チャンピオンズリーグ第3節のレアル・マドリード対ライプツィヒは、現地時間10月21日の21時にベルナベウで始まります。
前日の会見では、モウリーニョ監督とデミチェリス監督がライプツィヒのPSV戦とバイエルン戦の両方に、ラウム選手がバイエルン戦とその3日後の試合に触れました。
モウリーニョ監督は今を基準にし、ライプツィヒの2人はバイエルン戦の日を基準にして4日前と3日後を数えていて、その基準の置き方がスペイン語の時制と時の語に表れています。
- モウリーニョ監督の最初の答えで、PSV戦の勝利だけが現在完了になる
- 点過去が多いのは、モウリーニョ監督の答え
- デミチェリス監督は、バイエルン戦から4日さかのぼって過去完了を使う
- has beaten と last week は組めない
- ラウム選手の tres días después は、バイエルン戦から先を数える
- habíamos hecho の s は、hecho の e と続けて読む
- コナテ選手の答えは、ライプツィヒ戦のあとのクラシコを未来形で語る
- ここまでの試合を振り返る文に、現在完了と点過去と現在形が混じる
- hemos venido は、来た時期を言わない
- llevo と estuve が、今の在任と前の在任を言い分ける
- スペインの文法の目安では、今を含む時の語に現在完了を合わせる
- 時の語を足すか替えて、動詞の形を選ぶ
モウリーニョ監督の最初の答えで、PSV戦の勝利だけが現在完了になる
モウリーニョ監督は、記事の最初に載った答えで、相手の2試合を1文ずつ挙げています。
El Leipzig no es el equipo que perdió tan mal en Múnich. Es el equipo que ha ganado al PSV, que tiene tres puntos y que se quiere clasificar.
José Mourinho(レアル・マドリード監督)2026年10月20日・ライプツィヒ戦の前日会見/出典: realmadrid.com
訳:ライプツィヒは、ミュンヘンで大敗したチームではありません。PSVに勝って、勝ち点3を持ち、勝ち抜けを狙っているチームです。
バイエルン戦を言う perdió は perder(負ける)の点過去で、済んで閉じた出来事として過去に置きます。
PSV戦を言う ha ganado は、haber の現在形 ha に過去分詞 ganado を付けた現在完了です。
この答えには、自分たちが短いあいだに3試合勝ったことを言う ganamos・hicimos・Hicimos も続きますが、どれも点過去で、現在完了は ha ganado の1か所です。
デミチェリス監督の答えによれば、PSV戦はバイエルン戦より前の試合なので、新しい試合ほど現在完了になる、という順にはなっていません。
文の組み立てを見ると、ha ganado は el equipo que のあとに並ぶ3つの節の最初にあり、残りの2つは tiene(持っている)と se quiere clasificar(勝ち抜けたい)という現在形です。
そのため、PSVに勝ったことを、今の勝ち点や目標と同じ列に置いて、いまのライプツィヒの姿として言っている、と読むことができます。
一方で、スペインでは、今を含まない近い過去の出来事にも現在完了を使う用法が広がっていて、その1例とだけ見ることもでき、答えからはどちらとも決められません。
否定の文の perdió と、肯定の文の ha ganado が同じ el equipo que の形で続くので、「〜したチームではなく、〜したチームだ」という対比が、時制の違いと重なっています。
点過去が多いのは、モウリーニョ監督の答え
記事の材料にした答えの範囲と、過去の動詞を数えた規則は次のとおりです。
材料は、第3節を前に、記事を取得できた3クラブが公式サイトに載せた前日会見の記事5本で、引用符の中にある答えの文面だけを数えました。
記事の題と副題に載った発言は本文の答えを短くした形なので外し、レアル・マドリードの記事で答えの前に置かれた小見出し(質問の要約)とクラブの記者が書いた地の文も外しました。
審判と判定をめぐる4つの問答と試合外の話題の1問答は、数と引用の外に置きました。
数えたのは、点過去、現在完了(haber の現在形+過去分詞)、過去完了(haber の線過去+過去分詞)、線過去の4つの形です。
-amos と -imos で終わる形は、ganamos(勝つ・勝った)のように現在形と点過去が同じ綴りになる動詞があるため、該当する16か所を1つずつ文脈で分けました。
たとえばイニゴ・ペレス監督の Enfocamos el partido así(試合にはこう臨みます)は、明日の試合への構えを言う文なので、現在形として数えていません。
過去分詞が形容詞として単独で働く preparado(準備ができた)のような語も、数に入れていません。
バルセロナの記事は地の文の中に短い引用を埋め込む書き方で、”buen test”(いいテスト)のような語句も話した人の言葉として数に入れました。
フリック監督、コナテ選手、ラウム選手の答えも記事にはスペイン語の文面で載っていて、会見で使われた言語と通訳の有無は、5本のどの記事にも書かれていません。
バルセロナは10月20日のPSG戦を前に、パリの会場の会見室でフリック監督とペドリ選手が19日に答えています(fcbarcelona.es)。
