クロアチアの企業や、クロアチア人が多いチームで働くと、避けて通れないのがクロアチア語での人事評価(procjena radnog učinka)です。
評価面談は、特別な語学力よりも「型」を知っているかどうかで安心感が大きく変わります。
この記事で分かることは次の3つです。
- 評価面談の各場面(良い点を伝える・課題を伝える・目標設定・期待のすり合わせ・昇給昇進)で使う定番フレーズ
- 上司側と部下側、それぞれの立場で使う言い回し
- 角を立てずに改善を促すための、やわらかい言い換え
フレーズはそのまま声に出して練習できるよう、カタカナ読みと日本語訳を添えています。クロアチア語はローマ字をほぼ表記どおりに読む言語なので、č(チ)・ć(チ)・đ(ヂ)・š(シュ)・ž(ジュ)の音さえ押さえれば発音はかなり安定します。
ポジティブなフィードバックを伝えるフレーズ
評価面談は、まず良い点を具体的に伝えるところから始めると場が和みます。
「何が」「どう良かったか」を添えると、ほめ言葉が具体的になります。
| クロアチア語 | 読み方(カタカナ発音) | 日本語訳 |
|---|---|---|
| Ove ste godine dosljedno premašili očekivanja. | オヴェ ステ ゴディネ ドスリェドノ プレマシリ オチェキヴァニャ | 今年は一貫して期待を上回ってくれました。 |
| Vaš rad na novom projektu stvarno se istaknuo. | ヴァシュ ラド ナ ノヴォム プロイェクトゥ ストヴァルノ セ イスタクヌオ | 新しいプロジェクトでの仕事は本当に目立っていました。 |
| Cijenim kako ste riješili situaciju s klijentom. | ツィイェニム カコ ステ リイェシリ シトゥアツィユ ス クリイェントム | あの顧客対応の進め方は見事でした。 |
| Jako ste napredovali u komunikaciji. | ヤコ ステ ナプレドヴァリ ウ コムニカツィイ | コミュニケーション力が大きく伸びましたね。 |
| Vaša pažnja na detalje bila je dojmljiva. | ヴァシャ パジニャ ナ デタリェ ビラ イェ ドイムリヴァ | 細部への気配りがすばらしかったです。 |
「いつも頑張っているね」のような漠然としたほめ方より、行動を名指しでほめる方が相手にしっかり届きます。クロアチア語の丁寧な場面では、相手を二人称複数の vi(ヴィ)で扱い、動詞も ste(ステ)の形にするのが基本です。
改善点・課題を伝えるフレーズ
課題を伝えるときは、人柄ではなく行動や結果に焦点を当てると角が立ちません。
「責める」のではなく「一緒に直す」姿勢を見せると、相手も受け取りやすくなります。
| クロアチア語 | 読み方(カタカナ発音) | 日本語訳 |
|---|---|---|
| Ima prostora za napredak u poštivanju rokova. | イマ プロストラ ザ ナプレダク ウ ポシュティヴァニュ ロコヴァ | 納期の面で改善の余地があります。 |
| Volio bih da preuzmete više inicijative. | ヴォリオ ビフ ダ プレウズメテ ヴィシェ イニツィヤティヴェ | もう少し主体的に動いてほしいです。 |
| Jedno područje za rad jest delegiranje zadataka. | イェドノ ポドルチイェ ザ ラド イェスト デレギラニェ ザダタカ | 仕事を任せる面が今後の課題ですね。 |
| Razgovarajmo kako bolje upravljati radnim opterećenjem. | ラズゴヴァライモ カコ ボリェ ウプラヴリャティ ラドニム オプテレチェニェム | 業務量の管理について一緒に考えましょう。 |
| Primijetio sam da su izvještaji ovaj kvartal ponekad kasnili. | プリミイェティオ サム ダ ス イズヴィェシュタイ オヴァイ クヴァルタル ポネカド カスニリ | 今期は報告が遅れることが何度かありましたね。 |
