クロアチア語のファシリテーションダイアログ|会議進行の会話例

クロアチア語

クロアチア語の会議で進行役を務めるとき、フレーズ単体を覚えても「実際の流れの中でどう使うか」が分からないと不安が残ります。

ファシリテーション(進行)は、開始から締めまでの一連の会話として体に入れておくと、本番で自然に口が動きます。

クロアチア語は格変化のある言語ですが、進行役のセリフは決まった型が多く、会話の流れごと覚えてしまえばそのまま現地の会議で使えます。

この記事で分かることは次の3つです。

  • 進行役と参加者の往復を、実際の会議の流れに沿ったダイアログで確認できる
  • 発言促し・脱線整理・時間管理・合意形成といった場面で進行役が何を言うか分かる
  • 会話の直後に日本語解説があり、なぜその一言が効くのかが理解できる

ここでは進行役を Voditelj(ヴォディテリ=進行役)、参加者を A・B・C と表記して、3つの場面を見ていきます。

会話はビジネスの基本である敬称 Vi を使っているので、社内外を問わずそのまま応用できます。

場面1|会議を開始し、発言を引き出す

定刻になり、進行役が会議を立ち上げる場面です。

最初にゴールを共有し、黙っている参加者から意見を引き出していきます。

話者 クロアチア語 読み方(カタカナ発音) 日本語訳
Voditelj Hvala svima što ste došli. Krenimo onda. フヴァラ スヴィマ シュト ステ ドシュリ。クレニモ オンダ みなさん、ご参加ありがとうございます。では始めましょう。
Voditelj Ja danas vodim sastanak. Cilj nam je dovršiti proračun. ヤ ダナス ヴォディム サスタナク。ツィリ ナム イェ ドヴルシティ プロラチュン 本日は私が進行します。ゴールは予算を確定することです。
A Zvuči dobro. Da krenemo od stavke za marketing? ズヴーチ ドブロ。ダ クレネモ オド スタヴケ ザ マルケティング 了解です。マーケティング費から始めますか?
Voditelj Dobra ideja. Krenimo odande pa redom dalje. ドブラ イデヤ。クレニモ オダンデ パ レードム ダーリェ いいですね。そこから順に進めましょう。
Voditelj Što vi mislite o trenutnim brojkama, B? シュト ヴィ ミスリテ オ トレヌトニム ブロイカマ、ベー Bさん、今の数字についてどう思いますか?
B Mislim da je marketing malo previsok za ovaj kvartal. ミスリム ダ イェ マルケティング マーロ プレヴィソク ザ オヴァイ クヴァルタル 今期はマーケティング費が少し高いと思います。
Voditelj Hvala. Volio bih čuti i nekoga tko se još nije javio. フヴァラ。ヴォリオ ビフ チューティ イ ネコガ トコ セ ヨシュ ニイェ ヤヴィオ ありがとうございます。まだ発言していない方の意見も聞きたいです。
C Slažem se s B. Dio toga mogli bismo prebaciti na idući kvartal. スラージェム セ ス ベー。ディオ トガ モグリ ビスモ プレバツィティ ナ イドゥーチ クヴァルタル Bに同意です。一部を来期に回せそうです。

