はじめに:第二・第三の都市を巡る
スウェーデン第二の都市Göteborg(ヨーテボリ)と第三の都市Malmö(マルメ)は、ストックホルムとは異なる独自の魅力を持っています。
この記事では、西海岸と南部スウェーデンの観光スポットを具体的に紹介します。
Göteborg(ヨーテボリ)
歴史と概観
Göteborgは1621年にGustav II Adolfの勅命で築かれた計画都市で、人口約60万人のスウェーデン第二の都市です。
オランダ人技師によって運河網が設計され、現在も市街地にはHaga、Vallgraven運河が残ります。
方言göteborgskaは独特で、語尾を引き延ばす特徴があります。
Liseberg遊園地
Liseberg(1923年開園、Örgrytevägen 5)は北欧最大の遊園地で、Balder(2003年、木製コースター)、Helix(2014年、Mack Rides製)、Valkyria(2018年)、AtmosFear(落下塔)などが人気アトラクションです。
毎年秋にはHalloween på Liseberg、冬にはJul på Lisebergが開催されます。
Universeum科学博物館
Universeum(2001年開館、Södra Vägen 50)はスカンジナビア最大の科学センターで、熱帯雨林、水族館、恐竜館、宇宙展示が一体化しています。
Göteborgs Konstmuseum(1923年開館、Götaplatsen、Sigfrid Ericson設計)はAnders Zorn、Carl Larsson、Edvard Munchのコレクションで知られます。
Malmö(マルメ)
Turning Torso
Turning Torso(2005年竣工、Lilla Varvsgatan 14、Santiago Calatrava設計)は高さ190メートルの住宅タワーで、9つのキューブが90度ねじれた独特のデザインで北欧最高層の住宅建築です。
Västra Hamnen地区のランドマークとなっており、Bo01国際建築博覧会(2001年)を契機に再開発されたエリアの象徴です。
Øresundsbron(オーレスンド橋)
Øresundsbron(2000年7月1日開通、全長7845メートル)はマルメとデンマーク・コペンハーゲンを結ぶ道路・鉄道併用橋で、SJとDSB(Danske Statsbaner)による直通列車Öresundståg(2001年運行開始)が毎時4-6本運行しています。
橋のスウェーデン側入口にあるLernacken人工半島や、デンマーク側のPeberholm人工島は渡り鳥の休憩地としても知られています。
Lilla Torg・Stortorget
Stortorget(マルメ大広場)は16世紀に造られた旧市街の中心で、Rådhuset(旧市庁舎、1546年建造、1864年Helgo Zettervall改修)、Residenset(州知事官邸)、Karl X Gustav騎馬像(1896年)があります。
Lilla Torg(小広場、1591年開設)は17世紀の木造建築に囲まれた歴史的広場で、現在は屋外カフェが並ぶ人気エリアです。
Malmö Saluhall(Gibraltargatan 6、2014年リノベーション開業)では地元食材と料理を楽しめます。
Skåne地方の見どころ
Skåne(スコーネ地方)は1658年のRoskildeの和約でデンマークからスウェーデンに割譲された歴史を持ち、独自の方言skånskaが話されています。
Lund市は1666年創立のLunds universitet(スウェーデン第2の総合大学)とLunds domkyrka(1145年創建のロマネスク大聖堂、Finn och Jättenの伝説で知られる)があり、学生街として有名です。
Ystad市はHenning Mankellの小説Wallanderシリーズの舞台で、Sankta Maria kyrka(1250年頃創建)や木組み建築が並ぶ旧市街が美しい港町です。
Helsingborg市はKärnan(1370年代築城、高さ35メートル)とDunkers Kulturhus(2002年開館、Kim Utzon設計)があり、HH-ferjen(Helsingborg-Helsingør間フェリー、ForSea運営)でデンマークに渡れます。
Kristianstadは1614年にKristian IV of Denmarkが創設した計画都市です。
Göteborgのグルメと文化
ヨーテボリは海の幸で有名で、Feskekôrka(魚教会、1874年建築、Nicolaus Werming設計、Rosenlund)は19世紀のネオゴシック様式の魚市場です。
地元料理のRäkmackor(エビのオープンサンド)、Fiskgratin(魚のグラタン)、Havskräftor(ノルウェーロブスター)などが楽しめます。
高級レストランはSK Mat & Människor(Stefan Karlsson、Johanneplatsen、ミシュラン1つ星)、Bhoga(Gustav Trägårdh、Norra Hamngatan 10、ミシュラン1つ星)、Vrå(Frantzén Group系列、Clarion Hotel Post内)などがあります。
Avenyn(Kungsportsavenyen)はGötaplatsenからKungsportsplatsenまで続く目抜き通りで、カフェやレストランが並びます。
文化施設ではGöteborgs Konstmuseum、Göteborgsoperan(1994年開館、Jan Izikowitz設計)、Konserthuset(1935年Nils Einar Eriksson設計、Göteborgs Symfoniker本拠地)が代表的です。
毎夏開催のGothenburg Film Festival(1979年開始、Göran Bjelkendal創設)は北欧最大の映画祭です。
Volvo Museum
Volvo Museum(1995年開館、Arendal、Hisingen島)はVolvo Car Corporation(1927年Assar Gabrielsson・Gustaf Larson創業、Torslanda)とVolvo Group(AB Volvo)の歴史を展示する博物館で、初代ÖV4(1927年)から現行XC90まで全モデルが展示されています。