「あなたはいつも〜だ」と決めつけるより、「私が気づいたのは〜」(Primijetio sam…)と観察した事実を述べると冷静に話せます。男性が話す場合は primijetio、女性なら primijetila(プリミイェティラ)と語尾が変わる点に注意します。
目標設定(SMART)で使うフレーズ
来期の目標は、あいまいなままにせず数値や期限まで落とし込みます。
目標設定の枠組みとして広く使われるのが SMART(Specific・Measurable・Achievable・Relevant・Time-bound)です。
| クロアチア語 | 読み方(カタカナ発音) | 日本語訳 |
|---|---|---|
| Postavimo jasne ciljeve za sljedeći kvartal. | ポスタヴィモ ヤスネ ツィリェヴェ ザ スリェデチ クヴァルタル | 来四半期の明確な目標を立てましょう。 |
| Možemo li taj cilj učiniti mjerljivijim? | モジェモ リ タイ ツィリ ウチニティ ミェルリヴィイム | その目標をもっと測定可能にできますか。 |
| Koja je realna meta za ovaj pokazatelj? | コヤ イェ レアルナ メタ ザ オヴァイ ポカザテリ | この指標の現実的な目標値はどのくらいでしょう。 |
| Cilj nam je povećati prodaju za deset posto do trećeg kvartala. | ツィリ ナム イェ ポヴェチャティ プロダユ ザ デセト ポスト ド トレチェグ クヴァルタラ | 第3四半期までに売上10%増を目指しましょう。 |
| Kako ćemo pratiti napredak prema ovom cilju? | カコ チェモ プラティティ ナプレダク プレマ オヴォム ツィリュ | この目標の進捗はどう確認しましょうか。 |
「数値」「期限」「測り方」の3点をその場で決めておくと、後の評価でブレません。クロアチア語では「〜まで」を do(ド)で表し、do trećeg kvartala(第3四半期まで)のように期限を明確にできます。
期待値をすり合わせるフレーズ
評価のズレは、多くの場合「期待値の認識違い」から生まれます。
面談の場で、お互いの前提を言葉にして確認しておくのが大切です。
| クロアチア語 | 読み方(カタカナ発音) | 日本語訳 |
|---|---|---|
| Da pojasnim što očekujem od ove uloge. | ダ ポヤスニム シュト オチェクイェム オド オヴェ ウロゲ | この役割への期待を整理させてください。 |
| Želim biti siguran da se razumijemo. | ジェリム ビティ シグラン ダ セ ラズミイェモ | 認識が一致しているか確認したいです。 |
| Kakvu podršku trebate da ostvarite ove ciljeve? | カクヴ ポドルシュク トレバテ ダ オストヴァリテ オヴェ ツィリェヴェ | 目標達成のために、どんな支援が必要ですか。 |
| Uskladimo prioritete za nekoliko sljedećih mjeseci. | ウスクラディモ プリオリテテ ザ ネコリコ スリェデチフ ミェセツィ | 今後数か月の優先順位をすり合わせましょう。 |
「お互い分かっている」を表す da se razumijemo(ダ セ ラズミイェモ)は、すり合わせの場面で頻出する言い回しです。女性が話すなら sigurna(シグルナ)と語尾が変わります。
昇給・昇進について話すフレーズ
昇給や昇進の話は、希望と根拠をセットで伝えると説得力が増します。
部下側からも、遠慮しすぎず事実ベースで切り出して構いません。
| クロアチア語 | 読み方(カタカナ発音) | 日本語訳 |
|---|---|---|
| Želio bih ove godine razgovarati o svojoj plaći. | ジェリオ ビフ オヴェ ゴディネ ラズゴヴァラティ オ スヴォヨイ プラチ | 今年の処遇について相談させてください。 |
| S obzirom na rezultate, mislim da je povišica opravdana. | ス オブズィロム ナ レズルタテ ミスリム ダ イェ ポヴィシツァ オプラヴダナ | 成果から見て、昇給は妥当だと考えています。 |