ビジャレアルは同じ20日のリヴァプール戦に向けて、19日にアンフィールドの会見室でイニゴ・ペレス監督とジェラール・モレノ選手が答えました(villarrealcf.es)。
レアル・マドリードのサイトは、20日にモウリーニョ監督とコナテ選手の記事を1本ずつと、ベルナベウで開かれたライプツィヒの会見の記事を1本載せています。
5本の答えは引用符の中の文面にして40か所、2,104語で、話した8人と形の数は次のとおりです。
| 話した人(会見の日) | 答えの語数 | 点過去・現在完了・過去完了・線過去 |
|---|---|---|
| José Mourinho(レアル・マドリード監督・10月20日) | 919 | 11・8・0・2 |
| Konaté(レアル・マドリードの DF・10月20日) | 531 | 3・5・0・2 |
| Martín Demichelis(ライプツィヒ監督・10月20日) | 193 | 6・1・1・0 |
| David Raum(ライプツィヒの選手・10月20日) | 89 | 1・0・0・0 |
| Hansi Flick(バルセロナ監督・10月19日) | 82 | 0・2・0・0 |
| Pedri(バルセロナの MF・10月19日) | 79 | 0・0・0・0 |
| Iñigo Pérez(ビジャレアル監督・10月19日) | 131 | 0・0・0・0 |
| Gerard Moreno(ビジャレアルの FW・10月19日) | 80 | 0・3・0・0 |
| 8人の計 | 2104 | 21・19・1・4 |
8人を合わせると点過去21か所と現在完了19か所でほぼ同じ数ですが、そのうち点過去の11か所はモウリーニョ監督の答えにあります。
記事に載った文面では、コナテ選手は現在完了5か所が点過去3か所を上回り、デミチェリス監督は点過去6か所に対して現在完了は1か所でした。
ペドリ選手とイニゴ・ペレス監督の答えには、4つの形のどれも出てきません。
過去完了は、次の節で読むデミチェリス監督の1か所だけです。
デミチェリス監督は、バイエルン戦から4日さかのぼって過去完了を使う
ライプツィヒのデミチェリス監督は、同じ2試合を自分たちの側から、新しいほうのバイエルン戦を先に挙げています。
Perdimos la semana pasada contra el Bayern de Múnich. Pero cuatro días antes habíamos hecho un gran partido ante el PSV, el campeón de Paises Bajos.
Martín Demichelis(ライプツィヒ監督)2026年10月20日・レアル・マドリード戦の前日会見(ベルナベウ)/出典: realmadrid.com
訳:先週はバイエルン・ミュンヘンに負けました。でも、その4日前にはオランダ王者のPSVを相手にいい試合をしていました。
1文目の Perdimos は点過去で、la semana pasada(先週)という、今を含まない時の語と組んでいます。
2文目の habíamos hecho は haber の線過去 habíamos に過去分詞 hecho を付けた過去完了で、過去のある時点よりさらに前のことを言う形です。
その「ある時点」は、1文目のバイエルン戦です。
cuatro días antes(4日前に)の antes は、今からではなく、直前に言った出来事から数えて「それより前」を言います。
今から数える「4日前」なら hace cuatro días と言うので、antes を使った時点で、基準がバイエルン戦に移っています。
モウリーニョ監督がPSV戦を今から見て現在完了で言ったのに対し、デミチェリス監督の過去完了は、バイエルン戦の時点からさかのぼった形です。
デミチェリス監督はPSV戦を hacer un gran partido(いい試合をする)で言っていて、4つの答えのどこにも ganar(勝つ)の形はありません。
この答えは Eso es lo que nos tiene que hacer sentir que podemos competir(それが、戦えると感じさせてくれるはずのものです)と現在形に戻って終わり、2試合の話を「どの相手とも戦える」という今の見方につなげています。
has beaten と last week は組めない
モウリーニョ監督の ha ganado al PSV を英語にすると、has beaten PSV と現在完了で言えます。
デミチェリス監督の Perdimos la semana pasada は、英語では We lost last week と過去形になり、last week のような終わった時を言う語は現在完了とは組めません。
英語の会見で this year と過去形・現在完了がどう組んだかは、LPGA初優勝会見の英語の記事で数えています。
ドイツ語では Wir haben letzte Woche gegen Bayern verloren(先週バイエルンに負けた)のように、話し言葉の現在完了(Perfekt)を letzte Woche(先週)と組むのがふつうです。
ドイツ語の会見で、試合のあとの現在完了に haben と sein のどちらを使ったかは、サッカー女子ドイツ代表の記事で扱っています。
フランス語の複合過去(passé composé)も Nous avons perdu la semaine dernière(先週負けた)と、終わった時の語と組みます。
