英語の交渉では、決まった単語が場面ごとに繰り返し出てきます。
逆に言えば、頻出語をテーマ別に押さえておけば、会話の8割は聞き取れます。
この記事では、交渉でよく出る単語と熟語を6つのテーマに分けて並べます。
- 価格・お金にまつわる語
- 条件・取引にまつわる語
- 譲歩・歩み寄りにまつわる語
- 契約・合意にまつわる語
- 反論・押し返しにまつわる語
- 交渉戦略にまつわる語
各表の前後に、使い方やニュアンスの注意点を短く添えます。
意味を覚えるだけでなく、どの場面で出るかを意識して読むと記憶に残ります。
価格・お金にまつわる単語
まずは、価格交渉でいちばん出番の多いお金まわりの語です。
“discount” は名詞でも動詞でも使え、”quote” は「見積り」を指す重要語です。
| 英語 | 読み方 | 日本語訳 |
|---|---|---|
| quote | クォート | 見積り(書) |
| estimate | エスティメイト | 概算見積り |
| unit price | ユニット プライス | 単価 |
| discount | ディスカウント | 値引き |
| markup | マークアップ | 上乗せ・利益幅 |
| budget | バジェット | 予算 |
| price range | プライス レンジ | 価格帯 |
| flat rate | フラット レイト | 定額料金 |
| upfront payment | アップフロント ペイメント | 前払い |
| installment | インストールメント | 分割払い |
| invoice | インボイス | 請求書 |
| bottom line | ボトム ライン | 最終的な金額・最低ライン |
“bottom line” は「これ以上は譲れない最終ライン」の意味で交渉の終盤によく登場します。
“markup” は売り手側の利益の上乗せ分を指すので、買い手としては内訳を聞く手がかりになります。
条件・取引にまつわる単語
価格以外の「条件」を表す語は、交渉の幅を広げる土台になります。
“terms” は契約条件全般、”deal” は取引そのものを指す万能語です。
| 英語 | 読み方 | 日本語訳 |
|---|---|---|
| terms | タームズ | 条件 |
| deal | ディール | 取引・契約 |
| offer | オファー | 提示・申し出 |
| proposal | プロポーザル | 提案 |
| order volume | オーダー ボリューム | 発注量 |
| lead time | リード タイム | 納期・所要期間 |
| deadline | デッドライン | 締め切り |
| delivery | デリバリー | 納品・配送 |
| scope | スコープ | 対応範囲 |
| warranty | ワランティ | 保証 |
| condition | コンディション | 条件 |
| requirement | リクワイアメント | 要件 |
“scope” は「どこまで対応するか」の範囲を指し、後から揉めやすいので早めに確認したい語です。
“offer” と “proposal” は近い意味ですが、”offer” は具体的な数字を伴う提示、”proposal” はより広い提案という感覚です。
譲歩・歩み寄りにまつわる単語
交渉の山場は、互いに歩み寄る場面です。
“compromise” や “concession” は、譲り合いを表す中心的な語です。
| 英語 | 読み方 | 日本語訳 |
|---|---|---|
| compromise | コンプロマイズ | 妥協・歩み寄り |
| concession | コンセッション | 譲歩 |
| flexibility | フレキシビリティ | 柔軟性・調整の余地 |
| trade-off | トレードオフ | 交換条件・両立しない関係 |
| give and take | ギブ アンド テイク | 譲り合い |
| meet halfway | ミート ハーフウェイ | 折衷する |
| split the difference | スプリット ザ ディファレンス | 差額を折半する |
| middle ground | ミドル グラウンド | 妥協点・落としどころ |
| alternative | オルタナティブ | 代替案 |
| in exchange | イン エクスチェンジ | その代わりに |
| win-win | ウィン ウィン | 双方に利益のある |
| budge | バッジ | 譲る・態度を変える |
“budge” は “won’t budge”(譲らない)の形でよく使われ、相手の頑なさを表すときに便利です。
“in exchange” は譲歩の見返りを示す決め言葉で、一方的に譲らないための合言葉になります。
契約・合意にまつわる単語
交渉の終盤、合意を固める場面で出てくる語です。
“agreement” は合意全般、”contract” は法的な契約書を指します。
| 英語 | 読み方 | 日本語訳 |
|---|---|---|
| agreement | アグリーメント | 合意 |
| contract | コントラクト | 契約(書) |
| clause | クローズ | 条項 |
| commitment | コミットメント | 確約・約束 |
| sign off | サイン オフ | 承認する・署名する |
| finalize | ファイナライズ | 最終決定する |
| in writing | イン ライティング | 書面で |
| renew | リニュー | 更新する |
| extend | エクステンド | 延長する |
| terminate | ターミネイト | 解約する |
| obligation | オブリゲーション | 義務 |
| be aligned | ビー アラインド | 認識が一致している |
“sign off” は「正式に承認する」口語表現で、社内決裁の話でもよく出ます。
“in writing” は「口約束でなく書面で」を強調する語で、合意確認の場面で安心材料になります。
反論・押し返しにまつわる単語
相手の主張に反論したり、押し返したりする場面の語です。
強い否定語ばかりだと角が立つので、やわらかい表現とセットで覚えます。
| 英語 | 読み方 | 日本語訳 |
|---|---|---|