| Što je potrebno da napredujem na sljedeću razinu? | シュト イェ ポトレブノ ダ ナプレドゥイェム ナ スリェデチュ ラズィヌ | 次のレベルに上がるには何が必要でしょうか。 |
| Vaše napredovanje razmotrit ćemo u sljedećem ciklusu. | ヴァシェ ナプレドヴァニェ ラズモトリト チェモ ウ スリェデチェム ツィクルス | 昇進は次のサイクルで検討します。 |
| Vaš doprinos opravdava prilagodbu plaće. | ヴァシュ ドプリノス オプラヴダヴァ プリラゴドブ プラチェ | あなたの貢献は昇給に値します。 |
「上げてほしい」だけでなく、Što je potrebno…?(何が必要か)と次の一手を聞くと前向きな対話になります。povišica(ポヴィシツァ=昇給)と plaća(プラチャ=給与)はこの場面の必須語です。
自己評価を伝えるフレーズ
自己評価では、成果を誇張せず、課題も正直に語る方が信頼されます。
事実、学び、次の行動という順で話すと筋が通ります。
| クロアチア語 | 読み方(カタカナ発音) | 日本語訳 |
|---|---|---|
| Ponosan sam na ono što sam ove godine postigao. | ポノサン サム ナ オノ シュト サム オヴェ ゴディネ ポスティガオ | 今年達成できたことを誇りに思います。 |
| Jednu bih stvar napravio drukčije: ranije bih planirao. | イェドヌ ビフ ストヴァル ナプラヴィオ ドゥルクチイェ ラニイェ ビフ プラニラオ | 次は、もっと早く計画を立てたいです。 |
| Radim na tome da poboljšam upravljanje vremenom. | ラディム ナ トメ ダ ポボリシャム ウプラヴリャニェ ヴレメノム | 時間管理の改善に取り組んできました。 |
| Cijenio bih vašu povratnu informaciju o tome gdje mogu rasti. | ツィイェニオ ビフ ヴァシュ ポヴラトヌ インフォルマツィユ オ トメ グディェ モグ ラスティ | どこを伸ばせるか、ご意見をいただけると助かります。 |
Jednu bih stvar napravio drukčije…(一つだけ違うやり方をするなら)と自分から課題を出すと、反省の姿勢が自然に伝わります。女性なら ponosna(ポノスナ)、postigla(ポスティグラ)と語尾が変化します。
面談を締めくくるフレーズ
面談の最後は、合意した内容を口頭で確認して認識のズレを防ぎます。
| クロアチア語 | 読み方(カタカナ発音) | 日本語訳 |
|---|---|---|
| Ukratko, ovo su ciljevi oko kojih smo se dogovorili. | ウクラトコ オヴォ ス ツィリェヴィ オコ コイフ スモ セ ドゴヴォリリ | まとめると、合意した目標は以下です。 |
| Hvala na iskrenoj povratnoj informaciji. | フヴァラ ナ イスクレノイ ポヴラトノイ インフォルマツィイ | 率直なフィードバックをありがとうございます。 |
| Provjerimo stanje ponovno za tri mjeseca. | プロヴィェリモ スタニェ ポノヴノ ザ トリ ミェセツァ | 3か月後にまた状況を確認しましょう。 |
| Poslat ću vam pisani sažetak našeg razgovora. | ポスラト チュ ヴァム ピサニ サジェタク ナシェグ ラズゴヴォラ | 面談内容をまとめて書面でお送りします。 |
面談後にメールで要点を残す流れは、英語の会議で使えるフレーズの記事でも触れています。ukratko(ウクラトコ=要するに)で締めの要約に入る合図を出せます。
避けたい言い方と言い換え
強すぎる否定や決めつけは、相手の意欲を下げてしまいます。
同じ内容でも、やわらかい言い換えにすると改善につながりやすくなります。
| 避けたい言い方 | 言い換え | 日本語訳 |
|---|---|---|
