インドネシアローカル大企業はGojek/Tokopedia(テック)、Astra(コングロマリット)、Bank Mandiri/BCA(金融)、Telkomsel(通信)などで全く異なるメール文化を持ちます。
各企業タイプ別の作法を理解することで打率が大きく変わります。
本記事では4業種×主要企業のメールテンプレを完備します。
ジャカルタ駐在営業の必読実戦ガイドです。
4業種×主要企業の特徴
4業種の特徴を整理します。
テック系(Gojek/Tokopedia/Bukalapak/Traveloka)
テック系の特徴です。
(1) Tech: English heavy, Slack-style email, fast iteration.
(2) テック・イングリッシュ・ヘヴィー
(3) テック:英語比率高、Slack風メール、高速イテレーション
意思決定2-4ヶ月、PoC(実証実験)導入が標準です。
コングロマリット(Astra/Salim/Lippo)
コングロマリットです。
(1) Conglomerate: structured Formal, multi-divisi, family business.
(2) コングロメラット・ストルクチャード
(3) コングロマリット:構造化Formal、多事業部、家族経営
事業部間調整に時間がかかります。
金融(Bank Mandiri/BCA/CIMB Niaga)
金融業の特徴です。
(1) Finance: Sangat Formal, OJK compliance, multi-step approval.
(2) ファイナンス・サンガット・フォーマル
(3) 金融:超Formal、OJK準拠、多段階承認
OJK(金融サービス局)コンプライアンスが最優先です。
通信(Telkomsel/Indosat/XL Axiata)
通信業の特徴です。
(1) Telecom: technical Formal, NPWP-strict, regulator-aware.
(2) テレコム・テクニカル・フォーマル
(3) 通信:技術Formal、NPWP厳格、規制意識
Kominfo(通信情報省)規制対応が必須です。
Gojek向けメール戦略
Gojek戦略です。
Gojek組織構造の理解
組織構造です。
(1) Gojek: GoTo Group setelah merger dengan Tokopedia.
(2) ゴジェック・ゴートゥー・グループ
(3) Gojek:Tokopedia合併後はGoToグループ
2021年の合併後はGoTo Group全体を意識します。
Gojek向け件名
件名標準です。
(1) “Bapak Andi, ada 3 ide untuk Gojek Pay integration”.
(2) バパッ・アンディ・アダ・ティガ・イデ
(3) アンディさん、Gojek Pay統合のアイデア3つ
具体的プロダクト名(Gojek Pay、GoFood等)を引用します。
Gojek向け本文トーン
本文トーンです。
(1) Hi Bapak Andi, semoga sehat. Saya tertarik diskusi B2B integration.
(2) ハイ・バパッ・アンディ
(3) アンディさん、お元気で、B2B統合について議論興味あり
「Hi」+「Bapak/Ibu」のハイブリッドが標準です。
Tokopedia向けメール戦略
Tokopedia戦略です。
Tokopedia組織理解
組織理解です。
(1) Tokopedia: e-commerce leader, GoTo Group bagian commerce.
(2) トコペディア・イー・コマース
(3) Tokopedia:eコマースリーダー、GoToグループのcommerce部門
BukalapakやShopeeとの競合分析が必須です。
Tokopedia向け価値提案
価値提案です。
(1) Solusi kami meningkatkan GMV merchant 25% dalam 3 bulan.
(2) ソルシ・カミ・ムニンカトゥカン
(3) 弊社ソリューションが3ヶ月でmerchant GMV 25%向上
「GMV」(Gross Merchandise Value)など業界用語を使います。
Tokopedia向け事例引用
事例引用です。
(1) Case study: PT XYZ meningkatkan conversion 40% di Tokopedia.
(2) ケース・スタディー・コンヴァージョン
(3) 事例:XYZ社がTokopedia上でコンバージョン40%向上
プラットフォーム上での具体成果を引用します。
Astra International向けメール戦略
Astra戦略です。
Astra組織理解
組織理解です。
(1) Astra: 7 segmen bisnis (otomotif, agrobisnis, alat berat, dll).
(2) アストラ・トゥジュ・スグメン
(3) Astra:7事業部(自動車、農業、重機械等)
事業部別アプローチが必須です。
Astra向け件名
件名標準です。
(1) “[Astra Daihatsu Motor] Proposal kerjasama supply chain”.
(2) アストラ・ダイハツ・モーター
(3) Astra Daihatsu Motor向け・サプライチェーン協業提案
事業部名併記が標準です。
Astra向け本文Formal
本文Formalです。
(1) Yth. Bapak/Ibu Direktur, mohon kesediaan untuk meeting.