進行役が「Ja danas vodim sastanak.」と宣言すると、参加者は誰が場を仕切るかを把握できます。

名前で指名し、さらに「まだ話していない人(tko se još nije javio)」に水を向けることで、発言が一部の人に偏るのを防いでいます。

場面2|脱線を整理し、時間を管理する

議論が盛り上がるあまり、本題から外れてしまった場面です。

進行役は出た話題を否定せず、いったん預けてから本題に戻します。

話者 クロアチア語 読み方(カタカナ発音) 日本語訳
A Kad smo kod alata, novi CRM zadnje vrijeme stalno zapinje. カド スモ コド アラタ、ノヴィ ツェーエルエム ザドニェ ヴリイェメ スタルノ ザピーニェ ツールといえば、新しいCRMが最近不具合だらけで。
B Da, stalno me izbacuje iz sustava tijekom demoa. ダ、スタルノ メ イズバツーイェ イズ ススタヴァ ティイェコム デモア そうそう、デモ中にログアウトされ続けるんです。
Voditelj To je stvarno problem, ali ostavimo to za sada sa strane. ト イェ スタヴァルノ プロブレム、アリ オスタヴィモ ト ザ サダ サ ストラーネ 確かに問題ですが、いったん保留にしましょう。
Voditelj Zapisat ću CRM na popis pa ćemo se vratiti na to. ザピサト チュ ツェーエルエム ナ ポーピス パ チェモ セ ヴラティティ ナ ト CRMの件は課題リストに入れて、後で扱います。
Voditelj Vratimo se sad na proračun. ヴラティモ セ サド ナ プロラチュン 予算の話に戻しましょう。
C Može. Jesmo li onda složni da prebacimo deset posto na idući kvartal? モジェ。イェスモ リ オンダ スロージュニ ダ プレバツィモ デセト ポスト ナ イドゥーチ クヴァルタル 了解です。では10%を来期に回す方向で合意ですか?
Voditelj Ostalo nam je otprilike deset minuta, pa to odlučimo. オスタロ ナム イェ オトプリーリケ デセト ミヌータ、パ ト オドルーチモ 残り10分ほどなので、そこを決めましょう。
A Meni odgovara. メニ オドゴヴァーラ 私は問題ありません。

ostaviti sa strane(脇に置く)と popis(リスト)への記録は、後で扱う話題をいったん預けておく進行役の定番の組み合わせです。

残り時間を口に出して共有すると、参加者が自然とペースを合わせ、決定に向かいやすくなります。

場面3|対立を整理し、合意して締める

2人の意見が割れ、議論が止まりかけた場面です。

進行役はどちらにも肩入れせず、一致点を探してから合意に持ち込みます。

話者 クロアチア語 読み方(カタカナ発音) 日本語訳
B I dalje mislim da bismo trebali zadržati cijeli marketinški proračun. イ ダーリェ ミスリム ダ ビスモ トレバリ ザドルジャティ ツィイェリ マルケティンシュキ プロラチュン やはりマーケティング予算は全額残すべきだと思います。
C Ali tako nam ne ostaje prostora za novog zaposlenika. アリ タコ ナム ネ オスタイェ プロストラ ザ ノヴォグ ザポスレニカ でもそれだと新規採用の余裕がなくなります。
Voditelj Da provjerim jesam li dobro razumio obje strane. ダ プロヴィェリム イェサム リ ドブロ ラズミオ オビェ ストラーネ 双方の意見を正しく理解させてください。
Voditelj Čini se da imamo dva prioriteta: rast i zapošljavanje. チーニ セ ダ イマモ ドヴァ プリオリテタ:ラスト イ ザポシュリャヴァニェ 成長と採用、2つの優先事項が出ているようですね。
Voditelj Oko čega se zapravo slažemo? オコ チェガ セ ザプラヴォ スラージェモ 私たちが一致している点はどこでしょう?
B Oboje želimo rezultate ovaj kvartal, pretpostavljam. オボイェ ジェリモ レズルタテ オヴァイ クヴァルタル、プレトポスタヴリャム 今期に成果を出したい点は共通していますね。
Voditelj Možemo li onda naći srednje rješenje, recimo djelomični prijenos? モジェモ リ オンダ ナーチ スレドニェ リェシェニェ、レツィモ ディェロミチニ プリイェノス では一部だけ回すような折衷案で合意できますか?
C Prijenos od deset posto čini mi se razuman. プリイェノス オド デセト ポスト チーニ ミ セ ラズマン 10%の移動なら妥当だと思います。
Voditelj Ako nema prigovora, idemo s prijenosom od deset posto. アコ ネマ プリゴヴォラ、イデモ ス プリイェノソム オド デセト ポスト 異論がなければ、10%移動で進めます。
Voditelj Dodijelimo odgovorne osobe pa ću poslati zapisnik. ドディイェリモ オドゴヴォルネ オソベ パ チュ ポスラティ ザピスニク 担当を決めて、後で議事録を送ります。

「Oko čega se zapravo slažemo?」と一致点を問い直すことで、対立していても共通の土台が見えてきます。

最後は「Ako nema prigovora(異論がなければ)」で合意を取り、担当割り当てと議事録(zapisnik)送付を約束して締めています。

進行役のダイアログから学べるコツ

3つの場面に共通する、進行役ならではの動き方を整理します。

フレーズの暗記だけでなく、この型を意識すると会話が安定します。

話者 クロアチア語 読み方(カタカナ発音) 日本語訳
Voditelj Cilj nam je dovršiti proračun. ツィリ ナム イェ ドヴルシティ プロラチュン ゴールは予算を確定することです。
Voditelj Što vi mislite o ovome, B? シュト ヴィ ミスリテ オ オヴォメ、ベー Bさん、これについてどう思いますか?
Voditelj Ostavimo to za sada sa strane. オスタヴィモ ト ザ サダ サ ストラーネ いったん保留にしましょう。
Voditelj Ostalo nam je otprilike deset minuta. オスタロ ナム イェ オトプリーリケ デセト ミヌータ 残り10分ほどです。
Voditelj Oko čega se zapravo slažemo? オコ チェガ セ ザプラヴォ スラージェモ 一致している点はどこでしょう?
Voditelj Ako nema prigovora, idemo s ovim. アコ ネマ プリゴヴォラ、イデモ ス オヴィム 異論がなければ、これで進めます。

