インドネシア語オフィス日常会話ガイド 朝の挨拶からランチ・退社まで

インドネシアのオフィスで働き始めると、ビジネスマナー以上に日常会話の機微が人間関係を左右します。

筆者はジャカルタのSCBD地区(1987年構想、1992年開発開始のSudirman Central Business District)で3年間勤務した経験から、朝の挨拶から退社までの定番フレーズをまとめます。

朝の挨拶と雑談

「Selamat pagi, Mbak Sari(サリさんおはよう)」が出社時の第一声です。

Mbakは女性への親しみある呼びかけで、Masは男性用です。

週末の話題

「Weekend-nya gimana, Pak?(週末はどうでしたか)」、「Liburan ke mana?(どこ行きました)」が月曜朝の定番です。

gimanaはbagaimanaの口語で、「どう?」の意味です。

天気の話題

「Panas banget hari ini(今日はすごく暑い)」、「Kemarin hujan deras, ya?(昨日は大雨でしたね)」と天気を話題にすると会話が弾みます。

bangetは「すごく」、derasは「激しい」の意味で、雨期のジャカルタでは必須の形容詞です。

コーヒーブレイクの会話

「Ngopi yuk(コーヒー飲もう)」はオフィスの鉄板のお誘いです。

ngopiはkopiを動詞化した口語で、若い世代に特に浸透しています。

どこで買う?

「Di Starbucks atau Kopi Kenangan?(スタバ?それともコピ・ケナンガン?)」と聞かれます。

Kopi Kenangan(2017年創業、Edward Tirtanata氏設立)は国内最大級のコーヒーチェーンで、2022年にはユニコーンに認定されました。

その他Janji Jiwa(2018年創業)、Fore Coffee(2018年創業)などもオフィス街の定番です。

おごりの文化

「Gue traktir, ya(おごるよ)」、「Gak usah, aku aja yang bayar(いいよ、私が払う)」と譲り合うのがインドネシア流です。

gueはジャカルタの若者言葉で「私」の意味、traktirは「おごる」です。

ランチの誘いと選び方

「Makan siang bareng, yuk(ランチ一緒に行こう)」、「Mau makan di mana?(どこで食べる)」が昼時の定番です。

オフィスビル1階のフードコートか、徒歩圏内のwarung(小食堂)が一般的です。

予算感覚

「Yang murah meriah aja(安くて美味しいところで)」、「Budget 50 ribu cukup?(予算5万ルピアで足りる)」が日常会話です。

murah meriahは「安くて楽しい」という慣用句で、若手社員の定番フレーズです。

メニュー選び

「Aku mau nasi campur(ナシチャンプル食べたい)」、「Sama es teh manis(あと甘いアイスティー)」のように注文します。

デリバリーならGoFoodやGrabFoodで「Pesan online aja(オンライン注文で)」と提案するのも日常です。

上司と部下のやり取り

「Bu, ada waktu sebentar?(部長、少しお時間よろしいですか)」、「Saya mau konsultasi masalah proyek(プロジェクトの相談があります)」と切り出します。

konsultasiは相談、masalahは問題の意味です。

報告と連絡

「Laporan sudah saya kirim via email(報告書をメールで送りました)」、「Bu, proyek A sudah 80 persen selesai(部長、プロジェクトAは80パーセント完了です)」と進捗を伝えます。

日本の「ホウレンソウ」文化はインドネシアではやや簡略化されますが、月次報告は欠かせません。

依頼の断り方

「Maaf Bu, saya sudah penuh jadwalnya(すみません部長、スケジュールが埋まっています)」、「Bisa dialihkan ke rekan lain?(他の同僚に頼めますか)」のように柔らかく断ります。

penuhは「満杯」、dialihkanは「振り替える」の意味です。

オフィスのIT用語

「Komputernya lemot(パソコンが遅い)」、「Wifi mati lagi(Wi-Fiまた切れた)」、「Printer-nya kehabisan tinta(プリンターがインク切れ)」は定番の愚痴です。

lemotは「slow」の若者言葉、matiは「死ぬ・切れる」、kehabisanは「切らす」の意味です。

IT部門への連絡

「Minta tolong cek laptop saya(ノートパソコンを見てもらえますか)」、「Saya lupa password(パスワード忘れました)」はヘルプデスクの鉄板です。

