英検準1級の英作文は、120語から150語のエッセイ形式で出題されます。
配点比率が高く、合否を分ける重要なセクションと位置付けられています。
しかし、2級までの英作文とは異なり、論理構成を求められるため対策に戸惑う方も少なくありません。
この記事では、筆者が英検準1級対策で実際に使った英作文対策本を5冊ご紹介します。
この記事で分かること
- 英検準1級英作文対策におすすめの書籍5冊と特徴
- 120〜150語のエッセイを書くための型の作り方
- 筆者が実際に使って得た学びと注意点
英検準1級 英作文の出題形式
対策本の選び方に入る前に、英検準1級の英作文がどのような形式で出題されるかを確認しておきましょう。
形式: 120〜150語のエッセイ
英検準1級では、与えられたトピックに対して自分の意見を述べるエッセイを書きます。
語数の目安は120語から150語で、提示された4つのPOINTSから2つを選んで論拠として使います。
試験時間内に他の問題と並行して取り組むため、実質的には25〜30分程度で書き上げる必要があるでしょう。
評価の4観点
内容・構成・語彙・文法の4観点で評価されます。
各観点8点の合計32点満点で採点される仕組みです。
どれか1つが極端に低いと大きく減点されるため、バランスよく対策する必要があります。
英検準1級 英作文対策本の比較表
今回ご紹介する5冊を、まずは一覧で比較してみましょう。
| 書籍名 | 著者・出版社 | 難易度 | 目的 | おすすめ度 |
|---|---|---|---|---|
| 英検準1級 英作文問題完全制覇 | 旺文社 | 中〜上級 | 本番対策 | ★★★★★ |
| 英検準1級 ライティング問題完全制覇 | 旺文社 | 中〜上級 | 型の習得 | ★★★★★ |
| 英作文が正しく書けるようになる本 | 竹岡広信 | 中級 | 文法ミス対策 | ★★★★☆ |
| 英検準1級 ライティング問題30 | Jリサーチ出版 | 中〜上級 | 演習量確保 | ★★★★☆ |
| 英作文 基本300選 | 桐原書店 | 初〜中級 | 例文暗記 | ★★★☆☆ |
1. 旺文社『英検準1級 英作文問題完全制覇』
旺文社から出版されている、英検準1級英作文対策の定番中の定番です。
公式団体の監修ではありませんが、本番形式への対応度が非常に高い1冊になります。
本書の特徴
過去の出題トピックを中心に、豊富なエッセイの模範解答が掲載されています。
1トピックにつき複数の解答例が示されており、異なる立場からのアプローチを学べる点が便利です。
構成の書き方や時間配分のアドバイスも充実しており、実戦的な内容になっています。
おすすめする理由
英検準1級本番の形式に完全準拠しているため、直前対策としても活用できます。
筆者は試験1か月前から毎日1トピックずつ模範解答を書き写し、表現のストックを作りました。
最初に買うべき1冊として、迷ったらこの本を選んで間違いありません。
2. 旺文社『英検準1級 ライティング問題完全制覇』
同じく旺文社から出版されている、ライティング特化の問題集です。
先ほどの『英作文問題完全制覇』とは編集方針がやや異なり、型の習得に特化した構成になっています。
本書の特徴
英検準1級のエッセイ構成を、段階的に身につける設計になっています。
イントロダクション・ボディ・コンクルージョンという3段落構成の書き方を、具体例とともに学べる点が魅力です。
使える表現集やテンプレートが豊富に掲載されており、本番でもそのまま使える形になっています。
おすすめする理由
英作文を書く「型」を身につけたい学習者に最適の1冊です。
『英作文問題完全制覇』と組み合わせることで、型の習得と実戦演習の両方をカバーできます。
筆者はこの2冊を併用することで、ブレのない答案を書ける自信がついてきました。
3. 竹岡広信『英作文が正しく書けるようになる本』
