クロアチア語の投資家対応フレーズ|IR・株主対応の表現

クロアチア語

クロアチア語で決算説明やアナリスト対応をする場面になると、数字は頭に入っているのに肝心の言葉が出てこない。そんな悩みを持つIR担当の方へ。

IR(Investor Relations・投資家対応)のクロアチア語は、専門用語そのものより「場面ごとの型」を押さえると一気に楽になります。

クロアチア語は名詞や形容詞が格変化する言語ですが、決算で使う言い回しは決まった型を覚えてしまえば、現地法人やクロアチアの機関投資家との説明会でそのまま使えます。なお、クロアチアは2023年にユーロを導入したので、金額は基本的にユーロ(euro)で話します。

この記事で分かることは次の3つです。

  • 決算説明の各場面(オープニング・業績ハイライト・見通し・質疑応答・株主還元)で使う定番フレーズ
  • 厳しい質問や懸念への切り返しと、避けたいNG表現の言い換え
  • 決算電話会議(konferencijski poziv)の想定シーンでのフレーズの流れ

各表は、左からクロアチア語・読み方(カタカナ発音)・日本語訳の順で並べています。

決算説明会のオープニングで使うフレーズ

冒頭は、参加への感謝と進行の見取り図を短く伝えます。

クロアチア語でも、最初に将来見通しに関する注意事項に軽く触れてから本題に入るのが丁寧です。「ご参加ありがとうございます」は Hvala što ste se pridružili が基本形になります。

クロアチア語 読み方(カタカナ発音) 日本語訳
Hvala vam što ste se danas pridružili našem konferencijskom pozivu o rezultatima. フヴァーラ ヴァム シュト ステ セ ダーナス プリドルージリ ナーシェム コンフェレンツィイスコム ポーズィヴ オ レズルターティマ 本日は決算電話会議にご参加いただきありがとうございます。
Provest ću vas kroz najvažnije točke, a zatim otvaramo prostor za pitanja. プローヴェスト チュ ヴァス クロズ ナイヴァージュニイェ トーチケ、ア ザーティム オトヴァーラモ プロースト ザ ピータニャ 主要なポイントをご説明し、その後に質疑へ移ります。
Prije nego počnemo, kratka napomena o izjavama koje se odnose na budućnost. プリイェ ネゴ ポーチネモ、クラートカ ナポーメナ オ イズヤーヴァマ コイェ セ オードノセ ナ ブドゥーチノスト 始める前に、将来見通しに関する注意事項を一点。
Naš financijski direktor ubrzo će proći kroz detalje. ナーシュ フィナンツィイスキ ディレークトル ウーブルゾ チェ プローチ クロズ デターリェ 財務の詳細はこの後CFOからご説明します。

izjave koje se odnose na budućnost(将来に関する記述=forward-looking statements)は、実績との差異がありうる旨を断る決まり文句です。financijski direktor が「財務責任者(CFO)」にあたります。

業績ハイライトを説明するフレーズ

業績は、まず全体像を一文で示してから内訳に入ると伝わりやすくなります。

増減は前年同期比(u odnosu na prošlu godinu)か前四半期比(u odnosu na prethodno tromjesečje)かを必ず明示します。prihod は「売上」、porasti は「増加する」です。

クロアチア語 読み方(カタカナ発音) 日本語訳
Prihod je porastao dvanaest posto u odnosu na prošlu godinu, na pet milijardi eura. プリーホド イェ ポラスタオ ドヴァナーエスト ポースト ウ オードノス ナ プローシュル ゴーディヌ、ナ ペート ミリヤールディ エウラ 売上高は前年同期比12%増の50億ユーロでした。
Operativna marža povećala se za dva postotna boda. オペラティーヴナ マールジャ ポヴェーチャラ セ ザ ドヴァ ポストートナ ボーダ 営業利益率は2ポイント改善しました。
To je prije svega rezultat snažne potražnje u našem osnovnom segmentu. ト イェ プリイェ スヴェガ レズルタト スナージュネ ポトラージュニェ ウ ナーシェム オスノーヴノム セグメーント これは主力事業の好調な需要が牽引しました。
Ostvarili smo rekordnu tromjesečnu dobit. オストヴァーリリ スモ レコールドヌ トロミェーセチュヌ ドービト 四半期として過去最高益を計上しました。
Slobodni novčani tok premašio je naša očekivanja. スローボドニ ノーヴチャニ トーク プレマーシオ イェ ナーシャ オチェキーヴァニャ フリーキャッシュフローは想定を上回りました。

postotni bod(パーセンテージ・ポイント)は利益率の説明で頻出します。osnovni segment(主力セグメント)と potražnja(需要)も業績説明の中心語です。

