海外の友人や同僚に日本文化を紹介するとき、単語やフレーズを覚えても「会話の流れの中でどう使うか」が分からないと不安が残ります。
説明は、案内から体験までの一連のやり取りとして体に入れておくと、本番で自然に口が動きます。
この記事で分かることは次の3つです。
- 来日した相手に日本文化を案内する往復を、実際の流れに沿ったダイアログで確認できる
- 和食・温泉・正月といった場面で、何をどう説明すればいいか分かる
- 会話の直後に日本語解説があり、なぜその一言が伝わるのかが理解できる
ここでは案内する側をあなた(You)、来日した相手を Guest と表記して、3つの場面を見ていきます。
場面1|来日した同僚に和食店で料理を説明する
海外から来た同僚を、初めての和食店に案内する場面です。
メニューの料理を一つずつ「どんなものか」を添えて説明していきます。
| 話者 | 英語 | 日本語訳 |
|---|---|---|
| You | Welcome to a real Japanese restaurant. Shall I order for us? | 本格的な和食店へようこそ。注文しましょうか? |
| Guest | Yes, please. I don’t know where to start. | お願いします。何から頼めばいいか分からなくて。 |
| You | Let’s start with sashimi. It’s fresh raw fish, sliced thin. | まず刺身にしましょう。薄く切った新鮮な生魚です。 |
| Guest | Sounds good. What’s the soup that came with it? | いいですね。一緒に来たスープは何ですか? |
| You | That’s miso soup, made from fermented soybean paste. | 味噌汁です。発酵させた大豆ペーストから作ります。 |
| Guest | How do I use these chopsticks properly? | この箸はどう使えばいいですか? |
| You | Let me show you. And we say “itadakimasu” before we eat. | お見せしますね。食べる前に「いただきます」と言います。 |
| Guest | Itadakimasu. This dashi flavor is amazing. | いただきます。この出汁の味、すごいですね。 |
料理名を言ったあとに “It’s ~”(〜です)と説明を足すと、相手が安心して口に運べます。
「いただきます」のような習慣は、意味を添えて一緒にやってもらうと、相手も自然に文化を体験できます。
場面2|温泉に案内し、入浴マナーを伝える
旅行先の旅館で、相手を温泉に案内する場面です。
戸惑いやすい入浴の手順を、否定せず順序立てて伝えます。
| 話者 | 英語 | 日本語訳 |
|---|---|---|
| You | This inn has a hot spring. Would you like to try it? | この旅館には温泉があります。入ってみますか? |
| Guest | I’d love to, but I’m not sure about the rules. | ぜひ。でもルールがよく分からなくて。 |
| You | No worries. First, you wash your body before getting in. | 大丈夫です。まず湯に入る前に体を洗います。 |
| Guest | Do I wear a swimsuit in the bath? | 湯船では水着を着るんですか? |
| You | No, people bathe without one here. The baths are separated by gender. | いえ、ここでは着けずに入ります。浴場は男女別です。 |
| Guest | Got it. What about this small towel? | なるほど。この小さなタオルは? |
| You | Keep it out of the water. You can rest it on your head. | 湯には浸けず、頭にのせておくといいですよ。 |
| Guest | Thanks for explaining. I feel much more relaxed now. | 説明ありがとう。おかげで安心しました。 |
「まず〜、次に〜」と順序を示すと、初めての相手でも迷わず動けます。
タオルの扱いのような細かい点も先に伝えておくと、その場で恥ずかしい思いをさせずに済みます。
場面3|お正月の過ごし方を紹介する
海外の同僚に、日本の年末年始の過ごし方を尋ねられた場面です。
行事の意味を添えながら、家族の習慣として紹介します。
| 話者 | 英語 | 日本語訳 |
|---|---|---|
| Guest | How do people in Japan celebrate the New Year? | 日本では正月をどう祝うんですか? |
| You | It’s our biggest holiday. Families gather and eat osechi. | 最大の祝日です。家族で集まりおせちを食べます。 |
| Guest | What is osechi exactly? | おせちって具体的に何ですか? |
| You | It’s a set of traditional dishes, each with a lucky meaning. | 縁起のよい意味を持つ伝統料理の詰め合わせです。 |