英語は時の語によって現在完了が使えなくなり、ドイツ語とフランス語の話し言葉は現在完了の形で点過去の役目まで広く受け持ち、スペインのスペイン語はその中間で、2つの形を使い分ける言語です。
過去完了は3つの言語にもあり、had played・hatten gespielt・avions joué のように、助動詞の過去形と過去分詞で作る点はスペイン語の habíamos hecho と同じです。
ラウム選手の tres días después は、バイエルン戦から先を数える
同じ会見に出たラウム選手の答えも、バイエルン戦を基準にしていますが、数える向きはデミチェリス監督と反対です。
Sabemos lo que se hicimos mal contra el Bayern, no nos queda otra que afrontarlo. Tres días después vamos a jugar un partido […]
David Raum(ライプツィヒの選手)2026年10月20日・レアル・マドリード戦の前日会見(ベルナベウ)/出典: realmadrid.com
訳:バイエルン戦で何がまずかったかは分かっていて、それに向き合うしかありません。3日後には試合をします[…]
hicimos は点過去で、バイエルン戦を済んだ出来事として言っています。
引用の hicimos の前にある se は、クラブの記事の表記のまま載せています。
2文目の Tres días después(3日後に)の después は、antes と同じく直前の出来事から数える語で、ここではバイエルン戦から3日後、つまり会見の翌日の試合のことです。
その試合を言う動詞は vamos a jugar(試合をする予定だ)で、ir a+不定詞の形で近い未来を言っています。
記事に載った文面では、デミチェリス監督は antes で過去へさかのぼって過去完了を使い、ラウム選手は después で先へ進めて未来の形を使っていて、2人の基準点はどちらもバイエルン戦です。
モウリーニョ監督の答えだけが、今を基準にして2試合を並べています。
ラウム選手の no nos queda otra que afrontarlo は、直訳すると「それに向き合う以外のものが私たちには残っていない」で、「〜するしかない」と言うときの決まった言い方です。
ha ganado を「勝った状態にある」と置くと、結果が今に残る形が見える
同じ2試合を言った3人の語句を、語の順に近い直訳と、日本語の会見の言葉に近い訳で並べました。
| スペイン語 | 語の順に近い直訳 | 会見の言葉に近い訳 |
|---|---|---|
| el equipo que perdió tan mal en Múnich | ミュンヘンでそれほど悪く負けたチーム | ミュンヘンで大敗したチーム |
| el equipo que ha ganado al PSV | PSVに勝った状態にあるチーム | PSVに勝っているチーム |
| Perdimos la semana pasada | 私たちは負けた、先週 | 先週は負けました |
| cuatro días antes habíamos hecho un gran partido | 4日前に私たちは大きな試合を済ませていた | その4日前にはいい試合をしていました |
| no nos queda otra que afrontarlo | 私たちにそれに向き合う以外は残らない | 向き合うしかありません |
| Tres días después vamos a jugar | 3日後に私たちは試合をしに行く | 3日後にはもう次の試合です |
ha ganado を「勝った状態にある」と直訳すると、勝った結果が今も手元にあるという現在完了の性質が見えます。
日本語の「勝っている」も、過去に勝った結果が今に続いていることを言うので、モウリーニョ監督の文の訳に使えます。
habíamos hecho の「済ませていた」は、バイエルン戦の時点ですでに済んでいた、という過去完了の働きを日本語に移したものです。
vamos a jugar の vamos は ir(行く)の現在形ですが、ここでは移動の意味はなく、「これから〜する」を言っています。
habíamos hecho の s は、hecho の e と続けて読む
スペイン語の h は文字としては書いても発音しないので、haber の形はどれも母音から始まる音になります。
ha ganado は「ア・ガナド」と読み、ha は前置詞の a と同じ音です。
母音にはさまれた g と d は息を止めずに弱く出すので、ganado の g と d は日本語のガ行・ダ行より柔らかく聞こえます。
habíamos hecho は hecho の h も読まないため、habíamos の最後の s が hecho の e につながり、「アビアモセチョ」のように続けて聞こえます。
hemos hecho(フリック監督の答え)も、s と e がつながって「エモセチョ」になる例です。
perdió は最後の ó に強勢があり、「ペルディオ」の「オ」を強く言います。
規則動詞の点過去の3人称単数は ganó・perdió のように語末に強勢が来るので、現在形1人称の gano(私は勝つ)とは、綴りのアクセント記号と強勢の位置で分かれます。