未達・減益を説明するフレーズ

悪い数字こそ、原因と対策をセットで率直に伝えると信頼を保てます。

言い訳に聞こえないよう、外部要因と自社の対応を切り分けて話します。pad は「下落」、smanjiti は「減らす」です。

クロアチア語 読み方(カタカナ発音) 日本語訳
Rezultati su bili ispod naših početnih smjernica. レズルターティ ス ビーリ イスポド ナーシフ ポチェートニフ スミェールニツァ 業績は当初見通しを下回りました。
Na prodaju su utjecali nepovoljni tečajni kretanja. ナ プローダユ ス ウーティェツァリ ネポーヴォリュニ テーチャイニ クレータニャ 売上は為替の逆風の影響を受けました。
Poduzimamo korake za poboljšanje troškovne učinkovitosti. ポドゥズィーマモ コーラケ ザ ポボーリュシャニェ トローシュコヴネ ウチンコヴィートスティ コスト効率の改善に着手しています。
Očekujemo da je ovo privremen otpor, a ne trajan. オチェクーイェモ ダ イェ オヴォ プリーヴレメン オートポル、ア ネ トラーヤン これは一時的な逆風で、恒久的なものではないと見ています。

tečajna kretanja(為替の動き)は、外部環境の説明でそのまま使えます。privremen(一時的)と trajan(恒久的)の対比は、悪材料の深刻度を一語で示せて便利です。

業績見通し(smjernice)を示すフレーズ

見通しは、前提条件を添えると数字の説得力が増します。

「据え置き」「上方修正」「下方修正」を表す動詞を使い分けます。クロアチア語では smjernice や projekcija が「見通し・ガイダンス」にあたります。

クロアチア語 読み方(カタカナ発音) 日本語訳
Podižemo svoje smjernice za cijelu godinu. ポーディジェモ スヴォイェ スミェールニツェ ザ ツィーイェル ゴーディヌ 通期見通しを上方修正します。
Zadržavamo svoju projekciju za ovu godinu. ザドルジャーヴァモ スヴォユ プロイェークツィユ ザ オヴ ゴーディヌ 通期の見通しは据え置きます。
Sada očekujemo prihod u rasponu od dvadeset do dvadeset jedne milijarde eura. サーダ オチェクーイェモ プリーホド ウ ラースポヌ オド ドヴァデーセト ド ドヴァデーセト イェードネ ミリヤールデ エウラ 売上高は200億〜210億ユーロのレンジを見込みます。
To pretpostavlja da neće biti većih promjena na tržištu. ト プレトポスターヴリャ ダ ネーチェ ビーティ ヴェーチフ プローミェナ ナ トゥルジーシュト 市況に大きな変化がない前提です。
Smanjujemo svoje smjernice prema dolje. スマニューイェモ スヴォイェ スミェールニツェ プレーマ ドーリェ 見通しを下方修正します。

podići smjernice(上方修正する)と smanjiti smjernice prema dolje(下方修正する)はセットで覚えます。pretpostaviti(前提とする)も見通しの根拠を示すときに重宝します。

質疑応答(pitanja i odgovori)を受けるフレーズ

質疑では、質問への感謝と要点の言い換えから入ると落ち着いて答えられます。

すぐ答えられない場合は、後で回答する旨を明確に伝えます。pitanje は「質問」、pojasniti は「明確にする・補足する」です。

クロアチア語 読み方(カタカナ発音) 日本語訳
Hvala vam na pitanju. フヴァーラ ヴァム ナ ピータニュ ご質問ありがとうございます。
Ako sam dobro razumio, pitate o našim izgledima za maržu. アコ サム ドーブロ ラズーミオ、ピータテ オ ナーシム イズグレーディマ ザ マールジュ ご質問は利益率の見通しについて、という理解でよいでしょうか。
Dopustite da to malo pojasnim. ドプスティテ ダ ト マーロ ポヤースニム その点について少し補足させてください。
O detaljima ćemo vam se javiti naknadno, izvan ovog poziva. オ デターリマ チェモ ヴァム セ ヤーヴィティ ナークナドノ、イズヴァン オヴォグ ポーズィヴァ 詳細は後ほど個別にご回答します。
To je opravdana primjedba. ト イェ オプラーヴダナ プリーミェドバ もっともなご指摘です。