passwordは英語そのまま、helpdeskも同じくそのまま使われます。

退社時の挨拶

「Saya duluan, ya(お先に失礼します)」、「Hati-hati di jalan(お気をつけて)」が定番です。

duluanは「先に」、hati-hatiは「気をつけて」の意味です。

残業の話題

「Gue masih harus lembur(まだ残業しないと)」、「Semangat, ya(頑張って)」と励まし合います。

lemburは「残業」、semangatは「頑張って」の意味で、頻繁に使います。

筆者の失敗談 ジャカルタ渋滞で遅刻

2017年、筆者は初めてのオフィス出勤日にJakartaのバンジル(洪水)に遭遇し、2時間遅刻しました。

上司に「Maaf Bu, saya terjebak macet karena banjir(洪水渋滞でハマってしまいました)」と詫びたところ、「Biasa aja, Pak, itu Jakarta(普通ですよ、それがジャカルタ)」と笑われました。

それ以来、雨季は30分早く家を出るのが筆者の鉄則になりました。

筆者の鉄板10フレーズ

Selamat pagi(おはよう)/Apa kabar(元気)/Ngopi yuk(コーヒー行こう)/Makan bareng(ご飯一緒)/Ada waktu sebentar(少し時間ある)/Laporan sudah dikirim(報告書送った)/Wifi mati(Wi-Fi切れた)/Saya duluan(お先に)/Hati-hati di jalan(気をつけて)/Semangat(頑張って)。

オフィスの人間関係と呼び方

年上の同僚はBapak/Ibuまたは親しければKak(年上のお兄さん/お姉さん)を使います。

同年代ならMas/Mbak、年下ならDik(弟妹の略)も親しみを込めた呼びかけです。

ボスの呼び方

直属の上司は役職+名前で「Pak Budi」、社長は「Pak Direktur」または「Pak CEO」が一般的です。

会社によっては役職を省き、Bos(ボス)と呼ぶカジュアルな社風もあります。

オフィス政治と噂話

「Dengar-dengar, ada reshuffle tim marketing(マーケティングチームが再編されるって噂)」、「Siapa yang akan jadi direktur baru?(次期役員は誰になる)」といった話題は休憩室の定番です。

reshuffleは英語そのまま、dengar-dengarは「耳にしたところ」の意味です。

噂への反応

「Masa sih?(マジで)」、「Serius ya?(本当)」、「Wah, nggak nyangka(へえ、思わなかった)」など、驚きの相槌を覚えておくと会話が続きます。

masa sihはインドネシアの若者が1日に何度も使う定番フレーズです。

給料日と福利厚生

多くのインドネシア企業は毎月25日前後が給料日で、「Gajian besok ya(明日給料日だね)」、「THR-nya kapan cair?(ボーナスはいつ振り込まれる)」と話題になります。

THR(Tunjangan Hari Raya、宗教祝日手当)はIdul Fitri前に支給される必須ボーナスで、労働法で義務化されています。

有給休暇と休暇申請

「Saya mau ambil cuti minggu depan(来週休暇を取りたいです)」、「Cuti 3 hari untuk ke Bali(バリに行くので3日間)」が申請の定型です。

インドネシア労働法では年12日の年次休暇(cuti tahunan)が保証されており、多くの企業がこれを遵守しています。

出産休暇と病気休暇

Cuti melahirkan(出産休暇)は3か月、cuti sakit(病気休暇)は医師診断書があれば認められます。

「Saya izin sakit hari ini(今日は病欠します)」、「Surat dokter menyusul(診断書は後日)」がよく使われる表現です。

給湯室とお菓子の共有

インドネシアのオフィスでは、誰かが旅行土産や差し入れを共有する文化が根強く、「Silakan dicoba, oleh-oleh dari Bandung(どうぞ、バンドンのお土産)」という声かけが日常風景です。

Lapis Bogor Sangkuriang(2011年創業、レイヤーケーキの名店)やPia Legong(バリ島発祥のパイ菓子)などが人気の定番です。

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