hicimos の c は、スペインでは英語の th のような音、中南米の多くの地域では s の音です。
コナテ選手の答えは、ライプツィヒ戦のあとのクラシコを未来形で語る
コナテ選手は、ライプツィヒ戦の先に控えるクラシコについて聞かれ、明日の試合と、その先のクラシコの順番を時制で分けて答えました。
Vamos a darlo todo mañana y después del partido pensaremos ya en el Clásico
Konaté(レアル・マドリードの DF)2026年10月20日・ライプツィヒ戦の前日会見/出典: realmadrid.com
訳:明日はすべてを出し切って、試合が終わったらクラシコのことを考えます。
明日のライプツィヒ戦は vamos a dar(ir a+不定詞)で言い、その後のクラシコは pensaremos という pensar(考える)の未来形で言っています。
después del partido(試合のあとで)は、ラウム選手の tres días después と同じ después を使い、明日の試合を基準にした「その先」です。
同じ答えの前半には Si ganamos mañana nos va a ayudar a jugar mejor el Clásico(明日勝てばクラシコでいいプレーをする助けになる)とあり、si 節の中の ganamos は現在形でも、明日のことを言っています。
答えの中ほどでは、クラシコのことだけを考えた場合を no ganaremos el partido y no llegaremos con una buena actitud a ese partido(明日の試合には勝てず、その試合にもいい状態で臨めない)と、未来形の打ち消しで言っています。
a ese partido(その試合に)は、直前に出たクラシコを指すと読むのが自然ですが、明日の試合を言い直したと読む余地も残る書き方です。
サッカーの試合や戦術を言う語はスペイン語のサッカー用語のまとめに、レアル・マドリードの監督会見に出た過去の形はラ・リーガ開幕週の会見の記事にあります。
ここまでの試合を振り返る文に、現在完了と点過去と現在形が混じる
ライプツィヒの2試合のほかに、自分たちのここまでの試合を振り返った答えが、3クラブの監督と選手の答えにあります。
バルセロナのフリック監督が、PSG戦でどういう試合をしたいかを言った文の後半は、ここまでの戦い方を現在完了で受ける形でした。
Me gustaría que mi equipo juegue con confianza, valiente y junto, como hemos hecho durante los últimos partidos.
Hansi Flick(FCバルセロナ監督)2026年10月19日・PSG戦の前日会見(パリ)/出典: fcbarcelona.es
訳:ここ何試合かでやってきたように、自信を持って、勇敢に、まとまってプレーしてほしいと思っています。
durante los últimos partidos(ここ数試合のあいだ)は、今まで続いてきた期間を言う時の語で、現在完了の hemos hecho と組んでいます。
フリック監督はPSGのルイス・エンリケ監督についても Ha ganado dos Champions League consecutivas(チャンピオンズリーグを2年続けて制している)と、現在完了で言いました。
2つの大会はどちらも過去のシーズンのことですが、時の語を付けずに、今の相手の監督の実績として挙げています。
レアル・マドリードのモウリーニョ監督は、短いあいだの3勝を Nosotros ganamos tres partidos en poco tiempo(短いあいだに3試合勝った)と点過去で言っています。
en poco tiempo(短い期間で)は期間を言いますが、ここでは3試合を済んだひとまとまりとして数えていて、続く el último lo hicimos jugando muy bien(最後の試合はとてもいいプレーで勝った)も点過去です。
バルセロナのペドリ選手は、同じ「ここまでの流れ」を Venimos en una buena dinámica(いい流れで来ている)と、venir(来る)の現在形で言いました。
ここまでの試合の結果を、今の自分たちの状態として言う形で、過去の動詞は使っていません。
ビジャレアルのジェラール・モレノ選手も Venimos con la ilusión y las ganas(期待と意欲を持って来ている)と、同じ venir の現在形で、アンフィールドに来た今の気持ちを言っています。
コナテ選手の Estoy muy contento por los últimos partidos(ここ数試合にとても満足している)は、los últimos partidos(ここ数試合)を前置詞 por の後ろに置き、動詞は estar の現在形です。
同じ「ここ数試合」が、フリック監督では現在完了と、コナテ選手では現在形と組んでいて、時の語だけで動詞の形は決まっていません。
hemos venido は、来た時期を言わない
ジェラール・モレノ選手は、リヴァプール戦は難しい試合になると言ったすぐあとに、過去にこの場所へ来たときのことに触れています。
Las últimas veces que hemos venido, en eliminatorias, no ha ido bien.
