韓国語の交渉では、決まった単語が場面ごとに繰り返し出てきます。
逆に言えば、頻出語をテーマ別に押さえておけば、会話の大半は聞き取れます。
この記事では、交渉でよく出る韓国語の単語と表現を7つのテーマに分けて並べます。
- 価格・お金にまつわる語
- 条件・取引にまつわる語
- 譲歩・歩み寄りにまつわる語
- 契約・合意にまつわる語
- 反論・押し返しにまつわる語
- 交渉戦略にまつわる語
- 会話をつなぐ動詞・表現
各表の前後に、使い方やニュアンスの注意点を短く添えます。読み方のカタカナは連音化を反映しています。
意味を覚えるだけでなく、どの場面で出るかを意識して読むと記憶に残りやすくなります。日本語と漢字語が共通する単語も多いので、音と意味を結びつけながら進めてみてください。
価格・お金にまつわる単語
まずは、価格交渉でいちばん出番の多いお金まわりの語です。
「견적(見積り)」と「단가(単価)」は、価格交渉の起点になる重要語です。
| 韓国語 | 読み方 | 日本語訳 |
|---|---|---|
| 견적 | キョンジョク | 見積り(書) |
| 견적서 | キョンジョクソ | 見積書 |
| 단가 | タンガ | 単価 |
| 할인 | ハリン | 値引き |
| 예산 | イェサン | 予算 |
| 가격대 | カギョクテ | 価格帯 |
| 정가 | チョンガ | 定価 |
| 선결제 | ソンギョルジェ | 前払い |
| 분할 결제 | プナル キョルジェ | 分割払い |
| 청구서 | チョングソ | 請求書 |
| 마진 | マジン | 利益幅・マージン |
| 최저가 | チェジョガ | 最低価格・これ以上下げられない額 |
「최저가(最低価格)」は「これ以上は譲れない最終ライン」の意味で交渉の終盤によく登場します。「이게 최저가입니다(これが最低価格です)」と言われたら、相手が下限を示したサインです。
「마진(マージン)」は売り手側の利益分を指すので、買い手としては内訳を聞く手がかりになります。「선결제(前払い)」や「분할 결제(分割払い)」といった支払い条件も、価格そのものと並ぶ交渉カードになります。
条件・取引にまつわる単語
価格以外の「条件」を表す語は、交渉の幅を広げる土台になります。
「조건(条件)」は契約条件全般、「거래(取引)」は取引そのものを指す万能語です。
| 韓国語 | 読み方 | 日本語訳 |
|---|---|---|
| 조건 | チョコン | 条件 |
| 거래 | コレ | 取引 |
| 제안 | チェアン | 提案・申し出 |
| 발주량 | パルジュリャン | 発注量 |
| 납기 | ナプキ | 納期 |
| 마감 | マガム | 締め切り |
| 납품 | ナププム | 納品 |
| 범위 | ボミ | 対応範囲 |
| 보증 | ポジュン | 保証 |
| 요건 | ヨコン | 要件 |
| 수량 | スリャン | 数量 |
| 물량 | ムルリャン | 物量・取引量 |
「범위(範囲)」は「どこまで対応するか」を指し、後から揉めやすいので早めに確認したい語です。
「제안(提案)」と「견적(見積り)」は近いですが、「제안」は広い申し出、「견적」は具体的な数字を伴う提示という感覚です。
「물량」と「수량」もよく混同されます。「수량」は単に数の多さ、「물량」は取引としてのまとまった量というニュアンスがあり、価格交渉では「물량을 늘리다(取引量を増やす)」の形で頻繁に登場します。
譲歩・歩み寄りにまつわる単語
交渉の山場は、互いに歩み寄る場面です。
「양보(譲歩)」や「타협(妥協)」は、譲り合いを表す中心的な語です。
| 韓国語 | 読み方 | 日本語訳 |
|---|---|---|
| 양보 | ヤンボ | 譲歩 |
| 타협 | タヒョプ | 妥協・歩み寄り |
| 융통성 | ユントンソン | 柔軟性・調整の余地 |
| 절충안 | チョルチュンアン | 折衷案 |
| 중간 지점 | チュンガン チジョム | 落としどころ・中間点 |
| 대안 | テアン | 代替案 |
| 대신 | テシン | その代わりに |