(2) ヤン・トゥルホルマット・モホン・クスディアアン
(3) 拝啓、ミーティング参加のご検討をお願いします
Astraは伝統的Formalを維持します。
Bank Mandiri向けメール戦略
Bank Mandiri戦略です。
Bank Mandiri組織理解
組織理解です。
(1) Bank Mandiri: BUMN bank terbesar Indonesia.
(2) バンク・マンディリ・ベーウーエムエヌ
(3) Bank Mandiri:インドネシア最大BUMN銀行
BUMN特性を必ず意識します。
Bank Mandiri向け件名
件名標準です。
(1) “Permohonan kerjasama Mandiri Cash Management”.
(2) ペルモホナン・クルジャサマ
(3) Mandiri Cash Management協業のお願い
「Permohonan」が最高格式です。
Bank Mandiri向け本文超Formal
超Formal本文です。
(1) Yth. Bapak/Ibu Direktur Utama PT Bank Mandiri (Persero) Tbk.
(2) ヤン・トゥルホルマット・バパッ・イブ
(3) 拝啓、Bank Mandiri社長殿
「(Persero) Tbk」が正式社名です。
BCA向けメール戦略
BCA戦略です。
BCA組織理解
組織理解です。
(1) BCA: Bank Central Asia, milik Djarum Group, swasta terbesar.
(2) ベーチェーアー・バンク・セントラル
(3) BCA:Djarumグループ所有、最大民間銀行
華人系民間銀行で意思決定が比較的速いです。
BCA向け件名
件名標準です。
(1) “Proposal BCA OneKlik integration”.
(2) プロポザル・ベーチェーアー
(3) BCA OneKlik統合の提案
BCAプロダクト名を必ず引用します。
BCA向け本文Formal
本文Formalです。
(1) Selamat pagi Bapak/Ibu, terlampir proposal kerjasama BCA OneKlik.
(2) スラマット・パギ・トゥルランピル
(3) おはようございます、BCA OneKlik協業提案を添付
BCAはBUMNより少し柔らかいトーンが許容されます。
Telkomsel向けメール戦略
Telkomsel戦略です。
Telkomsel組織理解
組織理解です。
(1) Telkomsel: anak Telkom Indonesia, BUMN telco terbesar.
(2) テルコムセル・アナック・テルコム
(3) Telkomsel:Telkom Indonesia子会社、最大BUMN通信
BUMN特性とKominfo規制対応が必須です。
Telkomsel向け件名
件名標準です。
(1) “Proposal Telkomsel B2B IoT solution”.
(2) プロポザル・テルコムセル
(3) Telkomsel向けB2B IoTソリューション提案
「IoT」「5G」など技術キーワードが効果的です。
Telkomsel向け本文Formal
本文Formalです。
(1) Yth. Bapak/Ibu Direktur Telkomsel, dengan ini kami sampaikan proposal.
(2) ヤン・トゥルホルマット・ドゥンガン・イニ
(3) 拝啓、Telkomsel取締役殿、提案を申し上げます
BUMN同等の格式維持です。
業種別意思決定プロセス
意思決定プロセスです。
テック系:Product Manager中心
テック決定者です。
(1) Tech: PM, VP Engineering, CTO bicara langsung.
(2) テック・ピー・エム・ヴィー・ピー
(3) テック:PM、VP Engineering、CTOが直接議論
役職クラスが直接対応します。
コングロマリット:事業部長中心
コングロマリット決定者です。
(1) Conglomerate: Direktur Divisi sebagai decision maker.
(2) コングロメラット・ディレクトゥル・ディヴィシ
(3) コングロマリット:事業部長が意思決定者
事業部別アプローチが必須です。
金融:Risk Committee経由
金融決定者です。
(1) Finance: Risk Committee approval sebelum vendor selection.
(2) ファイナンス・リスク・コミッティー
(3) 金融:ベンダー選定前にリスク委員会承認
多段階承認が標準です。
通信:Procurement経由
通信決定者です。
(1) Telecom: Procurement-led RFP process.
(2) テレコム・プロキュアメント
(3) 通信:Procurement主導のRFPプロセス
RFP(提案依頼書)対応が標準です。
業種別契約慣行
契約慣行です。
テック系契約慣行
テック契約です。
(1) Tech: lightweight contract, MSA + SOW, fast iteration.
(2) テック・ライトウェイト・コントラック
(3) テック:軽量契約、MSA+SOW、高速イテレーション
NDAから契約までを2-3週間で完結することも多いです。
コングロマリット契約慣行
コングロマリット契約です。
(1) Conglomerate: standardized contract, multi-divisi review.
(2) コングロメラット・スタンダードナイズド
(3) コングロマリット:標準化契約、多事業部レビュー
2-3ヶ月の交渉期間が標準です。
金融契約慣行
金融契約です。
(1) Finance: OJK compliance check, KYC verification.
