クロアチア語で交渉する場面になると、急に言葉が出てこなくなる。そんな悩みを持つ方へ。
交渉は、特別な語学力よりも「型」を知っているかどうかで差がつきます。
クロアチア語は名詞や形容詞が格変化する言語ですが、交渉フレーズは決まった言い回しを覚えてしまえば、現地のビジネスや市場での値段交渉でそのまま使えます。
この記事で分かることは次の3つです。
- 交渉の各場面(切り出し・価格・譲歩・反論対応・合意)で使う定番フレーズ
- オンライン会議での言い回しと、避けたいNG表現の言い換え
- 市場やサプライヤーとの価格交渉を想定したフレーズの使い方
交渉を切り出すフレーズ
最初のひと言で、交渉の空気が決まります。
いきなり要求から入らず、目的の共有から始めると相手も身構えません。
| クロアチア語 | 読み方(カタカナ発音) | 日本語訳 |
|---|---|---|
| Možemo li prvo proći glavne točke? | モジェモ リ プルヴォ プローチ グラーヴネ トーチケ | まず要点を確認しましょうか? |
| Želim pronaći rješenje koje odgovara objema stranama. | ジェリム プロナーチ リェシェニェ コイェ オドゴヴァーラ オビェマ ストラーナマ | お互いにとって良い着地点を見つけたいです。 |
| Prije nego što govorimo o cijeni, smijem li pitati što vam je najvažnije? | プリイェ ネゴ シュト ゴヴォーリモ オ ツィイェニ、スミイェム リ ピータティ シュト ヴァム イェ ナイヴァジュニイェ | 金額の話の前に、御社の優先事項を伺えますか? |
| Što vam je najvažnije u ovom poslu? | シュト ヴァム イェ ナイヴァジュニイェ ウ オヴォム ポースル | 今回の取引で最も重視される点は何ですか? |
相手の優先事項を先に聞くと、譲りどころと守りどころが見えてきます。
クロアチア語では丁寧に話すとき相手を二人称複数の vam(あなたに)で呼びます。市場の屋台など砕けた場面では ti(君)になりますが、ビジネスでは vam が安全です。
価格・条件を交渉するフレーズ
価格交渉は、断定より「相談」の形にすると角が立ちません。
根拠を添えると、単なる値切りに聞こえなくなります。
| クロアチア語 | 読み方(カタカナ発音) | 日本語訳 |
|---|---|---|
| Ima li prostora za cijenu? | イーマ リ プロストラ ザ ツィイェヌ | 価格に調整の余地はありますか? |
| To je malo više nego što smo planirali. | ト イェ マーロ ヴィシェ ネゴ シュト スモ プラニーラリ | こちらの予算より少し高いです。 |
| Ako povećamo količinu, možete li ponuditi bolju cijenu? | アコ ポヴェーチャモ コリチーヌ、モジェテ リ ポヌーディティ ボーリュ ツィイェヌ | 数量を増やせば、単価を下げていただけますか? |
| Možemo li se naći na pola puta? | モジェモ リ セ ナーチ ナ ポーラ プータ | 折衷案で歩み寄っていただけませんか? |
| Što možete ponuditi ako potpišemo do kraja mjeseca? | シュト モジェテ ポヌーディティ アコ ポトピーシェモ ド クラーヤ ミェセツァ | 月末までに契約したら、どんな条件が可能ですか? |
「数量」「契約時期」など、価格以外の条件をセットにすると交渉の幅が広がります。
naći se na pola puta(半分の道で出会う)は、日本語の「折衷する・歩み寄る」にあたる定番の慣用句です。
譲歩を引き出す・代替案を出すフレーズ
一方的に譲るのではなく、条件付きで譲るのが交渉の基本です。
クロアチア語の ako(〜なら)を使うと、見返りのある譲歩を自然に提案できます。
| クロアチア語 | 読み方(カタカナ発音) | 日本語訳 |
|---|---|---|
| Ako platite unaprijed, možemo dati popust od 5 posto. | アコ プラーティテ ウナプリイェド、モジェモ ダーティ ポープスト オド ペート ポスト | 前払いいただければ、5%お値引きできます。 |
| Možemo produžiti rok samo ako opseg ostane isti. | モジェモ プロドゥージティ ローク サーモ アコ オープセグ オスターネ イスティ | 範囲が変わらなければ、納期を延ばせます。 |