| 차액 분담 | チャエク プンダム | 差額の折半 |
| 상호 이익 | サンホ イイク | 双方の利益 |
| 조율 | チョユル | 調整・すり合わせ |
| 맞추다 | マッチュダ | 合わせる・歩み寄る |
| 물러서다 | ムルロソダ | 譲る・退く |
「물러서다(退く・譲る)」は「양보하지 않다(譲らない)」と対で覚えると、相手の頑なさも表せます。
「대신(その代わりに)」は譲歩の見返りを示す決め言葉で、一方的に譲らないための合言葉になります。
「조율(すり合わせ)」は音楽の「調律」が語源で、双方の条件を少しずつ合わせていくニュアンスがあります。角の立たない言い方として「조율해 보겠습니다(調整してみます)」のように使うと便利です。
契約・合意にまつわる単語
交渉の終盤、合意を固める場面で出てくる語です。
「합의(合意)」は合意全般、「계약(契約)」は法的な契約を指します。
| 韓国語 | 読み方 | 日本語訳 |
|---|---|---|
| 합의 | ハビ | 合意 |
| 계약 | ケヤク | 契約 |
| 계약서 | ケヤクソ | 契約書 |
| 조항 | チョハン | 条項 |
| 약속 | ヤクソク | 約束・確約 |
| 승인 | スンイン | 承認 |
| 확정 | ファクチョン | 確定・最終決定 |
| 서면 | ソミョン | 書面 |
| 갱신 | ケンシン | 更新 |
| 연장 | ヨンジャン | 延長 |
| 해지 | ヘジ | 解約 |
| 의무 | ウィム | 義務 |
「승인(承認)」は社内決裁の話でもよく出る語で、「상사 승인이 필요하다(上司の承認が必要だ)」のように使います。持ち帰りを伝える場面でそのまま役立ちます。
「서면(書面)」は「口約束でなく書面で」を強調する語で、合意確認の場面で安心材料になります。「갱신(更新)」「연장(延長)」「해지(解約)」は契約のライフサイクルを表す三点セットで、まとめて覚えると契約条項を読むときに迷いません。
反論・押し返しにまつわる単語
相手の主張に反論したり、押し返したりする場面の語です。
強い否定語ばかりだと角が立つので、やわらかい表現とセットで覚えます。
| 韓国語 | 読み方 | 日本語訳 |
|---|---|---|
| 대안 제시 | テアン チェシ | 対案の提示 |
| 반발 | パンバル | 反発・抵抗 |
| 이견 | イギョン | 異なる意見・異議 |
| 우려 | ウリョ | 懸念 |
| 유보 | ユボ | 留保 |
| 걸림돌 | コルリムトル | 障害・取引を妨げる問題 |
| 입장 | イプチャン | 立場 |
| 근거 | クンゴ | 根拠 |
| 설득 | ソルトゥク | 説得 |
| 보류 | ボリュ | 保留 |
| 재논의 | チェノニ | 改めての議論 |
| 명확히 하다 | ミョンファキ ハダ | 明確にする |
「걸림돌(障害)」は「これがあると取引が進まない」決定的な問題を指す、覚えておくと便利な語です。文字どおりには「つまずきの石」で、語感からも意味がつかめます。
「재논의(再議論)」は「蒸し返す」のではなく「改めて検討する」前向きな保留として使えます。「유보(留保)」や「보류(保留)」と合わせて押さえると、即答を避けたい場面の語彙がそろいます。
交渉戦略にまつわる単語
最後の手前は、交渉の進め方そのものを語るときの語です。
専門書やビジネス記事にも出てくるので、概念ごと覚えると応用が利きます。
| 韓国語 | 読み方 | 日本語訳 |
|---|---|---|
| 협상력 | ヒョプサンニョク | 交渉力 |
| 지렛대 | チレッテ | 交渉を有利にする材料・てこ |
| 차선책 | チャソンチェク | 次善策・代替案(BATNA) |
| 결렬 | キョルリョル | 決裂 |
| 기준점 | キジュンチョム | 最初に出す基準値・アンカー |
| 공통점 | コントンチョム | 共通点・合意できる土台 |
| 이해관계자 | イヘグァンゲジャ | 利害関係者 |
| 우선순위 | ウソンスニ | 優先順位 |