カリスマ英語講師・竹岡広信氏による、英作文の基礎を固める1冊です。
大学受験向けに書かれていますが、英検準1級対策にも十分応用できる内容です。
本書の特徴
日本人学習者が犯しがちな文法ミスや、不自然な表現を徹底的に矯正してくれます。
「なぜその表現はダメなのか」を論理的に解説してくれる点が、竹岡氏の著書の真骨頂です。
読んでいるだけでも発見が多く、独学者の強い味方になってくれるでしょう。
おすすめする理由
英検準1級の英作文では、文法ミスが即減点に直結します。
本書で文法の地雷を事前に避けられるようになれば、得点の下振れを防げます。
筆者はこの本で「日本語発想」からの脱却を図り、英語らしい表現を意識するようになりました。
4. Jリサーチ出版『英検準1級 ライティング問題30』
Jリサーチ出版から刊行されている、演習量重視のライティング問題集です。
タイトルの通り30題の問題が収録されており、量をこなしたい学習者に向いた1冊です。
本書の特徴
30の異なるトピックに対し、模範解答と解説がセットになっています。
1問あたりの解説が比較的コンパクトで、サクサク進められる点が便利です。
旺文社の問題集で出題されていないトピックも含まれており、出題バリエーションの幅を広げられます。
おすすめする理由
旺文社の問題集を終えた後の、追加演習用としておすすめできます。
英作文は書いた量がそのまま実力に直結するため、30題をこなす価値は大きいでしょう。
1冊目としては旺文社、2冊目以降の位置付けとしてJリサーチ出版という使い分けが理想的です。
5. 桐原書店『英作文 基本300選』
桐原書店から出版されている、大学受験向けの英作文例文集です。
英検準1級の参考書としては位置付けられていませんが、基礎力強化には非常に役立つ1冊です。
本書の特徴
頻出300例文が文法項目別に整理されており、1例文ごとに日本語訳と英語訳がセットになっています。
別冊の例文集も付属しているため、スキマ時間の復習にも活用できます。
暗唱まで落とし込めば、基本構文のミスを大幅に減らせる構成になっています。
おすすめする理由
英検準1級の英作文で意外と多いのが、基本的な構文の間違いです。
本書の300例文を体に染み込ませることで、中学・高校レベルの文法ミスを撲滅できます。
準1級から1級へのステップアップにも役立つ、長く使える教材です。
学習の進め方|5冊をどう組み合わせるか
5冊を紹介しましたが、全部を一度に取り組む必要はありません。
学習段階に応じて順序よく進めていくのがおすすめです。
ステップ1: 基本構文を固める(1か月目)
まずは桐原書店『英作文 基本300選』で基本構文の引き出しを作りましょう。
1日10例文のペースで進めれば、1か月で全例文に触れられる計算になります。
暗唱レベルまで落とし込むことを目指してください。
ステップ2: 型を学ぶ(1〜2か月目)
基本構文が固まったら、旺文社『英検準1級 ライティング問題完全制覇』で英検準1級の型を学びます。
イントロ・ボディ・コンクルージョンの3段落構成を、体が覚えるまで反復しましょう。
同時に『英作文が正しく書けるようになる本』を読み進めて、文法ミスを予防する知識を吸収します。
ステップ3: 本番形式で演習(2〜3か月目)
型が身についたら、旺文社『英検準1級 英作文問題完全制覇』で本番形式の演習に移ります。
1日1トピックを目安に、25分以内に120〜150語のエッセイを書く練習を繰り返しましょう。
書いたエッセイは時間を置いて読み返し、自分で文法ミスや論理の飛躍を検証します。
ステップ4: 演習量を積み増す(試験直前)
余裕があれば、Jリサーチ出版『英検準1級 ライティング問題30』で追加演習を行います。
30のトピックを連続でこなすことで、どんなテーマが来ても対応できる自信がついてくるでしょう。
英検準1級 英作文の型|3段落構成のテンプレート
参考までに、筆者が本番で使った3段落構成のテンプレートをご紹介します。