| Ako se obvežete na dvogodišnji ugovor, otpisat ćemo troškove postavljanja. | アコ セ オブヴェージェテ ナ ドヴォゴディシュニ ウーゴヴォル、オトピーサト チェモ トローシュコヴェ ポスタヴリャニャ | 2年契約なら、初期費用を無料にします。 |
| Snizili bismo jediničnu cijenu ako povećate narudžbu. | スニーズィリ ビスモ イェディニチュヌ ツィイェヌ アコ ポヴェーチャテ ナルージュブ | 発注量を増やしていただければ、単価を下げます。 |
条件提示のほかに、代替案や折衷を持ちかける言い方も覚えておきます。
| クロアチア語 | 読み方(カタカナ発音) | 日本語訳 |
|---|---|---|
| Biste li bili otvoreni za alternativu? | ビステ リ ビーリ オトヴォーレニ ザ アルテルナティーヴ | 代替案も検討いただけますか? |
| Što kažete da podijelimo razliku? | シュト カージェテ ダ ポディイェリモ ラーズリク | 差額を折半するのはいかがでしょう? |
| Zauzvrat bismo tražili duži ugovor. | ザウズヴラト ビスモ トラージリ ドゥージ ウーゴヴォル | その代わり、契約期間を長くお願いしたいです。 |
交渉学では、譲れない場合に備えた次善策を BATNA(最善の代替案)と呼びます。
BATNA を持っておくと、無理な条件を飲まずに済みます。
反論・押し返しに対応するフレーズ
相手が強く出てきても、すぐに折れる必要はありません。
一度受け止めてから、こちらの立場を返すと冷静に進められます。
| クロアチア語 | 読み方(カタカナ発音) | 日本語訳 |
|---|---|---|
| Razumijem vašu zabrinutost, ali dopustite da objasnim naš stav. | ラズーミイェム ヴァーシュ ザブリヌトスト、アリ ドプスティテ ダ オブヤースニム ナーシュ スターヴ | ご懸念は理解できます。ただ当方の立場を説明させてください。 |
| Bojim se da nam to ne odgovara. | ボーイム セ ダ ナム ト ネ オドゴヴァーラ | 申し訳ありませんが、それは難しいです。 |
| Vratimo se na tu točku kasnije. | ヴラーティモ セ ナ トゥ トーチク カスニイェ | その点は後ほど改めて議論しましょう。 |
| Možete li mi pojasniti razlog iza toga? | モジェテ リ ミ ポヤースニティ ラーズログ イーザ トーガ | その根拠を教えていただけますか? |
ne(いいえ)とだけ言わず、理由や代案を添えると、関係を保ったまま押し返せます。
合意・クロージングのフレーズ
最後は、決まった内容を口頭で確認して認識のズレを防ぎます。
| クロアチア語 | 読み方(カタカナ発音) | 日本語訳 |
|---|---|---|
| Dakle, da potvrdimo, dogovorili smo se o sljedećem. | ダークレ、ダ ポトヴルディモ、ドゴヴォーリリ スモ セ オ スリェデーチェム | では確認です。以下の内容で合意しました。 |
| Mislim da imamo dogovor. | ミスリム ダ イマモ ドーゴヴォル | これで合意ですね。 |
| Poslat ću vam pisani sažetak do sutra. | ポスラト チュ ヴァム ピーサニ サージェタク ド スートラ | 明日までに書面でまとめをお送りします。 |
| Stavimo to na papir kako bismo izbjegli nesporazum. | スターヴィモ ト ナ パーピル カコ ビスモ イズビェグリ ネスポラーズム | 誤解を防ぐため、書面に残しましょう。 |
staviti na papir(紙に乗せる)は「書面に残す」という意味で、口約束を避けたいときに便利な表現です。
オンライン会議での交渉フレーズ
Zoom や Microsoft Teams での交渉は、画面共有と間(ま)の取り方がカギです。
音声が途切れやすいので、要点は短く区切って話します。
| クロアチア語 | 読み方(カタカナ発音) | 日本語訳 |
|---|---|---|
| Podijelit ću ekran s ispravljenim brojkama. | ポディイェリト チュ エークラン ス イスプラヴリェニム ブロイカマ | 修正した数字を画面共有します。 |