Gerard Moreno(ビジャレアルの FW)2026年10月19日・リヴァプール戦の前日会見(アンフィールド)/出典: villarrealcf.es
訳:これまでここに来たときは、ノックアウトの対戦で、うまくいきませんでした。
hemos venido と ha ido の2つとも現在完了で、何年の何月という時期は答えの中に出てきません。
las últimas veces(最近の何回か)が複数なので、1回の出来事ではなく、何度かの来訪をまとめて「今までのところ」として言っています。
no ha ido bien(うまくいかなかった)は ir(行く)の現在完了で、物事の進み具合を言う ir bien(うまくいく)の打ち消しです。
この答えは Ahora venimos en este nuevo formato de Champions(今回は新しい形式のチャンピオンズリーグで来ている)と続き、ahora(今回は)で今の来訪に切り替わります。
過去の来訪が現在完了、今回の来訪が venimos の現在形で、どちらも今を基準にした言い方です。
モレノ選手は Nos hemos preparado para encontrarnos a un grandísimo rival(とても強い相手と戦う準備をしてきた)とも答えていて、ビジャレアルの2人の答えにある過去の形は、3か所すべてがこの選手の現在完了です。
llevo と estuve が、今の在任と前の在任を言い分ける
モウリーニョ監督は、チームの仕上がりを聞かれた答えの中で、レアル・マドリードで過ごした時間を2つの形で言っています。
Llevo aquí poco tiempo, pero estuve aquí tres años y eso me hace ser perfectamente consciente de ello.
José Mourinho(レアル・マドリード監督)2026年10月20日・ライプツィヒ戦の前日会見/出典: realmadrid.com
訳:ここに来てまだ日が浅いのですが、以前ここに3年いたので、そのことはよく分かっています。
Llevo aquí poco tiempo の llevo は llevar(運ぶ)の現在形で、llevar+期間は「〜のあいだ(ずっと)いる」という意味の組み合わせです。
今も続いている在任は現在形の llevo で言い、すでに終わった以前の3年間は点過去の estuve で言っています。
同じ aquí(ここに)に、今も続く期間と、閉じた過去の期間が並んでいるので、動詞の形の違いがそのまま「今の在任」と「前の在任」の区別になっています。
同じ答えの前の文では Estamos aquí desde hace tres o cuatro meses(3、4か月前からここにいる)と、desde hace(〜前から)に estar の現在形を組んだ形でした。
バルセロナのペドリ選手も、クラブにいる年月を現在形で言いました。
Hace unos cuantos años que estoy en el Club(クラブにいて何年かになる)は、hace+期間+que+現在形の形です。
日本語の「何年かになる」が今も続いていることを含むのと同じく、スペイン語の文も現在形の estoy で、今もクラブにいることを言っています。
コナテ選手は加入してからの日々を Está siendo increíble estar aquí(ここにいるのは今とても素晴らしい)と、ser の現在進行形で言っています。
スペインの文法の目安では、今を含む時の語に現在完了を合わせる
スペインのスペイン語の文法の説明でよく示される目安は、hoy(今日)や esta semana(今週)のように今を含む時の語には現在完了を、ayer(昨日)や la semana pasada(先週)のように今を含まない時の語には点過去を合わせる、というものです。
その目安どおりに当サイトで作った文と、会見の答えにある文を並べました。
| 目安どおりの作例(当サイト作成) | 会見の答えにある文 | 違い |
|---|---|---|
| Hoy hemos entrenado dos horas.(今日は2時間練習した) | Es el equipo que ha ganado al PSV(PSVに勝っているチームだ) | 作例は hoy が今を含む。会見の文には時の語がなく、現在完了は今の勝ち点と同じ列に並んでいる |
| Ayer perdimos en casa.(昨日はホームで負けた) | Perdimos la semana pasada contra el Bayern de Múnich.(先週はバイエルンに負けた) | どちらも点過去。会見の文では時の語が動詞の後ろに来る |