第1段落: Introduction(約30語)
トピックに対する自分の立場を明確に示します。
「I agree/disagree with the statement that…」のような定型表現で始めるのがおすすめです。
次の段落で挙げる論拠を予告するひと言を添えると、構成が引き締まります。
第2段落: Body(約70〜90語)
2つの論拠を、それぞれ具体的な説明とともに述べます。
「First,」「Second,」という接続詞で論点を整理すると読み手に親切でしょう。
各論拠に1〜2文の具体例を添えると、説得力が増します。
第3段落: Conclusion(約20〜30語)
最終段落では、第1段落で述べた立場を再確認します。
「For these reasons, I believe that…」という締めの表現が便利です。
新しい論点は出さず、今までの内容をまとめることに徹しましょう。
筆者の使用体験
筆者は大学2年生のときに英検準1級に合格しました。
英作文対策で最も効果を感じたのが、旺文社の『英検準1級 ライティング問題完全制覇』でした。
本書で3段落構成の型を覚えた後、同じく旺文社の『英作文問題完全制覇』で20題以上を実際に書き、感覚を磨きました。
並行して、竹岡広信氏の『英作文が正しく書けるようになる本』を1か月かけて通読し、自分の答案を添削する基準を持てるようになりました。
試験直前の2週間は、Jリサーチ出版の『英検準1級 ライティング問題30』で10題分を追加演習し、本番に臨みました。
結果として、本番のライティングセクションでは32点満点中26点を獲得でき、一次試験全体の得点を大きく押し上げることができました。
桐原書店の『英作文 基本300選』は高校時代から継続して使っていたため、基礎力の土台として機能してくれていた印象です。
英作文学習でよくある失敗
英作文対策は「書かないと伸びない」と言われますが、書く以外にも注意点があります。
筆者の経験から、特に注意したい失敗を3つお伝えします。
失敗1: テンプレート丸暗記で中身が空っぽ
テンプレートの定型表現だけを覚えて、内容が薄いエッセイになってしまうパターンです。
テンプレートは土台に過ぎず、中身の論拠と具体例こそが評価の中心です。
テンプレートに頼りきらず、自分の意見をしっかり持つことが大切でしょう。
失敗2: 語数を気にしすぎる
120〜150語という目安を気にしすぎるあまり、無理やり語数を埋めるケースがあります。
不自然な繰り返しや冗長な表現は減点対象になりかねません。
120語で内容が十分であれば、それ以上水増しする必要はありません。
失敗3: 書きっぱなしで添削しない
書いたエッセイを放置するのは最大の損失です。
自分で読み返すだけでも学びは多いですが、可能ならオンライン英会話や添削サービスを利用して第三者の目を借りましょう。
関連記事のご案内
英検準1級対策と並行して、他の情報も参考にしたい方は以下の記事もご覧ください。
英検2級から準1級へのステップアップを考えている方は「英検2級対策アプリおすすめ5選|高校生の学習をサポート」で、基礎段階のアプリ活用法を確認できます。
将来的に英検1級を目指す方は「英検1級 英作文対策本おすすめ5選|ライティング上達の近道」で、1級レベルの対策書を確認しておくとよいでしょう。
過去問演習の進め方については「英検1級 過去問の使い方|何年分を何周すべきか」が参考になります(1級向けですが、方法論は準1級でも応用可能です)。
英検準1級 英作文のトピック傾向
英検準1級で出題されるトピックには、一定のパターンがあります。
代表的な4つのカテゴリーをご紹介します。
カテゴリー1: 環境・社会問題
環境保護、リサイクル、公共交通など、身近な社会問題が頻繁に出題されます。
日本の実情に照らした具体例を持っておくと、論拠を作りやすいでしょう。