| 실리 | シルリ | 立場の裏にある実利 |
| 명분 | ミョンブン | 表向きの名目・大義 |
| 신뢰 관계 | シルロェ クァンゲ | 信頼関係 |
| 대략 | テリャク | おおよそ |
「지렛대(てこ)」は「相手より優位に立てる材料」を指し、量・納期・代替案などが該当します。
交渉学では、表に出る「명분(名目・立場)」の裏にある「실리(実利)」に注目せよ、とよく言われます。
たとえば「値下げしてほしい」という立場の裏に「予算が厳しい」という実利があれば、分割払いなど別の解も見えてきます。
会話をつなぐ動詞・表現
単語を並べただけでは、本番で口から出てきません。
頻出語は、よく組む動詞や決まり文句とセットで覚えると定着します。
| 韓国語 | 読み方 | 日本語訳 |
|---|---|---|
| 가격을 조정하다 | カギョグル チョジョンハダ | 価格を調整する |
| 단가를 낮추다 | タンガルル ナッチュダ | 単価を下げる |
| 조건을 맞추다 | チョコヌル マッチュダ | 条件をすり合わせる |
| 합의에 이르다 | ハビエ イルダ | 合意に達する |
| 서면으로 남기다 | ソミョヌロ ナムギダ | 書面に残す |
| 다시 검토하다 | タシ コムトハダ | 改めて検討する |
「가격을 조정하다(価格を調整する)」のように、名詞+動詞のかたまりで覚えると応用が利きます。
交渉決裂時の代替案を「차선책(次善策)」として用意しておけば、交渉から降りる判断にも迷いません。
また、似た意味の語は使い分けの軸を一緒に覚えておくと混乱しません。
| 韓国語 | 読み方 | 使い分けの軸 |
|---|---|---|
| 할인 / 마진 | ハリン / マジン | 前者は値引き、後者は売り手の利益分 |
| 제안 / 견적 | チェアン / キョンジョク | 前者は広い申し出、後者は数字を伴う提示 |
| 명분 / 실리 | ミョンブン / シルリ | 前者は表の名目、後者は裏の本音 |
| 해지 / 연장 | ヘジ / ヨンジャン | 前者は解約、後者は延長 |
反対の意味のペアでまとめると、相手の発言の方向もすばやくつかめます。
よくある質問
韓国語の交渉単語はどこから覚えればいいですか?
まずは価格まわりの「견적」「단가」「할인」など出番の多い語から始めます。
そのあと条件・譲歩・契約とテーマを広げると、無理なく語彙が増えます。
「조건」と「요건」の違いは何ですか?
どちらも条件を指しますが、「조건」は取引や契約の条件全般、「요건」は満たすべき要件という意味合いが強いです。
会話では「조건」だけで契約条件全般を表すことが多いです。
「차선책」はどんな場面で出てくる語ですか?
交渉が決裂したときの最善の代替案(BATNA)を指し、戦略を語る場面で登場します。
用意しておくと不利な条件を飲まずに済み、降りる判断もしやすくなります。
「명분」と「실리」はどう違いますか?
「명분」は表に出す名目や立場、「실리」はその裏にある本当の利害です。
立場でなく実利に注目すると、双方が納得できる解を見つけやすくなります。
漢字語の単語は日本語と同じ意味で使えますか?
「계약(契約)」「조건(条件)」「합의(合意)」など、多くの漢字語は日本語とほぼ同じ意味です。
ただし「양보」のように音も意味も近い語がある一方、「물량」のように日本語にない使い方をする語もあるので、例文ごと覚えると安全です。
まとめ
交渉の韓国語単語は、テーマ別にまとめて覚えるのが近道です。
- 価格・条件・譲歩・契約・反論・戦略の各テーマで語彙を整理する。
- 単語は動詞や決まり文句とセットで覚え、そのまま口に出せる形にする。
- 「명분」でなく「실리」、「지렛대」や「차선책」など概念ごと押さえる。
語彙が増えたら、あとは実際の会話の流れで使ってみると一気に身につきます。表の単語を一語ずつ眺めるより、想定した場面の中で口に出す練習を重ねると定着が早まります。
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