Dopustite da pojasnim(補足させてください)は、IRの質疑で非常によく使う言い回しです。javiti se naknadno(追って連絡する)も即答を避けたいときに役立ちます。

厳しい質問・懸念に対応するフレーズ

鋭い質問にも、防御的にならず一度受け止めてから答えます。

不確実な点は無理に断定せず、現時点の方針として返します。zabrinutost は「懸念」、objaviti は「開示する・公表する」です。

クロアチア語 読み方(カタカナ発音) 日本語訳
Razumijem zabrinutost oko razine našeg duga. ラズーミイェム ザブリーヌトスト オコ ラーズィネ ナーシェグ ドゥーガ 負債水準へのご懸念は理解しています。
Ne komentiramo nagađanja. ネ コメンティーラモ ナガージャニャ 憶測についてはコメントを控えます。
U ovom trenutku nismo u poziciji to objaviti. ウ オヴォム トレーヌトク ニスモ ウ ポズィーツィイ ト オブヤーヴィティ 現時点でその開示は差し控えます。
Ono što mogu reći jest da ostajemo usmjereni na profitabilnost. オーノ シュト モーグ レーチ イェスト ダ オスターイェモ ウスミェーレニ ナ プロフィタービルノスト 申し上げられるのは、収益性を引き続き重視しているということです。

Nismo u poziciji to objaviti(開示できる立場にない)は、未確定情報を角を立てず断る言い方です。Ono što mogu reći jest…(申し上げられるのは…)で言える範囲を補うと、誠実な印象を保てます。

株主還元・資本政策を語るフレーズ

配当や自社株買いは、方針と背景にある考え方を一緒に示します。

還元と成長投資のバランスに触れると、株主の安心につながります。dividenda は「配当」、otkup dionica は「自社株買い」です。

クロアチア語 読み方(カタカナ発音) 日本語訳
Predani smo stvaranju vrijednosti za dioničare. プレーダニ スモ ストヴァーラニュ ヴリイェドノスティ ザ ディオニーチャレ 株主還元に引き続き取り組みます。
Uprava je odobrila otkup dionica u vrijednosti do deset milijardi eura. ウープラヴァ イェ オドブリーラ オートクプ ディオーニツァ ウ ヴリイェドノスティ ド デーセト ミリヤールディ エウラ 取締役会は最大100億ユーロの自社株買いを決議しました。
Planiramo povećati dividendu petu godinu zaredom. プラニーラモ ポヴェーチャティ ディヴィデーンドゥ ペート ゴーディヌ ザレードム 5期連続の増配を予定しています。
Uravnotežujemo povrate dioničarima s ulaganjima u rast. ウラヴノテージュイェモ ポーヴラテ ディオニーチャリマ ス ウラーガニマ ウ ラスト 株主還元と成長投資のバランスを取っています。

otkup dionica(自社株買い)と dividenda(配当)は資本政策の二本柱として頻出します。dioničar(株主)は格変化が多い語で、複数与格 dioničarima(株主に対して)の形もよく出ます。

避けたい言い方と言い換え

断定や曖昧すぎる表現は、投資家の不信を招きます。

同じ内容でも、根拠や条件を添えた言い換えにすると印象が変わります。クロアチア語でも、過度な断定を避け očekujemo(見込む)や predviđamo(予想する)を使うのが無難です。