| Poslat ću ažuriranu ponudu u chat. | ポスラト チュ アジュリーラヌ ポーヌドゥ ウ チャト | 更新した見積りをチャットに送ります。 |
| Možemo li napraviti kratku pauzu i nastaviti za deset minuta? | モジェモ リ ナプラーヴィティ クラートク パウズ イ ナスターヴィティ ザ デーセト ミヌータ | 10分休憩して再開できますか? |
| Želio bih uključiti svog voditelja u sljedeći poziv. | ジェリオ ビフ ウクリューチティ スヴォグ ヴォディテリャ ウ スリェデーチ ポーズィヴ | 次回は上司も同席させたいです。 |
「持ち帰って上司と相談する」は、その場で即決を避ける定番の交渉カードです。
避けたい言い方と言い換え
強すぎる否定は、相手の態度を硬化させます。
同じ内容でも、やわらかい言い換えにすると交渉が続けやすくなります。
| 避けたい言い方 | 言い換え(クロアチア語) | 日本語訳 |
|---|---|---|
| To je nemoguće. | To bi bilo teško, ali istražimo mogućnosti. | 難しいですが、方法を探りましょう。 |
| Ne. | Bojim se da nam to ne odgovara. | あいにくそれは厳しいです。 |
| Niste u pravu. | Ja to vidim malo drugačije. | 私は少し違う見方をしています。 |
| Dajte mi popust. | Ima li prostora za cijenu? | 価格に調整の余地はありますか? |
To je nemoguće(それは不可能だ)のような言い切りは相手を身構えさせます。istražimo mogućnosti(可能性を探りましょう)と前向きな言い換えにすると、会話が続きます。
想定シーン|単価交渉の一場面
たとえば、クロアチアのサプライヤーとの単価交渉を想定してみましょう。
相手の提示が予算より高かった場合、次のように進めると自然です。
| クロアチア語 | 読み方(カタカナ発音) | 日本語訳 |
|---|---|---|
| To je malo više nego što smo planirali. Ima li prostora za cijenu? | ト イェ マーロ ヴィシェ ネゴ シュト スモ プラニーラリ。イーマ リ プロストラ ザ ツィイェヌ | 予算より少し高いです。調整の余地はありますか? |
| Ako se obvežemo na godišnji ugovor, možete li sniziti jediničnu cijenu? | アコ セ オブヴェージェモ ナ ゴディシュニ ウーゴヴォル、モジェテ リ スニーズィティ イェディニチュヌ ツィイェヌ | 年間契約にすれば、単価を下げられますか? |
| Podijelimo razliku i stavimo to na papir. | ポディイェリモ ラーズリク イ スターヴィモ ト ナ パーピル | 差額を折半して、書面にしましょう。 |
このように「根拠→条件提示→確認」の順で運ぶと、押しすぎずに合意へ近づけます。
よくある質問
Q. クロアチア語の交渉で最初に言うべきことは?
いきなり要求からは入らず、目的の共有と相手の優先事項の確認から始めます。
Što vam je najvažnije u ovom poslu?(今回の取引で最も重視される点は何ですか?)が使いやすい一言です。
Q. ne(いいえ)と言わずに断るには?
Bojim se da nam to ne odgovara.(申し訳ありませんが難しいです)のように、やわらかい否定に理由や代案を添えます。
Q. 価格交渉で角を立てない言い方は?
Ima li prostora za cijenu?(価格に調整の余地はありますか?)と相談の形にすると、単なる値切りに聞こえません。
Q. クロアチアでは ti と vi のどちらを使うべき?
ビジネス交渉では、丁寧な二人称複数 vi(vam)を使うのが安全です。
市場の屋台や親しい間柄では ti(君)も使われますが、初対面の取引相手には vi を選びましょう。
まとめ
交渉は、場面ごとの定番フレーズを持っておくだけで落ち着いて臨めます。
- 切り出しは要求からでなく、目的と相手の優先事項の共有から。
- 譲歩は ako(〜なら)を使った条件付きにして、見返りを得る。
- 合意は口頭と書面の両方で確認し、認識のズレを防ぐ。
あとは、交渉でよく出る単語をまとめて覚えておくと、本番でフレーズがすっと出てきます。
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