| Loše ste odradili. (ロシェ ステ オドラディリ) | Ovdje ima prostora za napredak. | この点は改善の余地があります。 |
| Prespori ste. (プレスポリ ステ) | Poradimo na ubrzavanju procesa. | 進め方を速くしていきましょう。 |
| Nikad ne slušate. (ニカド ネ スルシャテ) | Volio bih da češće komuniciramo. | もっとこまめに連携したいです。 |
| To nije moj problem. (ト ニイェ モイ プロブレム) | Riješimo ovo zajedno. | 一緒に解決策を考えましょう。 |
フィードバックの古典的な型に SBI(Situation・Behavior・Impact)があります。
「状況、行動、影響」の順で具体的に伝えると、相手が事実として受け止めやすくなります。
想定シーン|評価面談の一場面
たとえば、上司が部下に「良い点」と「課題」を続けて伝える場面を想定してみましょう。
ほめてから課題、最後に来期の合意、という順で進めると自然です。
| クロアチア語 | 読み方(カタカナ発音) | 日本語訳 |
|---|---|---|
| Vaš rad na lansiranju ove se godine stvarno istaknuo. | ヴァシュ ラド ナ ランスィラニュ オヴェ セ ゴディネ ストヴァルノ イスタクヌオ | 今年は製品発表での働きが特に目立ちました。 |
| Jedno područje za rad jest dosljednije poštivanje rokova. | イェドノ ポドルチイェ ザ ラド イェスト ドスリェドニイェ ポシュティヴァニェ ロコヴァ | 納期をより安定して守る点が課題ですね。 |
| Postavimo mjerljiv cilj i provjeravajmo ga svaki mjesec. | ポスタヴィモ ミェルリヴ ツィリ イ プロヴィェラヴァイモ ガ スヴァキ ミェセツ | 測れる目標を立てて、毎月確認しましょう。 |
このように「ほめる、課題、合意」の順で運ぶと、相手のやる気を保ったまま前に進めます。
よくある質問
Q. クロアチア語の評価面談は何から切り出せばいいですか。
A. まず具体的な良い点から伝えると場が和みます。Vaš rad na novom projektu stvarno se istaknuo.(新しいプロジェクトでの仕事は本当に目立っていました)のように、行動を名指しでほめるのが効果的です。
Q. 課題を角が立たずに伝えるには。
A. 人柄ではなく行動や結果に焦点を当てます。Ima prostora za napredak…(〜には改善の余地があります)と前向きな表現にすると受け取りやすくなります。
Q. SMARTな目標とは何ですか。
A. Specific(具体的)・Measurable(測定可能)・Achievable(達成可能)・Relevant(関連性)・Time-bound(期限)の頭文字です。クロアチア語でも cilj(目標)を mjerljiv(測定可能)にし、do(〜まで)で期限を切ると後の評価でブレません。
Q. 部下から昇給を切り出すのは失礼ですか。
A. 事実と根拠を添えれば失礼ではありません。S obzirom na rezultate, mislim da je povišica opravdana.(成果から見て、昇給は妥当だと考えています)のように成果ベースで伝えます。
Q. 男性と女性で言い方が変わる単語はありますか。
A. はい、過去形や形容詞は性で語尾が変わります。たとえば「気づいた」は男性 primijetio、女性 primijetila、「誇りに思う」は男性 ponosan、女性 ponosna で、自分の性に合わせて選びましょう。
まとめ
評価面談は、場面ごとの定番フレーズを持っておくだけで落ち着いて臨めます。
- 良い点は行動を名指しでほめ、課題は人柄でなく行動に焦点を当てる。
- 目標は SMART を意識し、数値・期限・測り方をその場で決める。
- 最後は合意内容を口頭と書面で確認し、認識のズレを防ぐ。
あとは、評価でよく出る単語をまとめて覚えておくと、本番でフレーズがすっと出てきます。
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