(2) ファイナンス・コンプライアンス・チェック
(3) 金融:OJKコンプライアンスチェック、KYC検証
3-6ヶ月の慎重な検証期間です。
通信契約慣行
通信契約です。
(1) Telecom: BUMN procurement standard, e-tender process.
(2) テレコム・ベーウーエムエヌ・プロキュアメント
(3) 通信:BUMN調達標準、e-tenderプロセス
e-tender(電子入札)が標準です。
関係構築の長期戦略
長期関係構築です。
テック系:プロダクト連携深化
テック連携です。
(1) Tech: deep product integration, joint roadmap.
(2) テック・ディープ・プロダクト
(3) テック:深いプロダクト統合、共同ロードマップ
1〜2年で深いパートナーシップ構築です。
コングロマリット:事業部横断展開
コングロマリット展開です。
(1) Conglomerate: expand across divisions after success.
(2) コングロメラット・エクスパンド
(3) コングロマリット:成功後の事業部横展開
1事業部で成功すれば他事業部展開が容易です。
金融:規制対応共同投資
金融共同投資です。
(1) Finance: joint investment in regulatory compliance.
(2) ファイナンス・ジョイント・インヴェストメント
(3) 金融:規制対応への共同投資
OJK規制変更時の共同対応が関係強化策です。
通信:5G/IoT共同開発
通信共同開発です。
(1) Telecom: 5G/IoT joint R&D.
(2) テレコム・ファイヴ・ジー・アイ・オー・ティー
(3) 通信:5G/IoT共同R&D
新技術領域での共同開発がパートナー昇格の鍵です。
業種別禁忌
業種別禁忌です。
テック系禁忌
テック禁忌です。
(1) Hindari: long Formal email, no demo readily available.
(2) ヒンダリ・ロング・フォーマル
(3) 回避:長文Formal、デモ即時利用不可
デモ即提供できないと打率激減です。
コングロマリット禁忌
コングロマリット禁忌です。
(1) Hindari: skipping divisi hierarchy, by-passing protocol.
(2) ヒンダリ・スキッピング・ディヴィシ
(3) 回避:事業部階層スキップ、プロトコル無視
正規ルート経由が必須です。
金融禁忌
金融禁忌です。
(1) Hindari: OJK non-compliance, vague KYC.
(2) ヒンダリ・コンプライアンス
(3) 回避:OJK非準拠、曖昧KYC
規制違反は即時取引終了です。
通信禁忌
通信禁忌です。
(1) Hindari: Kominfo non-aware, foreign data hosting.
(2) ヒンダリ・コミンフォ
(3) 回避:Kominfo非対応、海外データホスティング
データローカライゼーション規制対応が必須です。
業種別Cold Email打率データ
業種別打率です。
テック系打率
テック打率です。
(1) Tech: open 35%, response 8%, meeting 3%.
(2) テック・オープン・レスポンス
(3) テック:開封35%、返信8%、ミーティング3%
業界平均より高い数値です。
コングロマリット打率
コングロマリット打率です。
(1) Conglomerate: open 25%, response 4%, meeting 1.5%.
(2) コングロメラット
(3) コングロマリット:開封25%、返信4%、ミーティング1.5%
大企業特性で打率は中位です。
金融打率
金融打率です。
(1) Finance: open 28%, response 5%, meeting 2%.
(2) ファイナンス
(3) 金融:開封28%、返信5%、ミーティング2%
規制業界で慎重対応が標準です。
通信打率
通信打率です。
(1) Telecom: open 22%, response 3%, meeting 1%.
(2) テレコム
(3) 通信:開封22%、返信3%、ミーティング1%
BUMN特性で打率最低、ただし大型契約です。
ローカルB2Bチェックリスト10項目
送信前確認10項目です。
必須5項目
1点目は4業種(テック/コングロマリット/金融/通信)のうちどれか明確化されているか確認します。
2点目は業種別トーン(カジュアル/Formal/超Formal)が整合しているか確認します。
3点目は対象企業の事業部・プロダクト名(Gojek Pay、Mandiri Cash Management等)が引用されているか確認します。
4点目は業種別意思決定プロセス(PM/事業部長/Risk Committee/Procurement)が理解されているか確認します。
5点目は規制対応(OJK/Kominfo)が組み込まれているか確認します。
推奨5項目
6点目はBUMN系(Bank Mandiri、Telkomsel)には超Formalで送信できているか確認します。
7点目はテック系には英語混在+デモ即提供が可能か確認します。
8点目はコングロマリット(Astra、Salim)には事業部別アプローチができているか確認します。
9点目は業種別契約慣行(PoC/MSA/RFP/e-tender)に対応できているか確認します。
10点目はコールドアウトリーチとフォローアップを理解しているか確認します。
件名は件名50パターンを、結びは結びフレーズ集を参照します。
概論はインドネシア語ビジネスメール基礎に戻って確認できます。