| Guest | That’s lovely. Do you go anywhere special? | 素敵ですね。どこか特別な場所へ行きますか? |
| You | Yes, we visit a shrine for the first prayer of the year. | はい、初詣で神社へお参りします。 |
| Guest | And I heard children get money? | 子どもはお金をもらうと聞きました。 |
| You | Right, we give them otoshidama in small envelopes. | そうです、お年玉をぽち袋で渡します。 |
「おせち」のような言葉は、ローマ字のあとに “It’s a set of ~” と中身を説明すると伝わります。
行事の動作だけでなく「縁起がよい」など意味を添えると、相手の理解がぐっと深まります。
説明がうまくなる3つのコツ
3つの場面に共通する、日本文化を伝えるときの動き方を整理します。
フレーズの暗記だけでなく、この型を意識すると会話が安定します。
| コツ | 使うフレーズの例 | 日本語訳 |
|---|---|---|
| 名前のあとに中身を足す | That’s miso soup, made from fermented soybeans. | 味噌汁です、発酵大豆から作ります。 |
| 手順は順序で示す | First, you wash your body before getting in. | まず入る前に体を洗います。 |
| 身近なものに例える | It’s similar to a savory pancake. | 塩味のパンケーキに似ています。 |
| 意味や背景を添える | Each dish has a lucky meaning. | 料理ごとに縁起のよい意味があります。 |
| 体験に誘う | Would you like to try it? | 試してみますか? |
| 気軽に質問を促す | Feel free to ask me anything. | 何でも気軽に聞いてください。 |
説明する側は、知識を一方的に語るより、相手の質問に答えながら体験へ導く役だと意識すると言葉が選びやすくなります。
オンラインで海外の友人に日本文化を紹介する場面
ビデオ通話で、海外の友人に日本の暮らしを紹介する場面です。
画面越しでも伝わるよう、写真を見せたり身近な例えを使ったりしながら話します。
| 話者 | 英語 | 日本語訳 |
|---|---|---|
| Guest | What’s a typical day like in Japan? | 日本の普通の一日ってどんな感じ? |
| You | Let me share my screen and show you my neighborhood. | 画面を共有して近所を見せますね。 |
| Guest | Is that a convenience store? It looks huge. | あれコンビニ?すごく充実してるね。 |
| You | Yes, konbini sell food, tickets, and almost everything. | そう、コンビニは食べ物もチケットもほぼ何でも揃うんだ。 |
| Guest | What are you eating there? | それは何を食べてるの? |
| You | It’s onigiri, a rice ball wrapped in seaweed. | おにぎりだよ、海苔で包んだご飯のかたまり。 |
| You | If you ever visit, I’d be happy to show you around. | もし来ることがあれば、喜んで案内するよ。 |
| Guest | I’d love that. Thanks for the tour! | ぜひ。案内ありがとう! |
画面共有で実物を見せると、言葉だけより一気に伝わり、会話も弾みます。
“It’s onigiri, a rice ball ~” のように、ローマ字+短い説明をセットにすると相手が覚えやすくなります。
よくある質問
ダイアログを使った説明練習はどう活用すればいいですか?
案内する側のセリフだけを音読して、自分の言葉として口になじませるのがおすすめです。
「料理・温泉・行事」の流れを通しで練習すると、本番でも説明の順番が崩れにくくなります。
相手が日本語の単語を知らないときはどうしますか?
ローマ字で言ったあとに “It’s a kind of ~” や “It’s similar to ~” で説明を足します。
“onigiri, a rice ball wrapped in seaweed” のように、一言で中身を補うと伝わります。
マナーを伝えるとき、相手を否定せずに言うには?
“No worries. First, you ~” のように、いったん安心させてから順序を示す形が角が立ちません。
「ダメ」と止めるより「こうするといいですよ」と前向きに伝えるのがコツです。
オンラインで日本を紹介するときの工夫は?
“Let me share my screen ~” と画面共有で実物を見せると、言葉だけより伝わります。
写真や絵文字を交えて短く区切ると、相手も質問しやすくなります。
まとめ
日本文化の説明は、フレーズ単体ではなく一連の会話の流れで覚えると本番で動けます。
- 料理や行事は、名前のあとに「どんなものか」を一言添えて伝える。
- マナーは否定せず、「まず〜、次に〜」と順序で示す。
- 説明で終わらせず、体験に誘い、質問を歓迎して会話を広げる。
会話の型が身についたら、説明でよく出る単語やフレーズをまとめて押さえておくと、さらに言葉が出やすくなります。
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