インドネシア語の投資家対応頻出単語|IR・財務のボキャブラリー

インドネシア語

インドネシア語の決算資料やアナリストレポートを読むと、laba bersih・arus kas・panduan といった専門語が次々に出てきて手が止まる。そんな方へ向けた記事です。

IR(投資家対応)のインドネシア語は、頻出単語をテーマ別に押さえると、決算説明も質疑応答も一気に読み解けます。インドネシア語の財務用語は、英語からの借用語(dividen=dividend、marjin=margin など)と本来語(laba=利益、pendapatan=売上 など)が混在するのが特徴です。

この記事で分かることは次のとおりです。

  • 決算・財務指標で頻出するインドネシア語を、サブテーマ別に整理
  • EPS・EBITDA・ROEなど、英語略語のインドネシア語での読み方と意味
  • 損益・キャッシュフロー・株式指標・コーポレートアクションの語彙

決算・損益計算書の頻出単語

まずは損益計算書(laporan laba rugi)まわりの基本語からです。

売上から各段階の利益へ落ちていく順に並べると、構造が頭に入ります。

インドネシア語 読み方(カタカナ読み) 日本語訳
pendapatan プンダパタン 売上高
penjualan bersih プンジュアラン ブルシ 純売上高
harga pokok penjualan (HPP) ハルガ ポコック プンジュアラン(ハーペーペー) 売上原価
laba kotor ラバ コトル 売上総利益(粗利)
laba usaha / laba operasi ラバ ウサハ / ラバ オペラシ 営業利益
beban operasional ブバン オペラショナル 営業費用(販管費等)
laba bersih ラバ ブルシ 当期純利益
laba ラバ 利益・収益
kinerja kuartalan キネルジャ クアルタラン 四半期業績
tahun buku / tahun fiskal タフン ブク / タフン フィスカル 会計年度

「laba kotor」(粗利)から「laba bersih」(最終利益)へと段階的に下りていく構造は、英語の top line / bottom line と同じ考え方です。

利益率・収益性の指標

収益性は「率(marjin)」で語られることが多く、改善・悪化の判断軸になります。

EBITDA は本業の稼ぐ力を示す指標として質疑で頻出します。

インドネシア語 読み方(カタカナ読み) 日本語訳
marjin laba kotor マルジン ラバ コトル 売上総利益率
marjin operasi マルジン オペラシ 営業利益率
marjin laba bersih マルジン ラバ ブルシ 純利益率
EBITDA エビットダー 利払い・税・償却前利益
EBIT エビット 利払い・税引前利益
profitabilitas プロフィタビリタス 収益性
basis poin (bps) バシス ポイン(ベーペーエス) 0.01%(利率の単位)
peningkatan marjin プニンカタン マルジン 利益率の改善
tekanan marjin トゥカナン マルジン 利益率の悪化

EBITDA は英語の Earnings Before Interest, Taxes, Depreciation and Amortization の略で、インドネシアの決算でもそのまま「EBITDA」と表記されます。

株式・1株当たり指標

投資家は1株あたりの数字(per saham)で企業を比較します。

EPS と PER は株価評価の基礎となる重要指標です。

インドネシア語 読み方(カタカナ読み) 日本語訳
laba per saham (EPS) ラバ プル サハム(イーピーエス) 1株当たり利益
rasio harga terhadap laba (P/E) ラシオ ハルガ トゥルハダップ ラバ(ピーイー) 株価収益率(PER)
nilai buku per saham ニライ ブク プル サハム 1株当たり純資産
kapitalisasi pasar カピタリサシ パサル 時価総額
saham beredar サハム ブルダル 発行済株式数
laba per saham terdilusi ラバ プル サハム トゥルディルシ 希薄化後1株当たり利益
dividen per saham (DPS) ディヴィデン プル サハム(ディーピーエス) 1株当たり配当
imbal hasil dividen インバル ハシル ディヴィデン 配当利回り
rasio pembayaran dividen ラシオ プンバヤラン ディヴィデン 配当性向

「terdilusi」(希薄化後)は、新株予約権などが行使された場合を織り込んだ数字を指します。「saham」は株式を表す基本語です。

見通し・ガイダンス関連

将来見通しは IR で最も注目される部分で、専用の語彙があります。

上振れ・下振れ、市場予想との比較が議論の中心になります。

インドネシア語 読み方(カタカナ読み) 日本語訳
panduan パンドゥアン 業績見通し(ガイダンス)
proyeksi プロイェクシ 見通し・予測
perkiraan プルキラアン 予想・予測
estimasi konsensus エスティマシ コンセンスス 市場予想(アナリスト平均)
potensi kenaikan ポテンシ クナイカン 上振れ余地
risiko penurunan リシコ プヌルナン 下振れリスク
melampaui estimasi ムランパウイ エスティマシ 市場予想を上回る
di bawah estimasi ディ バワ エスティマシ 市場予想を下回る
sesuai ekspektasi ススアイ エクスペクタシ 予想どおり
pernyataan berwawasan ke depan プルニャタアン ブルワワサン ク デパン 将来見通しに関する記述

「melampaui」(上回る)と「di bawah」(下回る)は、決算が市場予想に対しどうだったかを表します。英語の beat / miss にあたる表現です。