| counteroffer | カウンターオファー | 対案・逆提案 |
| pushback | プッシュバック | 反発・抵抗 |
| objection | オブジェクション | 反対・異議 |
| concern | コンサーン | 懸念 |
| reservation | レザベーション | (賛成しきれない)留保 |
| dealbreaker | ディールブレイカー | 取引を壊す決定的な問題 |
| stand firm | スタンド ファーム | 立場を崩さない |
| reasoning | リーズニング | 根拠・論拠 |
| justify | ジャスティファイ | 正当性を示す |
| hold off | ホールド オフ | 保留する・見送る |
| revisit | リビジット | 改めて議論する |
| clarify | クラリファイ | 明確にする |
“dealbreaker” は「これがあると取引が成立しない」決定的な条件を指す、覚えておくと便利な語です。
“revisit” は「あとで蒸し返す」のではなく「改めて検討する」前向きな保留として使えます。
交渉戦略にまつわる単語
最後は、交渉の進め方そのものを語るときの語です。
専門書やビジネス記事にも出てくるので、概念ごと覚えると応用が利きます。
| 英語 | 読み方 | 日本語訳 |
|---|---|---|
| leverage | レバレッジ | 交渉を有利にする材料 |
| BATNA | バトナ | 交渉決裂時の最善の代替案 |
| walk away | ウォーク アウェイ | 交渉から降りる |
| anchor | アンカー | 最初に出す基準値 |
| common ground | コモン グラウンド | 共通点・合意できる土台 |
| stakeholder | ステークホルダー | 利害関係者 |
| priorities | プライオリティーズ | 優先事項 |
| interest | インタレスト | (立場の裏にある)利害 |
| position | ポジション | 立場・主張 |
| rapport | ラポール | 信頼関係 |
| ballpark | ボールパーク | おおよその範囲 |
| good faith | グッド フェイス | 誠実な姿勢 |
“leverage” は「相手より優位に立てる材料」を指し、量・納期・代替案などが該当します。
交渉学では、表に出る “position”(立場)の裏にある “interest”(利害)に注目せよ、とよく言われます。
たとえば「値下げしてほしい」という立場の裏に「予算が厳しい」という利害があれば、分割払いなど別の解も見えてきます。
覚えた語を会話につなぐコツ
単語を並べただけでは、本番で口から出てきません。
頻出語は、よく組む「型」とセットで覚えると定着します。
| 英語 | 読み方 | 日本語訳 |
|---|---|---|
| Is there any flexibility on the price? | イズ ゼア エニー フレキシビリティ オン ザ プライス | 価格に調整の余地はありますか? |
| That’s a dealbreaker for us. | ザッツ ア ディールブレイカー フォー アス | それは当方には決定的な問題です。 |
| Let’s find some common ground. | レッツ ファインド サム コモン グラウンド | 共通の土台を見つけましょう。 |
| What’s our leverage here? | ホワッツ アワ レバレッジ ヒア | こちらの交渉材料は何でしょう? |
“flexibility on the price” のように、単語+前置詞のかたまりで覚えると応用が利きます。
交渉決裂時の代替案を BATNA(Best Alternative To a Negotiated Agreement)として用意しておけば、”walk away”(降りる)の判断にも迷いません。
また、似た意味の語は使い分けの軸を一緒に覚えておくと混乱しません。
| 英語 | 読み方 | 使い分けの軸 |
|---|---|---|
| discount / markup | ディスカウント / マークアップ | 前者は値引き、後者は売り手の上乗せ分 |
| offer / proposal | オファー / プロポーザル | 前者は数字を伴う提示、後者は広い提案 |
| position / interest | ポジション / インタレスト | 前者は表の主張、後者は裏の本音 |
| terminate / extend | ターミネイト / エクステンド | 前者は解約、後者は延長 |
反対の意味のペアでまとめると、相手の発言の方向もすばやくつかめます。
よくある質問
交渉の英単語はどこから覚えればいいですか?
まずは価格まわりの “quote” “unit price” “discount” など出番の多い語から始めます。
そのあと条件・譲歩・契約とテーマを広げると、無理なく語彙が増えます。
“terms” と “conditions” の違いは何ですか?
どちらも「条件」を指し、契約書では “terms and conditions”(利用規約)とセットで使われます。
会話では “terms” だけで契約条件全般を表すことが多いです。
BATNA はどんな場面で出てくる語ですか?
交渉が決裂したときの最善の代替案を指し、戦略を語る場面で登場します。
用意しておくと不利な条件を飲まずに済み、”walk away” の判断もしやすくなります。
“position” と “interest” はどう違いますか?
“position” は表に出す立場や主張、”interest” はその裏にある本当の利害です。
立場でなく利害に注目すると、双方が納得できる解を見つけやすくなります。
まとめ
交渉の英単語は、テーマ別にまとめて覚えるのが近道です。
- 価格・条件・譲歩・契約・反論・戦略の6テーマで語彙を整理する。
- 単語は前置詞や決まり文句とセットで覚え、そのまま口に出せる形にする。
- “position” でなく “interest”、”leverage” や “BATNA” など概念ごと押さえる。
語彙が増えたら、あとは実際の会話の流れで使ってみると一気に身につきます。
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