Volvo本社はGöteborg郊外Torslandaにあり、1999年Ford Motor Company傘下化後、2010年に中国・吉利汽車(Geely Holding)に買収されました。
Göteborgはまたスウェーデン第2の港湾都市として、Stena Line(1962年Sten A Olsson創業、Masthuggskajen)の本拠地でもあり、Kiel、Frederikshavn方面のフェリーが発着しています。
Liseberg周辺宿泊
Gothia Towers(1984年開業、Mässans Gata 24、Liseberg隣接)は北欧最大のホテルで1200室超、上海ホテルチェーン傘下のSvenska Mässan所有です。
Clarion Hotel Post(2012年、Drottningtorget 10、旧中央郵便局1925年Ernst Torulf設計を改装)、Scandic Rubinen(Kungsportsavenyen 24)も中心部に位置します。
西海岸の見どころ
Bohuslän地方(ヨーテボリ北の海岸地帯)は美しい群島と漁村が連なり、Marstrand(17世紀の要塞Carlstens fästning、Franska Bukten海岸)、Fjällbacka(Camilla Läckberg出身地、Ingrid Bergman別荘の地)、Smögen(有名な木製桟橋)、Strömstad(ノルウェー国境近く)が代表的観光地です。
世界遺産Tanum(Vitlyckeの岩絵遺跡、紀元前1700-500年頃のブロンズ期岩絵、1994年登録)も見逃せません。
Tjörn島のNordiska Akvarellmuseet(2000年開館、Skärhamn、Niels Bruun & Henrik Corfitsen設計)はスカンジナビア最大の水彩画美術館です。
実用表現と交通
SJ(Statens Järnvägar、1856年設立)の高速列車SJ X2000はStockholm-Göteborg間を約3時間で結び、Stockholm-Malmö間は約4時間半です。
Flygtaxi、MTR Express、Snälltåget(Transdev運営)も代替選択肢として運行しています。
実用表現:Var ligger Lisebergs ingång?(リセベリの入口はどこですか)、Kan jag få menyn på engelska?(英語のメニューをもらえますか)、Vilken tid öppnar museet?(博物館は何時に開きますか)、Hur lång tid tar resan?(旅行時間はどのくらいですか)
Skånetrafiken(Skåne地方交通、1999年設立)のPågatåg通勤電車はSkåne地方内をくまなくカバーしています。
ヨーテボリの見どころ
ヨーテボリはスウェーデン第2の都市で、運河と港湾で知られます。
ストックホルムとは違う落ち着いた魅力があります。
Liseberg遊園地
北欧最大級の遊園地で、130以上のアトラクションがあります。
夏期はコンサートも開催され、地元民の憩いの場となっています。
入場料は大人150クローナ程度です。
夕方からのライトアップが美しく写真映えします。
Haga地区
ヨーテボリ最古の街区で、木造建築が残る文化地区です。
カフェやブティックが並ぶ石畳の通りが魅力的です。
「Hagabullen」(シナモンロール)の発祥地でもあります。
散策しながらフィーカ文化を体験できます。
魚市場
「Feskekôrka」(魚教会)は教会風の外観が特徴的です。
新鮮な魚介類が直売されます。
生牡蠣やサーモンを立ち食いで楽しめます。
港町ならではの体験ができる場所です。
マルメの現代建築
マルメはデンマークに接する国際都市です。
橋を渡ればコペンハーゲンにも行けます。
Turning Torso
カラトラバ設計のねじれた高層ビルで、街のシンボルです。
54階建てで高さ190m、ヨーロッパ有数の建築美です。
内部は居住用ですが外観の写真撮影が定番です。
Västra Hamnen地区の一角に立ちます。
旧市街Gamla Staden
中世の面影を残す中心地です。
Stortorget広場とLilla Torg広場が観光の拠点となります。
城のMalmöhusは博物館として公開されています。
徒歩で主要スポットを回れます。
エーレスンド橋
スウェーデンとデンマークを結ぶ海底トンネルと橋の複合構造です。
電車で35分でコペンハーゲン中心部まで行けます。
二国間日帰り旅行が手軽にできます。
世界遺産候補にも挙げられる建築物です。
スコーネ地方の魅力
スウェーデン南部のスコーネ地方は独自の文化を持ちます。
首都圏とは違う風景が楽しめます。
Lund大学
1666年創立の名門大学で、ルンドの街全体が学生街です。
大聖堂は1145年建立の欧州屈指の歴史建築です。
中世の雰囲気が残る落ち着いた街並みです。
マルメから電車で15分の距離にあります。
Ystadの海辺
バルト海沿いの歴史ある町です。
小説「ヴァランダー警部」シリーズの舞台として世界的に知られます。
木造の古い家々が並ぶ旧市街が見所です。
デンマーク行きフェリー港もあります。
田舎の風景
スコーネ方言は喉を使う独特の「R」音が特徴です。
スウェーデン中部の標準語とは大きく違います。
菜の花畑とレンガ造りの農家が牧歌的です。
レンタカーでの田舎巡りが人気です。
実用フレーズと移動
南部スウェーデンを旅する際に使える表現を押さえます。
交通の基礎知識も役立ちます。
観光地での表現
「Entrébiljett, tack」(入場券お願い)は基本です。
「Finns det studentrabatt?」(学生割引ある?)で割引を確認します。
「Öppettider?」(営業時間?)も頻出です。
英語も通じますが現地語で始めると喜ばれます。
交通機関
Skånetrafikenが南部の公共交通を運営しています。
アプリで切符購入から経路検索まで完結します。
1日券(Dygnsbiljett)は150クローナ程度です。
マルメとルンドの往復なら複数日券がお得です。
食文化
「Smörgåsbord」(ビュッフェ)はスコーネ発祥の食文化です。
「Köttbullar」(ミートボール)は全国で食べられます。
地元のチーズやハムが充実しています。
デンマーク料理との境界があいまいな点も興味深いです。


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