケーラ デ オク オートコンマ ティル デ セナーレ それは一旦置いて、後で戻りましょう。
Kan vi runda av den här delen? カン ヴィ ルンダ アーヴ デン ヘール デーレン このパートをそろそろ締めましょうか?

脱線した話題を parkera(一旦置く)と言える進行役は、議論をうまくさばけます。

避けたい言い方と言い換え

発想の場では、強い否定がアイデアの芽を摘んでしまいます。

同じ内容でも、前向きな言い換えにすると場が続きます。

避けたい言い方 言い換え(読み方) 日本語訳
Det funkar inte. Hur skulle vi kunna få det att funka?(フール スクッレ ヴィ クンナ フォー デ アット フンカ) どうすればそれを実現できるでしょう?
Det är en dålig idé. Låt oss behålla den på tavlan så länge.(ロート オス ベホーラ デン ポー ターヴラン ソー レンゲ) 今はボードに残しておきましょう。
Det har vi redan provat. Vad är annorlunda den här gången?(ヴァード エール アンノルルンダ デン ヘール ゴンゲン) 今回はどこが違うでしょうか?
Det är inte mitt jobb. Vem passar bäst att ta det här?(ヴェム パッサル ベスト アット ター デ ヘール) これは誰が担うのが良さそうですか?

デザイン思考を広めたデザイン会社 IDEO は、ブレストの原則として「判断を保留し、量を求める」ことを挙げています。

想定シーン|アイデア出しの一場面

たとえば、社内アプリの改善ワークショップを想定してみましょう。

進行役がアイデアを広げ、最後に絞り込む流れは次のように運べます。

スウェーデン語 読み方(カタカナ発音) 日本語訳
Hur skulle vi kunna göra inloggningen snabbare för användarna? フール スクッレ ヴィ クンナ ヨーラ インロッグニンゲン スナッバレ フォール アンヴェンダーナ どうすればログインを速くできるでしょう?
Ja, och vi skulle kunna lägga till ett alternativ med ett tryck. ヤー オク ヴィ スクッレ クンナ レッガ ティル エット アルテルナティーヴ メード エット トリュック いいですね、ワンタップ機能も足せそうです。
Låt oss rösta och välja en idé att prototypa. ロート オス ロェスタ オク ヴェリヤ エン イデー アット プロトテューパ 投票して、試作する1案を選びましょう。

このように、問い→発散→収束の順で運ぶと、短時間でも形になります。

よくある質問

Q. デザイン思考の各段階をスウェーデン語で何と言いますか?

共感は empatisera、問題定義は definiera、発想は idégenerera、プロトタイプは prototypa、検証は testa です。

5段階をまとめて designtänkandets fem faser(デザイン思考の5段階)と呼びます。

Q. 「Hur skulle vi kunna…?」とはどういう意味ですか?

どうすれば〜できるか、と問題を前向きな問いに変える表現です。

英語の How might we に当たり、発想段階の出発点としてよく使われます。

Q. アイデアを否定せずに反応するには?

Ja, och…(いいね、それなら)で受けて、相手のアイデアに自分の案を重ねます。

Ja, men…(でも)は否定に聞こえやすいので発想段階では避けます。

Q. ユーザーインタビューで本音を引き出すコツは?

Varför(なぜ)や Hur(どうやって)で始まる開かれた質問を使い、沈黙を恐れず考える時間を渡します。

まとめ

デザイン思考は、段階ごとの定番フレーズを持っておくだけで議論に参加しやすくなります。

  • 共感では開かれた質問で本音を引き出す。
  • 発想では Ja, och で広げ、判断は後回しにする。
  • 検証では案そのものに向けて、率直な意見を交わす。

あとは、ワークショップでの会話の流れを通しで確認しておくと、本番でフレーズがすっと出てきます。

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