| Cuando llegamos al estadio, el partido ya había empezado.(スタジアムに着いたとき、試合はもう始まっていた) | cuatro días antes habíamos hecho un gran partido(その4日前にはいい試合をしていた) | 作例は cuando の節で基準を言う。会見の文は前の文の出来事が基準で、antes がそれを受ける |
| Vivo en Madrid desde 2024.(2024年からマドリードに住んでいる) | Hace unos cuantos años que estoy en el Club(クラブにいて何年かになる) | どちらも今まで続く期間を現在形で言う。会見の文は hace+期間+que の形 |
1行目の会見の文には時の語がなく、3行目の会見の文の時の語 cuatro días antes は、今ではなく前の文の出来事から数えています。
2行目は目安どおりの組み合わせで、4行目は作例と会見の文がどちらも現在形で、今まで続く期間を言っています。
ほかの節で見た文では、モウリーニョ監督の ganamos tres partidos en poco tiempo が短いあいだの3勝を点過去で、モレノ選手の las últimas veces que hemos venido が時期を言わない過去の来訪を現在完了で言っていました。
時の語がない文や、en poco tiempo のように今を含むかどうかを語だけで決めにくい文では、目安だけで形を言い当てるのは難しく、文の前後の語が手がかりになることがあります。
時の語を足すか替えて、動詞の形を選ぶ
会見の答えのうち、ここまでの節で扱っていない5つの文を使います。
各問の文に指定した時の語を足すか、文の中の時の語を指定の語に替えて、スペインのスペイン語の目安に合う形に動詞を変え、日本語に訳してください。
問1 コナテ選手の文に esta mañana(今朝)を足す
Ya me hablaron mucho del club […](もうクラブのことをたくさん話してくれた)
答えと解説
答え:Esta mañana ya me han hablado mucho del club.(今朝はもうクラブのことをたくさん話してくれました)
esta mañana は今日の中の時間なので、スペインの目安では現在完了にします。hablaron(3人称複数の点過去)は、主語を保ったまま han hablado になります。
問2 anteriormente(前に)を hoy(今日)に替える
Como dije anteriormente, […](前にも言ったように)。モウリーニョ監督の文です。
答えと解説
答え:Como he dicho hoy, […](今日言ったように)
hoy は今を含む語なので現在完了にします。dije は decir(言う)の1人称単数の点過去で、現在完了は haber の he と、-ado・-ido にならない不規則な過去分詞 dicho の組み合わせです。
問3 El otro día を esta semana に替える
El otro día(先日)jugamos con dos en el centro del campo […](先日は中盤に2人を置いて戦った)。モウリーニョ監督の文で、esta semana は「今週」です。
答えと解説
答え:Esta semana hemos jugado con dos en el centro del campo […](今週は中盤に2人を置いて戦いました)
el otro día は今を含まない過去の日なので、jugamos は点過去です。esta semana は今を含む期間なので、haber の hemos と過去分詞 jugado の現在完了にします。
問4 コナテ選手の文に la temporada pasada(昨季)を足す
He tenido mucha suerte […](とても運に恵まれてきた)
答えと解説
答え:La temporada pasada tuve mucha suerte […](昨季はとても運に恵まれました)
la temporada pasada は終わったシーズンなので点過去にします。tener の点過去は語幹が tuv- に変わる不規則な形で、1人称単数は tuve です。
問5 デミチェリス監督の文に esta temporada(今季)を足す
Lo que puedo decir es lo que vi a través de la televisión.(言えるのは、テレビで見たことです)
答えと解説
答え:Lo que puedo decir es lo que he visto esta temporada a través de la televisión.(言えるのは、今季テレビで見てきたことです)
esta temporada は今を含む期間なので現在完了にします。ver の過去分詞は visto で、問2の dicho と同じく不規則な形です。
ラウム選手が tres días después で数えた次の試合が、この第3節のレアル・マドリード戦です。