キャッシュフロー・財務体質

利益だけでなく、現金の流れ(arus kas)と財務の健全性も重視されます。

負債と自己資本のバランスを示す指標が議論の対象になります。

インドネシア語 読み方(カタカナ読み) 日本語訳
arus kas アルス カス キャッシュフロー
arus kas bebas アルス カス ベバス フリーキャッシュフロー
arus kas operasi アルス カス オペラシ 営業キャッシュフロー
belanja modal ブランジャ モダル 設備投資
neraca ヌラチャ 貸借対照表
liabilitas / kewajiban リアビリタス / クワジバン 負債
ekuitas エクイタス 自己資本・純資産
utang bersih ウタン ブルシ 純有利子負債
leverage / rasio utang レヴェレッジ / ラシオ ウタン 負債活用の度合い
likuiditas リクイディタス 流動性(資金繰り余力)

「arus kas bebas」(フリーキャッシュフロー)は、設備投資後に手元へ残る現金で、株主還元の余力をはかる目安になります。

収益性・効率性の経営指標

投資した資本をどれだけ効率よく利益に変えたかを示す指標群です。

ROE と ROIC は資本効率の代表的なものさしです。

インドネシア語 読み方(カタカナ読み) 日本語訳
imbal hasil ekuitas (ROE) インバル ハシル エクイタス(アールオーイー) 自己資本利益率
imbal hasil aset (ROA) インバル ハシル アセット(アールオーエー) 総資産利益率
imbal hasil modal yang diinvestasikan (ROIC) インバル ハシル モダル ヤン ディインヴェスタシカン(ロイック) 投下資本利益率
biaya modal ビアヤ モダル 資本コスト
indikator kinerja utama (KPI) インディカトル キネルジャ ウタマ(ケーピーアイ) 重要業績評価指標
pertumbuhan organik プルトゥンブハン オルガニック 自律成長(買収を除く)
dibandingkan tahun lalu (YoY) ディバンディンカン タフン ラル(ワイオーワイ) 前年同期比
dibandingkan kuartal sebelumnya (QoQ) ディバンディンカン クアルタル スブルムニャ(キューオーキュー) 前四半期比

「dibandingkan tahun lalu」(前年同期比)は、季節性をならして比較できるため決算で最も使われる比較軸です。

株主還元・コーポレートアクション

還元策や資本政策に関わる語は、株主との対話で頻出します。

配当・自社株買い・資本配分の三語はとくに重要です。

インドネシア語 読み方(カタカナ読み) 日本語訳
dividen ディヴィデン 配当
pembelian kembali saham プンブリアン クンバリ サハム 自社株買い
imbal hasil pemegang saham インバル ハシル プムガン サハム 株主還元
alokasi modal アロカシ モダル 資本配分
pemecahan saham プムチャハン サハム 株式分割
merger dan akuisisi (M&A) メルゲル ダン アクイシシ(エムアンドエー) 合併・買収
dewan direksi デワン ディレクシ 取締役会
rapat umum pemegang saham (RUPS) ラパット ウムム プムガン サハム(エルウーペーエス) 定時株主総会

「alokasi modal」(資本配分)は、稼いだ資金を投資・還元・負債返済へどう振り分けるかを指します。「RUPS」はインドネシア企業の株主総会を指す頻出略語です。

会議・開示の場面で使う単語

最後に、決算説明や開示の「場」に関わる語をまとめます。

カンファレンスコールや開示文書の名称を知っておくと、案内文も読めます。

インドネシア語 読み方(カタカナ読み) 日本語訳
paparan kinerja パパラン キネルジャ 決算説明会
panggilan konferensi パンギラン コンフェレンシ 電話会議
analis アナリス アナリスト
investor institusi インヴェストル インスティトゥシ 機関投資家
keterbukaan informasi クトゥルブカアン インフォルマシ 情報開示
siaran pers シアラン ペルス プレスリリース
laporan tahunan ラポラン タフナン 年次報告書
masa tenang マサ トゥナン 沈黙期間(決算前の発言自粛)
revisi panduan レヴィシ パンドゥアン 業績見通しの修正

「masa tenang」(沈黙期間)は、決算発表前に業績見通しへの言及を控える期間を指します。「keterbukaan informasi」は適時開示にあたる語です。

よくある質問

Q. EPSはインドネシア語で何と言いますか?

「laba per saham」と言い、英語の Earnings Per Share(EPS)にあたります。1株当たり利益を意味します。

当期純利益(laba bersih)を発行済株式数(saham beredar)で割って算出し、株価評価の基礎になります。

Q. EBITDAはどう読みますか?

インドネシア語では「エビットダー」のように読まれ、表記は英語のまま「EBITDA」です。

利払い・税・償却の前の利益で、本業の稼ぐ力(profitabilitas)を見るのに使われます。

Q. panduanとproyeksiの違いは?

どちらも業績見通しを指し、IRの場ではほぼ同義で使われます。

「panduan」のほうが会社が公式に示す数値目標(英語の guidance)のニュアンスがやや強めです。

Q. 「前年同期比」はインドネシア語で何と言いますか?

「dibandingkan tahun lalu」(略してYoY)です。前四半期比は「dibandingkan kuartal sebelumnya」(QoQ)と言います。

まとめ

IRのインドネシア語は、テーマ別に整理して覚えると決算資料がぐっと読みやすくなります。

  • 損益は laba kotor から laba bersih へ、利益率は marjin で語られる。
  • EPS・EBITDA・ROEなど英語略語は、本来語の正式名称とセットで押さえる。
  • panduan まわりは melampaui / di bawah / potensi kenaikan が議論の中心。

単語を覚えたら、実際の決算説明で使うフレーズや質疑応答の流れもあわせて確認すると定着します。

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