進行役は自分の意見を主張するより、参加者の意見を引き出して整える役割だと意識すると、言葉が選びやすくなります。

オンライン進行で起こりがちな一場面

オンライン会議では、声のかぶりやミュート忘れが進行を止めがちです。

進行役が交通整理する短いやり取りを見てみましょう。

話者 クロアチア語 読み方(カタカナ発音) 日本語訳
A Mislim da bismo trebali— oprostite, samo izvolite. ミスリム ダ ビスモ トレバリ— オプロスティテ、サモ イズヴォリテ 私は思うんですが、あ、お先にどうぞ。
B Ne, vi prvi— ネ、ヴィ プルヴィ— いえ、そちらからどうぞ。
Voditelj Idemo jedan po jedan. A, izvolite vi prvi. イデモ イェダン ポ イェダン。アー、イズヴォリテ ヴィ プルヴィ 一人ずつ話しましょう。Aさんからどうぞ。
A Hvala. Predlažem da pomaknemo rok tjedan dana ranije. フヴァラ。プレドラージェム ダ ポマクネモ ロク チェダン ダナ ラニイェ ありがとうございます。締切を1週間早める提案です。
Voditelj U redu. C, usput, vi ste na mute. ウ レードゥ。ツェー、ウスプト、ヴィ ステ ナ ミュート 了解です。ちなみにCさん、ミュートになっています。
C Ups, oprostite. Podržavam da pomaknemo ranije. ウプス、オプロスティテ。ポドルジャヴァム ダ ポマクネモ ラニイェ 失礼しました。前倒しに賛成です。
Voditelj Odlično. Ako imate još nešto, napišite u chat. オドリーチノ。アコ イマテ ヨシュ ネシュト、ナピーシテ ウ チャト いいですね。追加があればチャットへどうぞ。

「Idemo jedan po jedan(一人ずついきましょう)」と順番を整理するだけで、オンライン特有の沈黙と混線が解消します。

ミュートの指摘やチャット誘導も、進行役が担うと会議全体がスムーズに回ります。

よくある質問

Q. ダイアログを使った進行練習はどう活用すればいいですか?

進行役(Voditelj)のセリフだけを音読して、自分の言葉として口になじませるのがおすすめです。

場面ごとに「開始・脱線整理・合意」の流れを通しで練習すると、本番でも順番が崩れにくくなります。

Q. 発言が止まったとき、進行役は何を言えばいいですか?

「Oko čega se zapravo slažemo?」と一致点を問い直すと、議論が再び動き出します。

名前で指名する「Što vi mislite, B?」も沈黙を破る定番です。

Q. 脱線をやんわり止めるフレーズは?

「To je stvarno problem, ali ostavimo to za sada sa strane.」のように、いったん認めてから預ける形が角が立ちません。

popis(リスト)に zapisati(書き留める)と添えると、後で扱う約束が伝わります。

Q. オンライン会議で声がかぶるときの対処は?

「Idemo jedan po jedan.」と順番を指定し、必要なら名前で次の話者を指名します。

chat や podizanje ruke(挙手)の活用を促すのも効果的です。

Q. 参加者を名前で呼ぶとき、敬称はどう扱いますか?

クロアチア語のビジネス会議では名前(gospodine/gospođo を添えることも)に続けて二人称複数 Vi の動詞を使うのが丁寧です。

本記事のように「Što vi mislite, B?」と Vi を保つと、距離感を崩さず発言を促せます。

まとめ

ファシリテーションは、フレーズ単体ではなく一連の会話の流れで覚えると本番で動けます。

  • 開始ではゴールを言い切り、名前で指名して発言を引き出す。
  • 脱線は ostaviti sa strane で預け、残り時間を共有しながら本題に戻す。
  • 対立は一致点を探して整理し、合意と担当割り当てで締める。

会話の型が身についたら、進行でよく出る単語をまとめて押さえておくと、さらに言葉が出やすくなります。

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