避けたい言い方 言い換え(読み方) 日本語訳
Dobit će sigurno porasti. オチェクーイェモ ラスト ドービティ アコ セ サーダシュニ トレーンドヴィ ナースタヴェ(Očekujemo rast dobiti ako se sadašnji trendovi nastave.) 足元の傾向が続けば、利益は改善する見込みです。
Ne mogu odgovoriti na to. ウ オヴォム トレーヌトク ニスモ ウ ポズィーツィイ ト オブヤーヴィティ(U ovom trenutku nismo u poziciji to objaviti.) 現時点ではその開示を控えます。
To nije moj problem. ナ ト チェ オドゴヴォーリティ ナーシュ ストルーチュニャク(Na to će odgovoriti naš stručnjak.) その点は担当者からお答えします。
Stvari su loše. オヴォ トロミェセーチェ スモ セ スーオチリ ス オードレジェニム オートポリマ、ア オヴォ イェ ナーシュ プラン(Ovo tromjesečje smo se suočili s određenim otporima, a ovo je naš plan.) 今四半期は逆風がありましたが、対策はこちらです。

断定の sigurno(確実に)は将来見通しでは避け、ako ~ nastave(~が続けば)のように条件を添えると誠実に響きます。漠然と「悪い」と言うより、原因と対策をセットで返すのが鉄則です。

想定シーン|決算電話会議の一場面

たとえば、四半期決算の電話会議を想定してみましょう。

業績を説明し、アナリストの質問に答える流れは次のように運ぶと自然です。

クロアチア語 読み方(カタカナ発音) 日本語訳
Prihod je porastao dvanaest posto u odnosu na prošlu godinu, vođen osnovnim segmentom. プリーホド イェ ポラスタオ ドヴァナーエスト ポースト ウ オードノス ナ プローシュル ゴーディヌ、ヴォージェン オスノーヴニム セグメーントム 主力事業に牽引され、売上は前年同期比12%増でした。
Hvala na pitanju. Dopustite da pojasnim situaciju s maržama. フヴァーラ ナ ピータニュ。ドプスティテ ダ ポヤースニム シトゥアーツィユ ス マールジャマ ご質問ありがとうございます。利益率について補足します。
Za sada zadržavamo smjernice za cijelu godinu. ザ サーダ ザドルジャーヴァモ スミェールニツェ ザ ツィーイェル ゴーディヌ 通期見通しは現時点では据え置きます。

このように「実績→質問への補足→見通し」の順で運ぶと、過不足なく落ち着いて伝えられます。za sada(現時点では)を添えると、将来の修正余地を残しつつ伝えられます。

よくある質問

Q. 決算説明の冒頭で必ず言うことは?

A. 参加への感謝と進行の流れに加え、将来見通しに関する注意事項(izjave koje se odnose na budućnost)に軽く触れるのが丁寧です。

「Prije nego počnemo, kratka napomena o izjavama koje se odnose na budućnost.(始める前に、将来見通しに関する注意事項を一点)」が定番です。

Q. 答えにくい質問をかわすには?

A.「U ovom trenutku nismo u poziciji to objaviti.(現時点で開示できる立場にありません)」のように、丁寧に断ります。

そのうえで言える範囲を「Ono što mogu reći jest…(申し上げられるのは…)」で補うと印象が良くなります。

Q.「補足します」をクロアチア語で自然に言うには?

A.「Dopustite da to pojasnim.(その点を補足させてください)」が質疑で最もよく使われる言い回しです。pojasniti は「明確にする・補足する」という動詞です。

Q. 見通しの上方修正・下方修正はクロアチア語で何と言いますか?

A. 上方修正は「podići smjernice」、下方修正は「smanjiti smjernice prema dolje」、据え置きは「zadržati projekciju」です。

smjernice(複数形)が業績見通しにあたる語です。

Q. 金額はユーロで言えばよいですか?

A. はい。クロアチアは2023年にユーロ(euro)を導入したため、決算の金額は基本的にユーロで話します。

発音は「エウロ」、複数の文脈では eura(エウラ)となります。

まとめ

IRのクロアチア語は、場面ごとの定番フレーズを持っておくだけで落ち着いて臨めます。

  • 業績の増減は、前年同期比か前四半期比かを必ず明示する。
  • 厳しい質問は一度受け止め、言える範囲を Ono što mogu reći jest… で返す。
  • 見通しは前提条件を添え、過度な断定を避けて očekujemo で表現する。

あとは、決算や財務指標で頻出する単語をまとめて覚えておくと、本番でフレーズがすっと出てきます。

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