「日本ではこうだ」という視点は、英検の採点者にも伝わりやすい内容になります。
カテゴリー2: テクノロジー
スマートフォン、SNS、オンライン学習など、テクノロジー関連のトピックも頻出です。
メリットとデメリットの両面を語れるように、普段から情報を整理しておきましょう。
個人の体験も論拠として使えるため、書きやすいテーマと言えます。
カテゴリー3: 教育・子育て
学校教育、家庭教育、塾の是非など、教育関連の話題もよく出ます。
自分の学生時代の経験を論拠として活用できるため、とっつきやすいトピックです。
ただし、個人の経験だけに頼らず、社会的視点も意識するとバランスがよくなります。
カテゴリー4: 仕事・キャリア
働き方、リモートワーク、副業など、仕事に関するトピックも出題されます。
高校生には馴染みが薄いかもしれませんが、親世代の働き方を観察することで論拠を作れます。
ニュースや新聞の経済面を読む習慣があると、知識の幅が広がるでしょう。
英作文の採点観点を理解する
採点基準を理解すると、対策の焦点が定まります。
英検準1級の4観点を一つずつ見ていきましょう。
観点1: 内容
トピックに対して明確な立場を取り、論拠を十分に展開しているかが問われます。
提示されたPOINTSから2つを選び、それぞれを具体的に説明することが必要です。
論拠が1つしかない場合や、論拠の説明が薄いと大きく減点されます。
観点2: 構成
3段落構成の型が守られているかが評価されます。
導入で立場を示し、本論で論拠を述べ、結論でまとめるという流れが基本です。
段落分けが曖昧だったり、論理の飛躍があると低評価につながるでしょう。
観点3: 語彙
英検準1級レベルの語彙が適切に使われているかが問われます。
同じ単語の繰り返しを避け、類義語や言い換えを使う工夫が求められます。
ただし、知らない難単語を無理に使うとスペルミスや誤用のリスクが高まるため、背伸びは禁物です。
観点4: 文法
文法的な正確さが評価されます。
時制、冠詞、三単現のs、単複の一致など、基本的なミスは即減点の対象となります。
複雑な構文に挑戦するよりも、シンプルな構文を正確に書くことを優先しましょう。
英作文練習に役立つ日々のルーティン
1日の中で英作文に触れる時間を確保するための、実践的なルーティンをお伝えします。
朝: 表現集を音読する
朝の10分間を使って、昨日覚えた表現を音読します。
声に出すことで、書くときの語順感覚が鋭くなります。
筆者は桐原書店の『英作文 基本300選』の別冊例文集を使い、10例文ずつ音読する習慣をつけていました。
昼: 模範解答を写経する
昼休みの15分で、模範解答を1つ手で書き写します。
「写経」と呼ばれる練習方法で、優れた表現を体に染み込ませる効果があります。
タイプするのではなく、手で書くことにこだわるのがポイントです。
夜: 自分のエッセイを書く
夜の30分は、その日の練習トピックに対して自分のエッセイを書く時間に充てます。
25分以内に書き、残り5分で見直しする習慣をつけましょう。
書いたエッセイは翌日の朝に読み返すと、客観的な視点で改善点に気づきやすくなります。
まとめ|英検準1級の英作文は型で固める
英検準1級の英作文対策におすすめの書籍を5冊ご紹介しました。
桐原書店の『英作文 基本300選』で基礎を固め、旺文社の『ライティング問題完全制覇』と『英作文問題完全制覇』で型と実戦を学び、竹岡広信氏の書籍で文法ミスを予防する流れがおすすめです。
演習量を追加したいときはJリサーチ出版の問題集が役立ちます。
英検準1級の英作文は、3段落構成の型を身につければ大きく崩れることはありません。
毎日1トピックを書き続ける習慣を作ることが、合格への近道です。
ぜひ本記事の教材を参考に、英検準1級の英作文対策を進めてみてください。


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